枇杷の葉なし

枇杷の生育や、葉・花芽・種のことを日々の生活のなかで書いていく。

チャンネルはハート・10

2022年05月31日 | Weblog
 シュンが地上に降り立った時だ。足をすくわれて叩きつけられるような強い揺れが襲った。地震だ!そうかこれだったんだ、だとしたらあそこに行かなくちゃ。再度翔けようとしたシュンは、直後に海の嘆きを聴いた。まるでシャチが踊り狂うような波が海岸を攫う。一瞬にして人影が消えた。否、そこに存在している生き物が残らず波に呑まれた。大地が瘧のように震えていた。

 裕美は、シュンの見ている景色を同時に感じていた。阿鼻狂乱だった。津波に連れ去られ、深い底へと沈んでいく家が人がある。シュンは必死で防いでいるが、時間は止まらず待ってもくれないだろうことも知っている。だがエネルギーを使い果たしても、救える命があるのも分かっていた。弱音を吐くのは嫌だったし、今までの訓練を無駄にはできない。シュンの身体が輝いた。

 裕美は、声もたてずに泣いていた。シュン速水シュン、あたしをおいて行かないで。涙が裕美の頬から耳に伝わり落ちる。あなたが好きだった、それを告げることも適わないのね。裕美は時空を翔けていけば、遭える可能性を心に刻んだ。そうよ、チャンネルをハートに合わせておこう。未来には遭えなくとも必ずめぐりあうのよ。裕美は、その思いを胸に密やかに瞼を閉じた。 

 裕美は、青い空を見上げる時に見知らぬ人を視ることがある。丸い顔で左頬にえくぼのある、メガネをかけた人だ。その顔を見る度に、胸がキュンとなるのはなぜだろう。裕美の、心の片隅で星が瞬く。おいで、その声も忘れていない。記憶の断片が途切れとぎれに流れるが、とても大切なことが思いだせないでいる。裕美は、新しい時へと翔け続けている。あの声を探しながら。

 福島県で起きた原発事故は、被害が甚大となって10年経過しても元には戻っていない。家を家族を失い、形は造られていても心の奥底までは遠く及ばない。これがシュンの計画であるのか、裕美が指示されたことであったのかは定かではない。あの時に時空が歪んで起きた事故かも知れずだが、その真相は誰も分からない。神の他は。原発の再稼働は、膨大なエネルギーを要する。
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チャンネルはハート・9

2022年05月30日 | Weblog
 裕美は、シュンとの作業を続けていた。夕方の薄紫のベールが辺りを染めると、一日の過ぎるのが早く感じられた時だった。裕美は心の奥底に、青い色が沈んでいるのを見つけた。緑なのか青であるかに色は変化して、それが深く静かにたゆとう水の広がりを見せているのだ。裕美には手を伸ばせばとどくように思えて、それに触れようとした。やめろ!シュンの叫ぶ声が遠くにした。

 なんてことを…、この装置には気づかないと出していた手落ちだ。速水シュン、君は使命を忘れたようだね。迂闊だったのは事実です、シュンは唇を噛んだ。あのおてんばさんは、君の能力を超えてしまったようだ。作業は殆ど終わっているのだろう?還す時が来た。シュンは心の動きを隠しながら、せめて一日だけ。容認も許可も無駄だ、覚醒してからではこの場所へ危険が伴う。

 シュンは、床に横たわる裕美を見つめた。裕美との歯車がずれてしまったことに気づき、それを元には戻せないことも知っている。君が消えるか?こっちを失うか決めるんだな。言っておくが、次元を交差させると君とは半永久的に会えなくなる。シュンは、何も言えないで立ち尽くした。シュンは重い気持ちのまま、計画書の進み具合を確認し始めると裕美は完璧に仕上げていた。

 速水シュン、ここに事故が起きる。君は、修復の為に現地に翔けたまえ。直ぐにですか?シュンは言葉少なに応えたが、裕美のことに向いてしまう。だが、任務の方が優先であることは変わらない。シュンは裕美への気持ちを振り切るように、2001年へと移動した。ふむ、今後この二人がどこかで遭うことのないようにしておこう。計画の一部変更と、入れ換えをしておくかな。

