9月もよく読みました。
それより、仕事を始めたいんですけどね
2014年9月の読書メーター読んだ本の数:22冊読んだページ数:5165ページナイス数:510ナイス
アレグリアとは仕事はできない (ちくま文庫)の
感想会社に置かれたプリンタ、スキャナ、コピーの複合機アレグリアとその職場、複合機のサポートセンターで小説にできちゃうんだ(笑) ある意味、機械を擬人化してるんだけど、アレグリアのダメっぷりと、先代コピー機への愛情の差が面白い。もう1編の「地下鉄の叙事詩」は満員電車の車内と降車駅での出来事を4人の視点で別々の短編にして、これも面白い(出来事は面白くはないけど)。津村さんの本は2冊目ですが、お仕事小説(?)いいですね。読了日:9月2日 著者:
津村記久子ポトスライムの舟 (講談社文庫)の
感想表題作:完全に女性同士の環境での話なので入りこめなかったけど、最後はいい方向に動き始めてホッとしました。 十二月の窓辺:冒頭の「まるでスターウォーズみたいじゃないか」「要するにジェダイ気取りか」で楽しみな物語の始まりかと思ったら、パワハラ・・・こんな重い話とは思ってなかっただけに読むのが辛かった。読了日:9月4日 著者:
津村記久子福田繁雄 ggg Books 世界のグラフィックデザインシリーズ 8の
感想福田繁雄氏の主にポスターの作品が収録されている本。3次元の立体作品も載ってたけど、実際にいろんな角度から見ないと面白さがわからないのが難点。でも、ポスター類は面白い。読了日:9月4日 著者:
福田繁雄,田中一光福田繁雄のからくりデザイン (とんぼの本)の
感想先に読んだ「福田繁雄のトリックアート・トリップ」+福田繁雄氏の作品集という感じでした。実際のトリックアートに騙されてみたいです(^^)読了日:9月5日 著者:
福田繁雄フィンガーボウルの話のつづき (新潮文庫)の
感想クラフト・エヴィング商會の本は何冊か読みましたが、吉田篤弘氏の本は初めて。ビートルズのホワイト・アルバムが随所に出て来る、微妙に絡み合う短編集。「起こさないでください」と書かれたドアノブばかりの壁や、レインコートの博物館なんか、小川洋子さんの作品みたいな感じがしました。ホワイト・アルバム、カセットテープに録音したのがあると思うけど、探して聴いてみようかな。ところで・・・肝心の(?)フィンガーボールの話のつづきがすごく気になります!読了日:9月7日 著者:
吉田篤弘天帝妖狐 (集英社文庫)の
感想どんどん読み進めてしまう面白さ。表題作は、単なるホラー(?)で終わらず、最後に涙してしまう展開が心憎い。子供の頃に同じように遊びでやったけど、こうなることもあったのか~(怖) 「A MASKED BALL」は、高校のトイレの落書きを発端とした事件の連続。そして、いつまでも終わりそうにない終わり方がまた怖い。読了日:9月8日 著者:
乙一ある一日 (新潮文庫)の
感想出産までの一日を描いた作品。出産に至るまでの前半は、京都の町を知ってたら、もうちょっと楽しめたかなぁ。そして後半は産院。いしいしんじさんがこんなにも女性側からの分娩のことを書けることに驚いた。でも実際はどうなんだろう、女性の感想も聞いてみたい。僕も出産に立ち会ったことあるけど、結局、男性が無力なことを痛感しただけやったなぁ(-_-;) 正直、後半は読むのがしんどかった。読了日:9月10日 著者:
いしいしんじM.C. Escher M.C.エッシャー Icons Series (アイコン・シリーズ)の
感想福田繁雄氏がエッシャーの「物見の塔」や「滝」などを立体化しているので、試しに(?)エッシャーの作品集を借りてみた。絵の独創性、緻密さもそうですが、木版画の技術の高さに驚きました。読了日:9月10日 著者:
編ジュリウス・ヴィードマンあの日にドライブ (光文社文庫)の
感想共感できました。主人公同様、どこかで曲がり角を間違ったのかな、とか、過去に対する「たられば」を最近よく考えたりしてるせいかな。自分自身、今が売上が上がらず時間だけたっぷりあって、置かれてる状況も主人公に類似してることもあるかも。でも、過去じゃなく今から始めるしかないんですよね。エンディングでも書かれてるのと同じような表紙の景色が春らしくて好きです。読了日:9月12日 著者:
荻原浩紙つなげ! 彼らが本の紙を造っているの
感想石巻には友人がいるので、日本製紙の工場のそばを通ったこともある。もちろん、紙を作っている工場というのも知っている。でも、この本を読むまで、その紙で本・新聞・雑誌などが作られているという当たり前のことを知らなかった。その友人は震災当日、取引先であるこの工場に行ってました。ただ、その日に限って午前中に訪問して結果、難を逃れたそうです。また別の友人はこの従業員の逃げた日和山に避難してました。変なドラマより、このノンフィクションが遥かに勝っています。読んでいてずっとウルウルしてました。また石巻に行かなくちゃ。読了日:9月13日 著者:
