8月に読んだ本の中で印象に残ってるのはやっぱり「天地明察」かなぁ。
8月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:3841
ナイス数:458
ぬるい男と浮いてる女 (文春文庫)の感想
平 安寿子さん初読。図書館の書棚で題名が少し気になって借りてみた。「長い目で見て」「ブルーブラックな彼女」「滅亡に向かって」「浮いてる女」「ぬるい男」「えれくとり子」の6篇。 どれも個性的な男女というよりは変人、社会的にもどうなのよ、と思っていいくらいの主人公やその周りの人々。 あまり感情移入はできないけど、不思議と読み進められる。もう少しこの作家さんの本を読んでみてもいいかな、と思う。
読了日:08月01日 著者:平 安寿子
科学者と世界平和 (講談社学術文庫)の感想
■科学者と世界平和:1947年の第2回国連総会に提出した公開書簡とそれに対するソ連の科学者からの反論など。アインシュタイン博士の書いている「拒否権条項の欠陥によって安全保障理事会が麻痺させられている」には全く同感。今の国連もこの公開書簡を再度見直して欲しいです。でも地球よりも自国が大事な奴らが拒否権を持ってるから無理かもね(;_;) ■物理学と実在:物理や哲学の話なので字面だけ追うのが精一杯でした。
読了日:08月02日 著者:アルバート・アインシュタイン
鉄砲無頼伝 (角川文庫)の感想
鉄砲伝来の種子島から鉄砲を貰い受けに行く津田監物(紀州の雑賀の出身だが根来衆)のお話。 種子島への航海から先に読んだ「信長の傭兵」までのお話。 最初に鉄砲を集団で使ったんだから向かうところ敵なしの傭兵集団の根来衆。 でも根来に帰る際、お宝を奪いに来る泉州の盗人集団に苦労させられたのは意外。 雑賀衆を主人公に書かれた話もあるらしいので、機会があればそれも読んでみたい。
読了日:08月04日 著者:津本 陽
天地明察(上) (角川文庫)の感想
『OUT OF CONTROL』の「日本改暦事情」を先に読んだのでこの物語の概略は予習済。 上巻ではまだ改暦に関しては具体化されないが、囲碁や北極出地を通じての人脈、そして算術を通じての礒村塾の村瀬やえん、そして会ってはいないが関孝和など、下巻に向かって豊富な人脈が形成されていく。 北極出地の終わり、そして上巻の最後の関孝和との算法勝負には、つい涙がにじんでしまった。
読了日:08月08日 著者:冲方 丁
天地明察(下) (角川文庫)の感想
渋川晴海に感情移入してしまって、途中から常時うるうる状態で読んでました(T_T) 渾天儀の完成、妻の死、改暦の失敗、関孝和の怒りと助言、協力者が次々と他界、将軍家綱他界後の大老酒井の失脚、そして苦労を重ねての天地明察。こんな大変やけどやりがいのある一生って羨ましい。そして江戸時代は鎖国してたけど、数学(算術・和算)がこんなに発達したことは十分誇れますね。 関係ないけど池波正太郎『獅子』では大老酒井忠清は真田信之の憎き敵でしたが本書では良き理解者。同じ人物でも視点が変わればこんなに違う人物像になるんですね。
読了日:08月10日 著者:冲方 丁
どーなつ (ハヤカワ文庫 JA Jコレクション)の感想
『門』、脳ミソ、海馬、アメフラシ、電気熊(=人工知熊←能じゃなく熊w)、落語『あたま山』、異星人・・・主人公の記憶があいまいなので、主人公自身がヒトなのかアメフラシなのか異星人なのか何だかわからない。 作者の夢に見た話しを聞かされているようで、でも夢の話はつまらない、なんてこともなく、不思議と楽しめちゃう(もちろん楽しめるかは人それぞれ)。 SFというか小説自体が作者の夢物語が文章になったもんみたいなもんですからね。 今後もたまに北野勇作さんを読んでみよう。
読了日:08月12日 著者:北野 勇作
dele2 (角川文庫)の感想
最後に向かってブーメランのようになっていくのが何となくわかってきて、辛かった。 悪人がのさばっていて、それをギャフンと言わせてくれたらスッキリしたのに、すごい切ない終わり方・・・「また連絡する」と言った圭司の言葉がいつか実現して dele.LIFE が再始動してくれると嬉しいけど、どうなんだろ?
