夜な夜なシネマ

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『ゲット スマート』

2008年10月26日 | 映画(か行)
『ゲット スマート』(原題:Get Smart)
監督:ピーター・シーガル
出演:スティーヴ・カレル,アン・ハサウェイ,アラン・アーキン,
   ドウェイン・ジョンソン,テレンス・スタンプ他

ロードショーにて。
1960年代のTVシリーズの劇場版リメイクなんだそうです。
予告編がおもしろそうだったこともありますが、
『40歳の童貞男』(2005)の彼が主演と来れば、
どうしても観たくなるというもの。

米国極秘諜報機関“コントロール”に所属する分析官スマート。
彼は、現場で諜報活動をおこなうエージェントになることを切望しているが、
分析官としての腕があまりに優れているせいで、
エージェントへの昇格を上司は認めてくれない。

そんなある日、コントロールの本部が襲撃される。
犯人は、世界征服を目論む国際犯罪組織“カオス”。
カオスの陰謀を阻止するため、
コントロールはエージェントを送り込むことにするが、
なにしろ、襲撃されたさいに、エージェント全員の顔がバレてしまっている。

そこで、面割れしていないスマートに白羽の矢が。
整形手術で顔を変えたところの美人エージェント99と組み、
早速、任務に就くスマート。

娯楽映画はこうでなくちゃという決定版。
これがB級にならないのは、
やっぱりお金がかかっていることが歴然としているからで、
アクションシーンも半端じゃありません。
こんなアホな映画にお金をかけられるって、スバラシイ。

名優もいっぱい出演しています。
アラン・アーキンが、お茶目な上司役だったり、
テレンス・スタンプが犯罪組織のボス役だったり、
ジェームズ・カーンが能天気な大統領役だったり。
3人とも1960年代に映画デビューした、今はおじいちゃん役が似合う俳優。
こんな名優たちがマヌケなシーンを楽しげにこなしていることが、
作品に風格すら与えています。
プロレスラーで、主役級の俳優ザ・ロックが、
その名も改めて脇役に回っていて、コメディのセンスもばっちり。

個人的なツボは、エージェント13役のビル・マーレイ。
超人気コメディ俳優なのに、木の幹の中から顔を出す一瞬の出演。
ヒッチコックの『知りすぎていた男』(1956)をご覧になった方なら
カオスの暗殺計画は読めると思いますが、
ビル・マーレイの出演作に『知らなすぎた男』(1998)があったので、
そのシャレで一瞬出演かと思いました。

……なんて、昔の映画のことは知らなくても
楽しめる作品であることはまちがいありません。

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