 裕美は、シュンの別れを告げる声を聴いていた。さよなら、でもいつかどこかであえるよ。裕美はさざ波が寄せるように青い色が心を包み、幾重にも垂れていくのを感じていた。鍵をかけなくちゃ…、シュンとめぐりあえた時に開きますように。裕美の意識はあるものの、身体が自由にならないもどかしさに思わずうめき声が出た。気が付いたかね、仮面の人物が見下ろしていた。

 皐月・朔・大潮 恒例の朔日塩換えを行い、昨年から気になっていた菖蒲を掘り上げ鉢に移す。株がね、次第に失せてしまいだしたの。生前の母が分けてくれたので、何とか増やしたい。きらん草は、風で飛ぶので発芽しているが。ドクダミは抜くので然程ではないが、夏枯草はどんどん増える。自然界は、人間の思考とは違うことに今更ながら気づく。雨が降ったり止んだりで。
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日々雑感・卯月・大潮

2022年05月29日 | Weblog
 卯の花の匂う、野茨の咲く季節には雨が多い年がある。卯の花腐たしとも云い、田植え時期ならではの言い回しであろう。時鳥の空を飛び、早朝の雀は無論だが野鳥が庭木に飛来する。狙いは虫ではなく、葉の新芽だ。見回りをしていると萎びたのが見えるので、触ると折れてる。然も、葉を喰った痕が残っていて証拠は歴然。紫陽花の蕾が膨らみ始め、枯れた葉を除いた。

 午前中の見廻りに水遣りとして、懐炉を分解した物と珈琲糟に塩を混ぜ散布。夏場であるので早くとも10月で良いと伝えていたのを、持ち帰ることに。放置しておけば緊急事態が起きるので、直ぐに塩と混ぜ撒いた次第。それも撒いただけでは不安もあるので、水遣りとなった。こちらとしては季節に応じたやり方をしたいのだが、融通が利かぬ相手には返す気力が失せる。

 桑が、鈴生り状態です。これも旬の時期なので、せっせと笊を受けて摘みヨーグルトと混ぜたりジャムに。薔薇の花弁は少し焦がしたけども、甘さの調整ができた。どちらかと言うと、乳製品は苦手だし普段には戴かないのだが自前となると美味しい。何よりも無農薬が分かっているので、身体もよろこぶわ。自然からの恩恵であり、天から与えて貰えるので感謝に尽きる。

 エンジェルナンバーが教えてくれる意味は、本人にしか理解できない。ブログ訪問しても、同じ数字が並んだりで連番や移行後に達成したら消える。チャンス時には0000か1111が、飛躍すれば2から3・4・5の数字となる。7から8に飛び9まで高まると停まる。弥勒の数字がはっきり示したり、隠れているのも必ず意味がある。頻回に出るかと思えば、全く出現しない時も。

 これはこちらの意志ではなく、見ようとしても現れない。文字盤にふと目を向けた時に出現する。即断の場合や熟慮の時もあり、そこに数字でみせてくる。必要であるから与えて貰え、その時でなければ出て来ない必然性があるのだろう。従って他人を羨まず、あれがない・これができない・何かが足らぬと不満を持たないこと。天からの福音は、天啓と知り感謝のみ。
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鶯の声に

2022年05月28日 | Weblog
 今朝、洗顔と歯磨き中、何と直ぐ其処に鶯が来ており囀っている。鳴き方が少しばかり途絶えるのは、昨年に産まれたのだと教えて貰っている。それでも囀りが清々しさを伴い、思わず聴き惚れる。先日の孵化した揚羽蝶もだが、まるでわたくしの心を慰めてくれるかの音色だ。天気を感謝しての暮らしには、厭うものとてある筈もなくあらゆることが輝かしいものとも。

