ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
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I AM FROM AUSTRIA

2019-12-08 16:20:00 | 宝塚コラム

 我が家の姫ちゃんと二回見ました。

いくらスカイステージのお稽古場風景を見ても、面白そうと思わず、どんな話かも想像できず・・・不安があったのですが、実際見てみると総じて面白かった。でも脚本的にペケという作品でした。

 脚本について

この作品は2幕物ではなく1時間半に抑えた方がメリハリがきいて面白かったんじゃないかなと思います。ストーリー展開のいたるところに「時間潰し」的なシーンが見え隠れしてちょっとだれてしまいます。

そもそもストーリーとしてはありきたりで、どこにでも転がっているもの。4つ星ホテルの御曹司に今をときめくハリウッド女優の恋なんてセレブすぎて、いくらウイーンの浮浪者にホテルの残飯や食器を提供してもそれは「偽善」ではないのでしょうか?という疑問が。

ジョージの両親はいい人達で、息子も不良に見えず。何をカリカリママは怒っているのだ?という感じです。

2幕目のヘリコプターのシーンは本当はいらないシーンです。確かにアルプスの山を見せることが主目的で「オーストリアってこんなにいい国なんだよ」っていうのはわかる。わかるけど、免許を持たない女性が全自動でヘリを動かすはありえないし、わざわざそこでスキャンダル発覚というのもわざとらしくて、シーンを引っ張る事に必死な感じが見え隠れ。

エマと母のエピも、どうしてこうなったか?がわからない。そもそもエマの母は新聞売りしているんでしょう?なのに別荘を持っているなんて。どんだけ遺族年金貰っているのか?とか変な想像しちゃう。宝塚的にはここはジョージの別荘にすべきでしたよね。

ホテルの御曹司なのにあまりお金持ち感が見えないのは、やたらエマにへりくだっているからだし、ヘリコプターも山荘も全部エマのものだからです。

ラストも、ハリウッドを追われた女優が5つ星ホテルの嫁に収まるなんて、あまりにも出来すぎで、観客は「所詮は別世界の話」と割り切ってみるしかなく、共感を得ることは出来ないでしょう。

 演出について

斉藤吉正特有の漫画チックな絵が映像に代わるというオープニングはいつもの通り。

でも最初からシーンがごちゃごちゃしすぎてなかなかセリフが聞き取れません。

元々、出演者は少ない作品なんでしょうね。

主役クラス以外はみんなアンサンブル。それを宝塚方式にしてあっちこっちに役を割り当てて歌わせるというのは無理があったのではないでしょうか?

セットが動き過ぎるのも斉藤演出の悪い癖で、もう少しすっきりとまとめられなかったかなと思います。

それと日本人に受け入れられないものとして、4つ星ホテルの給仕(ジョージ)がエマの部屋でケーキの皿を落とした時のシーン。

一応、ケーキはそのままストンと皿と共に落ち、スプーンは布巾でふいて。

でもそのまま床で味見する?せめてテーブルに乗せて、スプーンは別なものを用意しようよ。

冷凍庫でも、ケーキの一つを床で味見してすぐに戻しちゃったけど、その後、このケーキはどうなるの?何も知らないスタッフによってお客に給仕されるのでは?と思っただけでぞぞっとします。

浮浪者に食材提供はいいとしておたまや食器までホテルブランドを持ち込んだら、それってもう「宣伝」にしかならないんじゃないか?と。

山小屋で一夜を過ごし、翌朝「後悔してない?」って・・・服着てる、靴履いている状態でそれを言われても。せめてベストは脱いでほしかったわ。そんなエマがあっさりリチャードの言葉に乗って「偽善者!」と言ってジョージを責めるシーンは、大昔の映画にはよくあったかもしれないけど、今は通用しないでしょ。