読了日:08月13日 著者:本多 孝好
怪を編む: ショートショート・アンソロジー (光文社文庫)の感想
13人のゲストを迎えたショートショート25編。 この季節に読むのにちょうどいい(?)ちょっと怖いお話の連続。 かなり怖いのもあれば、「あ~あ仕方ないなぁ」というような軽いのや、「どうかご無事で」と祈りたくなる結末が明示されていないの(けど最悪なんやろなぁ^^;)などいろいろ楽しめました。
読了日:08月15日 著者:アミの会(仮)
新装版 雑賀六字の城 (文春文庫)の感想
先に信長についた根来衆側からかかれた作者の本を読んでいたが、本書は石山本願寺に加勢した同じ紀州の雑賀衆を描いた物語。 石山本願寺、そして、雑賀衆の地元での壮絶な信長の圧倒的な大群と雑賀衆の火器との闘い。 石山本願寺と信長との戦は「村上海賊の娘」から興味を持ったが、雑賀衆は海戦にも村上水軍とともに参加してて大活躍。 根来衆の時同様、雑賀衆の言葉も大阪南西部の泉州出身の自分には全く違和感なしで面白かった。
読了日:08月18日 著者:津本 陽
幸村去影 (徳間時代小説文庫)の感想
九度山から大阪城に入城してから冬の陣、夏の陣で最期を向かえるまでの真田幸村の活躍が描かれてます。 読みながら頭の中では2年前(?)の「真田丸」の配役が動き回ってました(^o^)
読了日:08月22日 著者:津本 陽
妄想気分の感想
真面目で心配性な少女がそのまま大きくなったような(←あくまで僕のイメージ)小川洋子さんのいろんな妄想が作品となっていくことがわかりました。
読了日:08月26日 著者:小川 洋子
中島らもの誰に言うでもない、さようなら―It’s Only a Talkshow〈3〉 (ダ・ヴィンチブックス)の感想
この本も知らなかったし、らもさんと鮫肌文殊さんが「らもはだ」として新宿ロフトプラスワンでトークライブをやっていたこともしらなかった。 図書館で偶然目にして借りてみました。 最終回はらもさんが亡くなってからのもの、みんなの追悼(?)で笑えるけど涙も出る。 ほんま、まだどっかで酒とクスリでのんびり(?)暮らしてる気がするもん。 このトークライブのシリーズ本の1,2も読んでみたくなった。
読了日:08月28日 著者:中島 らも,鮫肌 文殊
プロメテウス・トラップ (ハヤカワ文庫JA)の感想
元(?)天才ハッカー”プロメテ”のもとに謎の男からICチップ解析依頼が。 その後、場所をロスに移して、FBIだのインターポール(ICPO)も交えてサイバーテロ組織との戦いへ。 ハッキングよりも誰を信じていいのやらドキドキ。 テンポ良く楽しく読めました。 福田和代さんは元システムエンジニアということもあるけど、こういう小説好きです。
読了日:08月30日 著者:福田 和代
読書メーター
8月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:3841
ナイス数:458
ぬるい男と浮いてる女 (文春文庫)の感想
平 安寿子さん初読。図書館の書棚で題名が少し気になって借りてみた。「長い目で見て」「ブルーブラックな彼女」「滅亡に向かって」「浮いてる女」「ぬるい男」「えれくとり子」の6篇。 どれも個性的な男女というよりは変人、社会的にもどうなのよ、と思っていいくらいの主人公やその周りの人々。 あまり感情移入はできないけど、不思議と読み進められる。もう少しこの作家さんの本を読んでみてもいいかな、と思う。
読了日:08月01日 著者:平 安寿子
科学者と世界平和 (講談社学術文庫)の感想
■科学者と世界平和:1947年の第2回国連総会に提出した公開書簡とそれに対するソ連の科学者からの反論など。アインシュタイン博士の書いている「拒否権条項の欠陥によって安全保障理事会が麻痺させられている」には全く同感。今の国連もこの公開書簡を再度見直して欲しいです。でも地球よりも自国が大事な奴らが拒否権を持ってるから無理かもね(;_;) ■物理学と実在:物理や哲学の話なので字面だけ追うのが精一杯でした。
読了日:08月02日 著者:アルバート・アインシュタイン
鉄砲無頼伝 (角川文庫)の感想
鉄砲伝来の種子島から鉄砲を貰い受けに行く津田監物(紀州の雑賀の出身だが根来衆)のお話。 種子島への航海から先に読んだ「信長の傭兵」までのお話。 最初に鉄砲を集団で使ったんだから向かうところ敵なしの傭兵集団の根来衆。 でも根来に帰る際、お宝を奪いに来る泉州の盗人集団に苦労させられたのは意外。 雑賀衆を主人公に書かれた話もあるらしいので、機会があればそれも読んでみたい。
読了日:08月04日 著者:津本 陽
天地明察(上) (角川文庫)の感想