 庭には枇杷葉が繁り、室内から移した鉢物のランタナや観葉植物に差し芽のベゴニアが競い合う。新しい品種を考えないではないが、ある命を愛おしむこともと思えて。庭で、挨拶をしているのを聴けば不審がられるかも?寒さに耐え、暑さを凌いでの時期到来を咲いている健気さに感謝。花にもきっと相性があることと、こちらの気持ちを伝えていけるのもうれしいね。

 スイトピーの赤と薄紫に白が咲いている。釣鐘草は買った物だが、こぼれ種での発芽もあって薄紫・紫・薄桃の蕾が見える。昨日は、それを少し切って花瓶に挿した。途端に香りが部屋中に満たされていき、爽やかな風とともに心に入ってきた。ありがたいなぁ・・・。今回の連載はブロ友さんの密やかな応援もあり、加えて出演までして後承諾という横暴さも咎めずで。

 フォローして下さっての方に、楽しみにしてくださってがとても励みなのです。そうでない方には舌打ち物かも知れませんが、写真の掲載が無い分とオンリーワンを崩せない。物語は創作ですがオリジナルであることが前提です。書籍が好きなので、読んで更に記憶もしています。自分の書きたいことを文字で現わす作業は、最初は好くても誰かの模倣では飽きられます。

 枇杷葉の生葉を焼酎に漬けた物やエキスには、膝の痛みを軽減させる効き目があります。医者に罹るのも方法ですが、効きません。枇杷葉は無痛扇とも、医者要らずとも謂れその効果には著しいものがあります。膝・腰も足全体や身体にも、冷やす箇所はありません。心臓と虫垂は別です。身体中の血管の掃除を行い、徐々に体調を整えてもくれます。信じるのも肝心ね。
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チャンネルはハート・8

2022年05月27日 | Weblog
 裕美が、部屋に向かうとドアは音もたてないで開いた。室内を遮る物はなく、テーブルと座り心地の良さそうな椅子の他にはない。外の景色なのか、夕陽が沈むシルエットが浮かびあがっている。白いカーテンが揺れる様は、野茨が風にそよいでいるようだった。室内には淡い光があふれ、裕美の身体を包み込んでいくのが分かる。着替えって、目の前にドレスが下りてきた。

 支度はいいかな?シュンの声がした。裕美が着替えて部屋を出ると、庭にシュンが待っていた。テーブルは丸いのだが、少しへこみのある形で、裕美とシュンが向き合う距離だった。そのドレス、よく似合っているよ。あ・ありがとう…、この色が好きなの知ってたの?シュンは静かにうなずいた。青い色の濃淡が幾重にも重なる布で織られ、動く度に空や海を思わせてくる。

 裕美にぴったりのデザインで、細い首をループで巻き肩から膝に幾重にもドレープが流れる。パンプスは、ガラスではないが透き通る青さだ。裕美は、初めてのシャンパンを口にし夕陽の沈んでいく彼方を観た。どこからか聴こえてくる音色には、なつかしさとやさしさに哀しみが混ぜ合っていて裕美の心に波紋を広げる。チャイコフスキーのピアノ協奏曲だよ、覚えている?

 裕美は思い出そうとするのに、頭の芯がしめつけられ胸が苦しくなってしまう。変だわ、あたしどうしちゃったのかしら?裕美は、記憶にたどりつけなくて氷の棘が刺さっているのを感じた。ライラの冒険の始まりなのだろうか?次元の先にはオーロラが観えるのだ。夕陽の沈んだ後には薄紫色の闇が訪れてきて、宙には星が瞬きだした。天空では、幾筋もの星が流れていく。

 おいで。シュンのささやきが裕美の傍でした。身体が軽くなって、知らない筈なのにワルツのステップを踏んでいた。美しき青きドナウが奏でられている。強くやさしく、深くゆるやかに舞うのに夢中になった。裕美とシュンの二人は、いつしか天空へといざなわれ心が重なり合って一つになっていくのを知った。裕美は、高鳴る気持ちを止められないことに戸惑うのだった。
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チャンネルはハート・7

