夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

竹中直人、2本。

2010年05月13日 | 映画(番外編:映画とこの人)
竹中直人の出演作を2本。どちらもレンタル新作です。

主役を張るのは『僕らのワンダフルデイズ』(2009)。
53歳のサラリーマン、藤岡は、胆石で入院中、
主治医の会話を立ち聞きしてしまい、
自分が本当は末期癌に冒されていることを知る。
退院を言い渡されて帰宅したものの、
家族が無理に明るく接してくれている気がして仕方がない。
数日後、妻に誘われて、息子の学校の文化祭を見に行き、
高校時代にバンド“シーラカンズ”を組んでいたことを懐かしく思い出す。
かつての仲間と“シーラカンズ”を復活させて余命の半年を送りたい。
そう考えた藤岡は、仲間に連絡を取り始めるのだが……。

藤岡が末期癌だというのは勘違いであることは、
ごくごく早いうちにわかります。
相変わらずの竹中直人の演技に笑わされ、
気恥ずかしくなったりもしますが、
青春時代に戻ってがんばるオジサンたちの姿は良いもの。
バンドのメンバーには、宅麻伸、斉藤暁、段田安則。
また、助っ人として参加するドラマーに稲垣潤一。
稲垣潤一は、お世辞にも演技が上手とは言えませんが、
その下手な間(ま)に芸達者な面々が絡むので、可笑しさを呼びます。
音は、ずっと人の記憶に残る。いいですね。

脇役で登場するのは『今度の日曜日に』(2009)。
ソウルに住む韓国人女子高生ソラは、
憧れの先輩を追いかけて、信州の大学の映像学科に入学する。
ところが、その先輩は実家の事情で帰国したらしく、休学中。
なんとか気持ちを保ち、先輩のいない大学に通い始める。
そんなとき出逢ったのが、用務員の中年男、松元さん。
清掃中に立ったまま眠る松元さんに興味を惹かれたソラは、
授業課題の「興味の行方」で松元さんを取り上げることに。
松元さんはピザの配達、新聞配達と、3つの仕事を掛け持ちしていて……。

そそっかしいけど憎めない松元さんを市川染五郎が好演。
ソラには日韓両国で活躍する歌手、ユンナ。ホントに可愛い。
年の差恋愛などではなく、ふたりの爽やかな関係が描かれています。
「大丈夫。幸せはすぐそばにある」というキャッチコピーもぴったり。

竹中直人は映像学科の先生役。
ソラとちゃんと距離を置きながら、気配り抜群、
優しく信頼できる先生なのでした。

ところで、竹中直人監督の『山形スクリーム』(2009)。
評判は散散でしたが、私は結構好きでした。
温水さんの落ち武者姿だけで抱腹絶倒ですし、
マイコが歴史オタクなんて設定もイケてます。笑わな損。

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