ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
毎日更新しています。

OSK JUJU2

2012-09-09 15:58:26 | ヅカOG その他舞台

 語るなかれ・・・とは言われつつも印象だけね。

 

桜花昇ぼる・・・男役トップスター。顔は中世的で貴公子的。斑鳩出身という事は

          聖徳太子の生まれ変わり?

          (でも古代の衣装よりは着物の方が似合ってる)

          宝塚でいうと紫苑ゆう風な・・・凪那瑠海風というか?

          非常に若々しいというか妙に初々しいというか・・・不思議な人で

          思わずじーーっと顔を見てしまう感じでした。

          宝塚でいう所のトップってやっぱりピラミッドの頂点に立っている人

          ですけど、この方は「守ってあげたい」「奉ってあげたい」というイメージ。

          ファンにとってこんな育て甲斐を感じる人はいないのかも。

高世麻央・・・二番手・・でいいのかな。顔は星条海斗風。でも雰囲気は高汐巴とか

         安寿ミラとか。

         二枚目も悪役もコメディも一応何でも似合いそうな。ものすごくよく

         トップさんを支えている印象です。

朝香櫻子・・・娘役トップ?顔は舞風りら風。でもその実力となりきり度は群を抜いて

        威風堂々。男役すら従えちゃうすごいオーラの持ち主。

        彼女の顔を見ていると舞台に引き込まれていきますね。

 

勿論、他にも一杯いるけどよく知らないのにこれ以上は語れないなあと。

 

ただ・・・・

ここ100年の流れの中で宝塚は進化し、OSKは衰退した理由というのは

何となくわかります。

東京にSKDがあったお陰で関東への進出が出来なかったから・・・というのが

ウイキに出ていた理由ですし、専門家さん達の意見として

レビュウ衰退の時期にあってミュージカルに移行できなかった」というのも

あるかと思います。

宝塚も昔は芝居よりショーの方が重きをなしていた筈ですが、今やすっかり

立場が逆転 より「グランドロマン」そして海外ミュージカルの輸入に走り

今やショー作家の不足が問題点になる程。

なぜショーが衰退したかといえば、多分、コストばかりかかってテレビやサーカス

に匹敵する刺激が得られなくなったからではないかと思うんですが

観客層の「ブロードウエイが中心」という意識の変化もあるかもしれませんね。

(日劇が消えていった理由もそこに?)

 

だけどそれだけじゃないのでは?

今回の「JUJU」を見て、大きく感じたのは、男役陣の「素人っぽさ」でした。

芸歴20年というわりには、下級生のような初々しさを持っている人達。

どこかで「素」が出てしまいそれが「照れ」になっているような違和感。

要するに「型」がきっちり出来上がっていないということです。

男役も娘役も「型芝居」ですよね   

ただ燕尾服着て髪の毛が短いだけでは男役にならない。

何十年もの歴史の中で培われた「男役の芸の確立」これがトップスター

だと思います。

OSKの場合、娘役達がきっちり「型」にはまって、「素」を隠しなりきっているのに

比べて男役達に迷いを感じるのは私だけかしら?

「宝塚とは別物でいたい」という思いが強いのかもしれないし、

「私達はレビュウ劇団」という意識もあるでしょうし。

でも、歌舞伎だって狂言だって流派はあれど最初に

覚えるべきことは「型」ではないでしょうか?

そこらへんが妙に「ゆるーい」なあと思った次第です。

動作の一つ一つ、声の出し方、歌い方、台詞の喋り方、全部をもう一度

見直してみる。そこで型が宝塚と同じレベルになって初めて

「OSKらしさ」を見せる事が出来るのでは?

銀橋も大階段もないけれど、縛りがない分自由に構成・演出できる面白さ。

「関西限定」だからこそ貴重だし、東京とは違うものの見方や感じ方、そして

伝統や文化を広く紹介していく宿命を負っているのだと思えば、作品にも

それなりの特色が出てくる筈。

そして、地方の小さな箱での上演も多いらしいので、客席と一体型という

非常に「おいしい」部分を独り占め。どこかの高みから下を向いてる歌劇団とは

違う「酔い」を与えることが出来るでしょう

そういう意味では先が楽しみな劇団だし、この灯火を消さないように頑張って

欲しいと思います。

 

宝塚が忘れてしまった「お客と同じ目線で、日本的な芸の楽しみ方」を

持っているOSK。

理屈や整合性にばかり囚われている現代において、真の意味で

「夢夢しい時間」を過ごせる。なんて贅沢なことでしょうか?

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OSK JUJU 1

2012-09-09 09:13:14 | ヅカOG その他舞台

 生まれて初めての「生」OSKでした

本当に申し訳ないんですが、予備知識一切なし 

90周年記念公演と聞いて「へえーそんなに歴史があったのか」

「来年、日生劇場決まりました!!」と言われて「あらーーレビュウ対決かあ」

・・・ってな具合で、非常にへんてこな観客だったと思います。

(なんせ、90年の歴史を持つOSKですから、オールドファンが多いっ)

舞台の感想を書く前に感じたことを。

 宝塚とOSKの基本的な違い

共にレビュー劇団としてスタートした歌劇団。

「歌の宝塚、ダンスのOSK」と言われた程、いわゆる「レビュウ」に力を入れて

来たのよね。でも、様々な紆余曲折があり、今のOSKは関西を中心に

地道な活動を続けている・・・・

宝塚の演出家も何度かOSKに作品を提供しているようです。

舞台にあまり興味のない人には宝塚もOSKも同じに見えるかもしれませんが

結構大きな違いがあるということに気づきました。

 芸歴20年はざら

 娘役が尊重されている

 形式にしばられていない

この3つが特徴であり、魅力なんだと思います。

幕開き、板付きで男役トップと二番手が背中合わせに立っているなんて今時の

宝塚にはみられないものですし、娘役だけのダンスシーン満載。

時々男役が添え物に見える程。

一応序列はあるものの、何が何でもってわけでもないみたい

3番手が組長格なんて宝塚ではありえないしね。

 