2022年05月26日 | Weblog
 これ、どういうことなの!あたしを返してよ。裕美はすっかり慌てたが、シュンは画面を指すとちょっと遅かったねと言った。裕美・小学生の姿は、家に帰っている。あれは、本物の君じゃないけど回りの者には気づかれない。裕美は混乱する気持ちを落ち着けようとしたが、めまいがしそうだった。じゃあ、あれは何者なの!君の細胞を使って創った人造人間だよ。

 細胞?裕美はきょとんした。いつ…そんなことを、君と握手した時にほんの少しね。シュンは目元を笑わせ、このテレビ局はね見かけはそうでもないけど最新の設備がある。ここには何億という生命体が育っていて、生まれて来る命に人生を組み込んでいくのさ。裕美はシュンのその言葉を遠い次元で、聴いた気がする。あの時に選ばれたんだ、あの手に触れられて。

 裕美は、紙飛行機の誘導がなくても来たであろうことを知った。いいかい、この生命体・No359184番はXKの分類になるからね。従って、こことこっちとが合うようになっているのさ。データを打ち込む作業は、この椅子に座れば作動開始になるんだ。さあ、やってみてよ。裕美はシュンの言うままに椅子にかけ、データ入力の態勢をとった。新しい知識があふれた。

 裕美への指示を出し最初こそ手元を見ていたシュンだが、持ち場に戻ると作業に入った。地球が滅びてしまうまでに、この人数を確保しておかなきゃ。シュンの丸くやさしい顔に、緊張と真剣さ疲れを振り切るように両手が動く。そこには裕美とシュンの他には誰も居ず、静かな時間と空間が流れているだけだった。裕美は、時間の存在を忘れてしまいそうだった。

 時は刻まれていたようで、シュンの声がした。食事をして眠ろう、用意はできているから着替えておいで。裕美はシュンの言う意味が分からなかった。ほらっ、あそこに部屋があるから。夕食は、ディナーとしゃれようか。あのう…ご馳走はいいわよ、食べれる物で。ちゃんと調べてあるから心配しないで、シュンはにっこりした。あらっ笑うとえくぼが出るんだ。
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チャンネルはハート・6

2022年05月25日 | Weblog
 裕美は、シュンの話しに耳を澄ませた。言葉の持つむつかしさはあるものの、シュンの心からの語りに心が引き込まれてしまった。映像が停まった。ここから先は、未来の出来事になるから見せられないんだ。裕美は、未来に起こる出来事に良くないことがあるんだと思った。でも未来が分れば、そうならないようにすればいいのよ。みんなで、力を合わせればできないの?

 うん。君の考えていることは間違いじゃないけど、他人の気持ちを思うようにするには相当のエネルギーを必要とする。集団催眠か、何かの薬かで操ることはできるけど持続性には欠ける。それじゃあ、どうすることも出来ないの?僕が選んだ人物を訓練すればの可能性はある。裕美ははっとしてシュンを見た。あたしがここにいるのは、もしかして?そのとおりやってみる。

 裕美は、勉強が好きでなかったし運動も苦手な方だった。そんな自分が、シュンの言う選ばれた者であるのが分からないまでも何かの役に立てるならと思える。じゃあ、よろしく同志。シュンは、右手を差し出し裕美と堅く握手した。その時、裕美にはシュンの姿が見えてあっと叫んだ。銀色に鈍く光る身体にぴったりした物を着た、丸い顔の男の人で頭の中がチカチカした。

 あたし、この人に遭ったことがある。いつどこでだったのか、それとも夢の中かはっきりしないけど。これはあたしの未来なの?速水シュンて何者なの。そのことは今、思い出さなくていい。この計画を完成させるのが大事なんだ。君のすることは、コンピューターが教えてくれる。シュンは続け、操作自体は考えることでここに打ち出されてくるのさ。ほらっ、簡単だろう。

 裕美は、シュンの言い方に不信感を募らせてしまった。裕美の心の奥底で、引き返すなら今よとささやきもしている。無理もないね、シュンは裕美に微笑むと鏡を見てごらんと言った。鏡?そんな物…、上から下りてきた。裕美はそこに写る、自分であろう姿にびっくりした。だれ?この人??君だよ、シュンも中学生ではなくなっていた。シュンの顔が笑いをこらえている。