『OUT OF CONTROL』の「日本改暦事情」を先に読んだのでこの物語の概略は予習済。 上巻ではまだ改暦に関しては具体化されないが、囲碁や北極出地を通じての人脈、そして算術を通じての礒村塾の村瀬やえん、そして会ってはいないが関孝和など、下巻に向かって豊富な人脈が形成されていく。 北極出地の終わり、そして上巻の最後の関孝和との算法勝負には、つい涙がにじんでしまった。
読了日:08月08日 著者:冲方 丁
天地明察(下) (角川文庫)の感想
渋川晴海に感情移入してしまって、途中から常時うるうる状態で読んでました(T_T) 渾天儀の完成、妻の死、改暦の失敗、関孝和の怒りと助言、協力者が次々と他界、将軍家綱他界後の大老酒井の失脚、そして苦労を重ねての天地明察。こんな大変やけどやりがいのある一生って羨ましい。そして江戸時代は鎖国してたけど、数学(算術・和算)がこんなに発達したことは十分誇れますね。 関係ないけど池波正太郎『獅子』では大老酒井忠清は真田信之の憎き敵でしたが本書では良き理解者。同じ人物でも視点が変わればこんなに違う人物像になるんですね。
読了日:08月10日 著者:冲方 丁
どーなつ (ハヤカワ文庫 JA Jコレクション)の感想
『門』、脳ミソ、海馬、アメフラシ、電気熊(=人工知熊←能じゃなく熊w)、落語『あたま山』、異星人・・・主人公の記憶があいまいなので、主人公自身がヒトなのかアメフラシなのか異星人なのか何だかわからない。 作者の夢に見た話しを聞かされているようで、でも夢の話はつまらない、なんてこともなく、不思議と楽しめちゃう(もちろん楽しめるかは人それぞれ)。 SFというか小説自体が作者の夢物語が文章になったもんみたいなもんですからね。 今後もたまに北野勇作さんを読んでみよう。
読了日:08月12日 著者:北野 勇作
dele2 (角川文庫)の感想
最後に向かってブーメランのようになっていくのが何となくわかってきて、辛かった。 悪人がのさばっていて、それをギャフンと言わせてくれたらスッキリしたのに、すごい切ない終わり方・・・「また連絡する」と言った圭司の言葉がいつか実現して dele.LIFE が再始動してくれると嬉しいけど、どうなんだろ?
読了日:08月13日 著者:本多 孝好
怪を編む: ショートショート・アンソロジー (光文社文庫)の感想
13人のゲストを迎えたショートショート25編。 この季節に読むのにちょうどいい(?)ちょっと怖いお話の連続。 かなり怖いのもあれば、「あ~あ仕方ないなぁ」というような軽いのや、「どうかご無事で」と祈りたくなる結末が明示されていないの(けど最悪なんやろなぁ^^;)などいろいろ楽しめました。
読了日:08月15日 著者:アミの会(仮)
新装版 雑賀六字の城 (文春文庫)の感想
先に信長についた根来衆側からかかれた作者の本を読んでいたが、本書は石山本願寺に加勢した同じ紀州の雑賀衆を描いた物語。 石山本願寺、そして、雑賀衆の地元での壮絶な信長の圧倒的な大群と雑賀衆の火器との闘い。 石山本願寺と信長との戦は「村上海賊の娘」から興味を持ったが、雑賀衆は海戦にも村上水軍とともに参加してて大活躍。 根来衆の時同様、雑賀衆の言葉も大阪南西部の泉州出身の自分には全く違和感なしで面白かった。
読了日:08月18日 著者:津本 陽
幸村去影 (徳間時代小説文庫)の感想
九度山から大阪城に入城してから冬の陣、夏の陣で最期を向かえるまでの真田幸村の活躍が描かれてます。 読みながら頭の中では2年前(?)の「真田丸」の配役が動き回ってました(^o^)
読了日:08月22日 著者:津本 陽
妄想気分の感想
真面目で心配性な少女がそのまま大きくなったような(←あくまで僕のイメージ)小川洋子さんのいろんな妄想が作品となっていくことがわかりました。
読了日:08月26日 著者:小川 洋子
中島らもの誰に言うでもない、さようなら―It’s Only a Talkshow〈3〉 (ダ・ヴィンチブックス)の感想
この本も知らなかったし、らもさんと鮫肌文殊さんが「らもはだ」として新宿ロフトプラスワンでトークライブをやっていたこともしらなかった。 図書館で偶然目にして借りてみました。 最終回はらもさんが亡くなってからのもの、みんなの追悼(?)で笑えるけど涙も出る。 ほんま、まだどっかで酒とクスリでのんびり(?)暮らしてる気がするもん。 このトークライブのシリーズ本の1,2も読んでみたくなった。
読了日:08月28日 著者:中島 らも,鮫肌 文殊
プロメテウス・トラップ (ハヤカワ文庫JA)の感想
元(?)天才ハッカー”プロメテ”のもとに謎の男からICチップ解析依頼が。 その後、場所をロスに移して、FBIだのインターポール(ICPO)も交えてサイバーテロ組織との戦いへ。 ハッキングよりも誰を信じていいのやらドキドキ。 テンポ良く楽しく読めました。 福田和代さんは元システムエンジニアということもあるけど、こういう小説好きです。
読了日:08月30日 著者:福田 和代
読書メーター