 1980年代にタイムスリップ

今回、舞台は三越劇場でした。

三越劇場そのものがレトロで大正とか昭和初期の雰囲気を持っていますが

ロビーに熱烈なファンからのお花がどっさりあって、平均年齢50歳以上の

男女が(男性の比率が高いっ!!)おしゃべりしながら幕開きを待つ風景。

宝塚のようにせかせかしていない、ゆったりとした優雅な時間が流れて

いるようで、初めてなのに懐かしいと感じてしまいました。

いい意味で「熱心な」ファンが存在しているようで、大阪からのおっかけ組すら

存在・・・仰々しくないけど応援しているスタイルって、やっぱりスマートで

いいわあ 

男性ファンのさりげない熱心さもいいよね(宝塚の場合、奥さんの付添い系が

多いから)

で・・・何で1980年代?って話なんですけど。

要はメイクやら衣装やらがかなり垢抜けてない部分。

今時、袖が異様にふくらんだ衣装とか首周りごてごてなんてあまりみないでしょ?

音楽の使い方にしてもやっぱりレトロ。

そして娘役達が「痩せすぎてない」という所も今の宝塚にはない事で。

それだけに課題も多いんだろうなと思いました。

 

 JUJU 

脚本・演出・・・北林佐和子。

1幕が和物、2幕目が洋物ショー。

ストーリー性は曖昧なものの、一応「JUJUを探して」というテーマあり。

じゃあ、「JUJU」って何?という部分は不明。

寿を二つ書いて「寿寿」それぞれの大切なものを探してこれからさらに100年

いくぞーーっていう意味なのかしら?

 

 1幕目・・・25分

男役トップ、桜花昇ぼると二番手、高世麻央が板付きで背中合わせから

始まり、13名全員の名前を紹介する「口上」があり、やたら新鮮。

和物の衣装のベタ感と舞台の狭さに「早乙女太一風」か?と思ったけど

その垢抜けない雰囲気が地元志向でいいのかなと思ったり。

「花嫁道中」・・・可愛らしい花嫁道中が客席から舞台にかけてあり、その後は

          みんなでめでたいどんちゃん騒ぎ

          観客にも手伝って貰っての踊りが面白かったです。

が・・・・目だっていたのは「お父さん」の緋波亜紀ばかりで、肝心の花嫁・花婿は

蚊帳の外。ここは道中に「馬子唄」「長持ち唄」などを交えて、おごそかに

行列があり、結婚の儀式を終え、初々しい夫婦の契りを前面に出すべきでは?

どんちゃん騒ぎはその後でいいんじゃないかなあ。

「源氏」・・・うーん・・よくわからなかったけど、突如源氏が登場して「JUJU」を

探しているんですが、そこに秋の精が登場して・・・

中途半端に終わってしまいました

私なら「JUJU」は桜にするけどなあ。桜を探して源氏が迷う。秋の楓が

源氏の行く手を阻む。若い桜姫は消えていく・・・みたいな?

ストーリー性がないのがOSKのレビュウだといわれたのですが、「わかりやすさ」

は大事だと思いますし、それぞれのキャラが立つような作り方をしないと

ショーにはならないよね。ただの「日本舞踊をオーケストラでやりました」系に

なってしまいます

 

 2幕目・・・50分

一転して洋物のショー。相変わらず「JUJU探し」は続いているものの

関連性は感じられず。

源氏が探していた桜JUJJUが1000年後の今に蘇ったーーとかなら

わかるけど、基本的に宝塚で使いまわされているような音楽に合わせての

ダンス・ダンス・・・

(宝塚でもそうだけど「シャレード」は香寿たつきがベストよね・・・)

でも、フィナーレのラインダンスは男役若手二人が加わってのすごい技術物。

さらに「栄光の架け橋」は涙が出ちゃう程素敵でした

往年のOSKファンから見ると「栄光の架け橋」はOSKの為に書かれた曲では

ないかと思う程に歌詞がマッチしているんだそうです。なんせ、一度解散してから

の苦労が多く、演じる側も支える側も涙なくしては語れないという・・・・

わかるわーー

清清しくも熱い涙を流しながら聞く事が出来る「栄光の架け橋」

このためにチケットを買ってもいいかもしれませんよ。

 

アンコールがあるのも宝塚とは違いますよね。

さくらパラソルを使ってのテーマソング熱唱にはちょっとびっくりしたけど

あの手作り感が何ともいえずにいいですね

 

「これが本当のOSKではないわよ。もっとすごいの。嘘だと思うなら

日生劇場に来て」と言われたので「はい」とお答えしました

確かに13人という少数であること。未来の大スター・桐生麻耶なる男役不在

(写真だけっだと濃いなーってイメージ)

舞台が三越劇場というレビュウには全く向かない場所で狭い舞台に

ひしめき合ってる状態であった事。

いつもの「春のおどり」ではなく、「JUJU」という一風変わった新作。90周年記念を

意識してさらに日生劇場への宣伝もかねて・・・のプレッシャーな作り。

これをしてOSKを語るなかれという事だと思います。

なんせファンにしても「今回はちょっとゆるかったかも」とおっしゃる方もいて

「じゃあ、いつものすごーいOSKってどんなの?」と大いに興味がわいたのでした。

 

 

 

 

コメント (6)
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