 地植えの枇杷葉の実が熟れて来ています、中の種は捨てないで漬けましょう。ジャム瓶やペットボトルに容れて、焼酎を注いでエキスを作ります。1ℓに30粒を目安にし、冷暗所での管理・2年以上を置きます。飲んで良し、化粧水に使え重宝します。枇杷葉への散布には、唐辛子1・ドクダミ花付3本・蓬1摘み・葫1欠片・を準備します。焼酎は1ヶ月。酢と水を加えて混ぜる。
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晴天続きに・卯月

2022年05月24日 | Weblog
 早朝からの騒がしさに、田植えの準備が始まったと知る。稲の種類にも依るが、苗床準備に取り掛かるので田の一角にナイロンを被せている。以前には、大型連休辺りでの種蒔きであったが、育苗が早過ぎて苗を植えた時に浮いてしまうのだ。発芽したのを切る場合もあって、農家さんもご苦労さまです。昨夜は、暑かったのだが今から網戸にはできなく綿毛布だけでにした。

 これが明け方に冷え込んで寒かった。晴天に布団を目一杯干して、今晩の対策を講じている。すばるが、ふかふかを見ていて毛繕いを始めた。その布団を取り込み中に、黒揚羽が飛んでいるではないか!まるでお礼を伝えに来たように。デジカメを持って出ると、うれしそうに柑橘類にホバリングして写真を撮らせてくれた。黒に橙の模様が、鮮やかだ。お礼に来てくれたの。

 そう感じたのは、時間がお昼であったから。その時間には飛んでいるのを見たことがなく、きっと出かけていたから察知して再来してくれたんだわ。小さな黒い点が、日に日に育って行き緑になるまでは餌の心配。16匹だったのだから、全匹が蝶になったかは不明だが、こちらで案じていれば通じるんだと感謝した。人間のように己だけの幸せだの、自己都合は思ってもない。

 自然への願いではなく、祈りと感謝の暮らしであれば有得ないことにも遭遇する。千歳一隅の確立なのだろうが、生かされていることと自らの使命に気づけては有難い。多くを望まずで、願わず持たないのも大切なことだろう。実際に、必要であれば与えられるので受ければ好い。神=イエスでなく、森羅万象・宇宙であることに気づけば好いだけなのだ。理解不能だろうな。

 珈琲を飲むと胃が痛んだり、眠れないという方は自律神経に異変が起きている。インスタントは不味いし、缶のもいただけない。同じ飲むなら粉にしてくれまいか?或いは美味しく飲む方法を試してであって貰いたい。ノンカフェインなら飲まない方が好い。何が原因かを突き止めよう!個人的な見解なので一概には奨めませんが水・質の良し悪しだと思えます。色々と試して。

 枇杷葉を侮る勿れです。サプリメントが頼りな方や、医療的な方法を好まれる方には奨めません。歩行困難等、打撲への処置にも効きます。原因と思えるのは、長い間に血液が濁り停滞するからです。個人的には、歩けての作れてが命を終えるまで続けたい。40代の時から身体への負担を顧みず、薬漬けでしたが一向に改善されずで世の中を儚み絶望していたのも確かなこと。
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チャンネルはハート・5

2022年05月23日 | Weblog
 裕美は、立ち上がりかけた椅子から落ちそうになった。そうだわ、あたし一人では家に帰れない。ここがどこなのかも分からないし、白い紙飛行機の操縦方法さえ知らないのだ。あ・お布団ほしたままだわ!シュンはすました顔でボールペンをいじくっている。それがよけいに意地悪く見えるのも、裕美にはしゃくだった。何よ!シュン君て大きらい、お兄ちゃんの方がましだわ。

 おっと、おれはお兄ちゃんじゃないぜ。きらいでも好いけど、このテレビ局の本来の目的を案内しよう。君をここに連れて来たのも、未来の地球の姿と我々が受け持っている使命を知ってもらいたいからだ。裕美は、シュンの真剣なまなざしに少しあわてた。それって、あたしとどういう関係があるの?君とばかりは言えなくもないが、地球の消滅はすでに決まっている。うそよ!