ジョージじゃないけど「怒るぞ」だよ

ヘリに乗せられて山小屋まで来たのにねーーー

さらにエマがそれでもジョージに会いたくて制服着て登場するシーンも要らなかったような?コスプレをお楽しみくださいなのかしら?と思ったけど、そこらへんすっきりさせないと飽きてしまいます。

結末はリチャードが自らエマに自分の計略を延々と話して脅し・・って悪党にしては小者すぎないかい?と思ってしまいまいた。

確かにオーストリアでヒットしたのはわかります。私達観客もぜひオーストリアに行ってみたいと思うし。でも、外国人から見た場合、ストーリーのチープさが目立って見えちゃうんですよね。

エルフィーのハプスブルク家ネタはヅカファンにしかわからないかも。こういうジョーク、私は好きですけどね。

 出演者について

珠城りょう・・・もう安定の珠城りょうとしか言いようがないです。何でこんなに「普通」が似合うのか。そして全然不良御曹司に見えない。いい所で幸せにお育ちになったおぼっちゃまそのもの。本来、エマがもっと悪役でハメラれた感があったらもっと引き立ったのになあと思います。「それってやばくね?」「クール」などの言葉は全然似合いません。主役なのにわりと終始受け身な役だったなと思います。

最後、母に「なぜ一度父を捨てたのに戻ったの?」と聞いて、答えを渋る母に「母さん」と呼びかけるのですが、ここが「息子」というより「上級生」という感じがしました。もうちょっと甘えてもいいんじゃないかな?

美園さくら・・・とにかくしぐさがウザいエマです。いちいち両手を上げて肩をすくめて、笑ってからセリフを言う。このワンパターンが見ている方には息苦しくてなりません。大女優というより高慢な金持ち女って感じ。もう何作かやってるけど珠城りょうと言葉のキャッチボールが出来てないんだなと。足の組み方とか体の向け方とか全身で拒否ってる印象があってダメだこりゃ状態。

一言でいうと可愛げがないんですね。

歌唱力は以前よりずっとアップしたので、これからは歌1本でやっていけば?と冷たくあしらってしまう。衣装も似合ってないし。特にパレードの赤いドレスは羽根と同じ色でまるでマッチ棒の炎のよう。

鳳月杏・・・よくぞ月組に戻ってきてくださった!ちなつさまがいたのでこの芝居は壊れずに済んだのです。若い父ですけどダンディでカッコよくて妻にベタぼれ。同じ世代という設定なので、ここらへんの中年夫婦の気持ちはよくわかります。

主役コンビよりずっとラブラブ感があったし、歌も聞きほれるし。コメディもシリアスもどっちも大丈夫ですよね。

月城かなと・・・美しいリチャード。でも悪人があまり似合わないんですよ。演技にそつはないし、どこも欠点がないのですが一言でいうとつまんないんです。真面目過ぎて。そう、トップと二番手が同じタイプ。アドリブで笑わせるでもなく、必死に与えられたセリフを言って演じてる感がすごくて。もうちょっと融通性がないと一皮むけないんじゃないかなあ。

暁千星・・・マッチョなパブロ。出番が少ないわりに登場する時はいつも真ん中から出てきて表情をくるくる変えてよく踊り歌い、楽しいシーンにしてくれます。外国人の役なのでドイツ語が理解出来ない風がよく出ていて、それゆえにセリフを反復するのがめちゃ可愛い。大きなガタイでエルフィに世話をやかれて「グランマ」と甘えたり、「ブエノスアイレスのママ!」と叫んだり。とにかくカッコいいけど可愛いに尽きます。

君はキュート」というセリフは実はジョージもエマに言ってるし、パブロはエルフィに言ってますが、どっちがより魅力的かは見ればわかるでしょう。

ラストはフェリックスに愛を告白していちゃいちゃと。主役コンビそっちのけで、双眼鏡はひたすらパブロとフェリックスの愛の行方に終始してます。

BL好きな腐女子の心をぎゅっと掴んだパブロってすごいわーー

海乃美月・・・最初、珠城りょうの母役と聞いてうそっと思ったけど。確かに若すぎる母ですが宝塚ではよくある話かなと。綺麗だしスタイルいいし、鳳月杏ととても調和がとれているし、観客はこちらに感情移入しそうですね。サンバシーンでママがいきなり服をばっと脱いで踊るシーンは圧巻でした。大人の女性の魅力を感じさせますよね。