佐々涼子朧月市役所妖怪課 号泣箱女 (角川文庫)の
感想前作の流れから行くと、妖怪退治の民間企業(?)揺炎魔女計画(フレアウィッチ・プロジェクト)との話と思ってたら、やたら政治的な駆け引きやら、裏切りやら。でも話と妖怪たちが楽しいので続きに期待。読了日:9月14日 著者:
青柳碧人アナ・トレントの鞄の
感想いつもながらの、あるのか無いのか(無いんでしょうけど)わからない品々をウィットに富んだ文章と写真で紹介している本。クラフト・エヴィング商會の本、時々読まないと落ちつきません(^^)読了日:9月15日 著者:
クラフト・エヴィング商會草祭 (新潮文庫)の
感想「謎の放課後 学校のミステリー」に納められていた「屋根猩猩」を読んで図書館で借りてみました。美奥という町(村?)に関する短編集なんですが、現実と不思議な世界とがリンクしている、(あまりいい意味ではないけど)素晴らしい世界を見せてもらったような、何とも言えない感じです。生死も、人間も獣も虫も植物も、みんな同じ土俵に上がったような。美奥に行ってみたいような、でも行ったら二度と戻ってこれないような不思議な感覚です。読了日:9月16日 著者:
恒川光太郎私たちが星座を盗んだ理由 (講談社文庫)の
感想5つの物語のどれもが、最後に話が急展開して、しかも、あまり希望につながる終わり方をしない。ある意味、残酷なものも。「妖精の学校」の最終行の数字・・・緯度・経度で調べたら、あれま、ここの話だったのとビックリ(かつ絶望的)。読了日:9月19日 著者:
北山猛邦平台がおまちかね (創元推理文庫)の
感想大崎梢さんが描く書店や出版社って安心して読めます。今回は出版営業の「ひつじ」君が謎解きしていく連作短編。最後はクスッと笑えたり、ホロッと涙したり。最後に成風堂という書店の名前が出てきて、もしかして次作では杏子さんや多絵さんも登場するのかと期待しつつ、続編も読んでみようと思います。読了日:9月21日 著者:
大崎梢誰にも書ける一冊の本 (光文社文庫)の
感想主人公の父親が遺した原稿(自伝?)と主人公の想いが交互に語られる物語。主人公と父親の設定が僕自身の年齢に近いこと、(他界した)親父とほとんど二人で語り合わなかったから親父のことを深く知らないことなどが重なって、物語にかなり入りこんでしまったかもしれない。最後の葬儀の(直前の)場面は状況が目に浮かぶようで、ちょっと涙しました。 関係ないことですが、先日読んだ日本製紙石巻工場の震災からの復興の話を読んだせいで、この文庫本、すごくいい紙使ってるんじゃないかなぁ、って関心した。読了日:9月22日 著者:
荻原浩空想の繪本 (アートルピナス)の
感想読友さんの感想を読んで借りてみた。この本にも時々出てくる福田繁雄氏の作品は好きで見ていたけど、安野光雅氏のだまし絵も、見てると目がぐるぐるしたり、ちかちかしたり、疲れるけど面白い。自由な発想を絵にできるって、すごいなぁ。読了日:9月22日 著者:
安野光雅とうに夜半を過ぎて (河出文庫)の
感想22編の不思議な(?)話。SFっぽいのはわずかだけど、代表作が「火星年代記」であるように、作者は火星が好きなんだな、と思う。SFよりも、最後にゾクっとするちょっと怖い話や、ちょっと笑っちゃいそうな話。最後の「板チョコ一枚おみやげです!」は読んだ後、チョコレートを食べたくなりました(^^) 短編とはいえ22編もあると、読むのに疲れました(^^;)読了日:9月26日 著者:
レイ・ブラッドベリすべての神様の十月の
感想神様がこんな身近で働いて(?)いれば本当にいいなぁ。ここの出てくる神様はどれも名前と違っていい神様だし。こんなに神様に守られてて、人間が身勝手なことやってちゃダメだよね。伊坂幸太郎さんの書くのもそうですが、こんな素敵な死神なら友達になりたいです(^^)読了日:9月26日 著者:
小路幸也背表紙は歌う (創元推理文庫)の
感想今回も楽しめました。出版社が違うけど営業さん同志の結束の強さ、気持ちいいです。それと今回も成風堂書店さんがちょっと出てきますが、いつになったら完全にコラボしてくれるんでしょうかねぇ。読了日:9月28日 著者:
大崎梢失踪HOLIDAY (角川スニーカー文庫)の
感想「しあわせは子猫のかたち」は他で既読。表題作は、最後になにかあるな、と思って読んでいたら、やっぱり・・・でも、思っていたのと少し違った・・・乙一さん以上の結末なんて僕には無理ですね(^^;) 相変わらず、あとがきが楽しい(笑)読了日:9月29日 著者:
乙一まぶた (新潮文庫)の
感想小川さんらしい短編8編。前半4編は僕としては、いつもの小川さんより湿り気があるというか、少し生々しかった印象・・・飛行機の中のお婆さんや、レストランの裏、料理教室の下水管など。 後半4編は、僕の好きなドライな小川さんらしい世界に感じました。やっぱり、標本的なものや博物館とかの話は、小川さんに似合ってるなぁ、って思います(^^)読了日:9月30日 著者:
小川洋子読書メーター