 直ぐには、観ても信じれらないだろう。でも、これは真実だよ。人間が便利で快適な生活を願ったために、地球は生命を終えようとしている。裕美は、シュンの口元を見つめた。あなたは何者なの?シュンはその問いには返事をしないで、手元のスイッチを押すと部屋に巨大なパノラマスクリーンが広がった。すごいわ、まるで生きているみたいに動物が動いている。人間も居る。

 これは、太古からの様子なんだ。時間を少し早めるけど…ほらっ君が生まれた時だよ、そこから今でこれから先は未来だ。この数年後に原発事故が起きる。えっ?それってなぁに、裕美は一瞬背筋が凍り付く思いにかられた。物理的な説明はしないが、核の融合でプルトニウムを制御できなくなるんだ。初めに地震を起こして警告したのだが、企業は取り合わないで設備を怠った。

 シュンの顔が哀しみに歪んだ。それでも放置する訳にはいかないから、手立ても努力もしてきたんだ。ああ、そういえば父さんが、米国の核実験で日本の漁船が被害に遭った話をしていた。それは第五福竜丸だよ、地球の上で何度も核実験は繰り返されたんだ。止められなかったの?そうだね、誰も停めなかったというのが正しいかも。裕美の胸に、シュンの言葉が沁みていった。

 卯月・下弦・小潮 卯木が野茨が咲き乱れ、フェンス向こうの山から栴檀の香りが風に乗って漂ってくる。我が家では一重の蔓薔薇も、ジャスミンや金魚草・スイトピーに一輪だけフリージアもポリナゴムは地を這い咲く。水遣りの時期でもある。

 
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チャンネルはハート・4

2022年05月22日 | Weblog
 シュンはにっこりすると、部屋の壁に備え付けている給油ポットからカップに茜色の液体を注いだ。はい、どうぞ。へぇ~便利なのね、ガラスのコップに入った液体は夕焼け空を思わせる。ふわっとしたやさしい香りで、甘くておいしい。これなあに?裕美がコップの液体を飲み終えて言う間に、髪がほどけて肩に流れた。わおっ!しなやかな髪が揺れているのだ。

 これ、どんな魔法を使ったの!?魔法じゃないよ、これには素直さが出るような成分が含まれている。裕美は目をぱちくりとさせ、シュンを見つめた。ふ~ん、手品師みたいね。ある意味、そうかも知れないねぇとシュンはつぶやいた。裕美ははっとして、シュンにつめ寄った。ここがどうして不思議テレビ局なの?どうしてあたしを連れて来たの?あの紙飛行機は何?

 速水シュンて言っているけど、ほんとうなのかしら。聞きたいことはたくさんあって、謎が多過ぎる。裕美の傍に天井から椅子が下りてきた、まあ座ってくれないか説明するよ。裕美が腰かけると座面の方から、空気を曲げるように形を合わせる。椅子に意志があるようだった、裕美はシュンの正体が、天才科学者かもと思えてき始めた。そっちの方かもしれないよ。

 えっ?今なんて言った…、あたしの思ったことがどうして分かったの。うん、それの説明はちょっとできない。質問に答えよう、ここが不思議テレビ局かは僕がこの場所に造ったから。君をここに連れて来たのは、ちょっとしたシュミレーションで実験は巧くいった。紙飛行機には君の世界と、こちらとを繋いで往復できる小型の電子頭脳を付けてある。分かるかな?

 質問の答えになっていないけど?どうしてあたしをここに、そりゃあ君が余りにも退屈そうに見えたからさ。あ・そうだったわ、なんで家とこことが繋がっているの?テレビ局の横暴じゃない。どこにも誰にも、見せる気はないし全国ネットじゃないから安心していいよ。裕美は、シュンの言い方にとうとうブチ切れた。帰るわ!どうぞでもどうやって君は帰るの。
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