光月るう・・・エリフィーはいつから生まれているんだ?という感じの役です。狂言回しのような役なんでしょうけど、かなり弾けて面白いです。特にパブロと一緒にいる時は面倒見のいいおばあちゃんになるところが好きです。

風間柚乃・・・フェリックス。今回は本当に美味しい役で、チャンスをきっちり掴んで目立ってスター路線驀進中です。風間柚乃のいいところは間合いがいいんです。これは蓮つかさにも言えることですが、間合いがよければセリフが生きます。今回は年齢的に自分に近い役だし主役にびったりくっついていたし、ラストはパブロとくっつくというあまりの抜擢ぶりに嫉妬しちゃうくらいです。

でもこうやってトップと二番手が不器用な分、下級生がフォローするんでしょうね。

夏月都・・・エマのお母さん。老け役だったけど姿勢もよくて綺麗でした。

白雪さち花・・・・旅行会社の色っぽいお姉さん。役にはまってました。

 

退団する叶羽時も上手だし勿体ないなあと思いました。

蓮つかさ晴音アキが全然しどころのない役で可愛そうでした。次回は何とか考えて欲しいわ。

 

コメント (2)
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皇室ウイークリー

2019-12-08 07:00:00 | 皇室ウイークリー

ご日程

両陛下

11月29日・・・天皇陛下 → 通常業務

11月30日・・・両陛下 → 皇嗣殿下から挨拶を受ける

12月1日・・・天皇陛下 → 旬祭

       両陛下・愛子内親王 → 誕生日諸行事

12月3日・・・両陛下 → 昭和天皇陵・大正天皇陵親謁の儀

       天皇陛下 → 通常業務

              勤労奉仕団に会釈

1月4日・・・両陛下 → 宮中三殿親謁の儀

            御神楽の儀

 

秋篠宮家

11月29日・・・佳子内親王・悠仁親王 → 「第41回少年の主張全国大会~わたしの主張2019~」について説明を受ける

        両殿下 → 「第35回国際生物学賞授賞式及び記念茶会」出席

11月30日・・・殿下 → 上皇上皇后陛下・両陛下に挨拶

12月4日・・・両殿下・眞子内親王・佳子内親王 → 宮中三殿親謁の儀

                         御神楽の儀

 即位関連の神事が終わったということは、皇后の祭祀も終わったということで、あとはぜーーんぶ「お慎み」ですかね。

  体幹を鍛えていないから陵でお辞儀をすると体がぐらぐら揺れました。

 それを女性週刊誌は「お疲れが出て」「今後は公務を控えた方が」「祭祀も控えた方が」と大騒ぎしております。

  まあ、出ていらっしゃない方が日本は平和ですが(毎日地震なんて嫌ですもの)

 秋篠宮殿下が誕生日の挨拶に吹上を優先したと週刊誌が騒いでおりますが、時間的なものではないのでしょうか?これだけで二重権威っておかしいでしょう。

 女性週刊誌には今、「雅子妃」の漫画が掲載されています。今、留学してパパラッチに追い回され、「名刺だしさない!」が「お父様!沢山のマスコミが来てるの。怖い」になってる・・・歯が浮くほど清純派に描かれていますが。全部嘘です。

 守谷慧・絢子夫妻に誕生した男子の名が「穣」になったと報道されました。

 普通、降嫁した女性の子供の名前までは公表しませんが、宮内庁先導なのか。それとも高円宮妃が発表させたものなんでしょうか?

コメント (6)
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