ふろむ播州山麓

旧住居の京都山麓から、新居の播州山麓に、ブログ名を変更しました。タイトルだけはたびたび変化しています……

ロボットが世界を変える (2)

2015-03-06 | Weblog
「孫正義のロボット」

 ソフトバンクの孫正義氏は昨年夏、日本の労働人口を1億人に増やすことが可能だと語っている。彼が解決策として提案するのは、ロボットである。
 日本ではこれまで、単純生産ロボットを製造業の工場で活用してきた。しかしこれからはクラウドAI(人工知能)で学習する汎用型ロボットに置き換え、一気に普及させるべきだと語る。
 製造などにかかわる人口の「1億人構想」は以下の通り。1日24時間働くロボットを、8時間働く人間の3人分と考え、産業ロボットを3千万台導入すれば、労働力は9千万人に相当する。
 現在、約千万人ほどの日本の製造業人口と合算すると1億人になる。これにより、7千万人いる中国を超える「世界最大の労働人口大国」になる。
 平均月額賃金は日本が25万円、中国が7万円ほどであるのに対し、ロボット1体百万円と仮定して5年で減価償却した場合、ロボットは月1万7千円と安価である。
筆者の判断だが、ロボット1体が百万円では安すぎると思う。しかし量産効果で3倍程度の価格ならロボット1体が月五万円ほどになり、中国の人件費よりも安い。
 孫はロボットについて、人口減少と人件費の増加というふたつの大きな問題を解決するという。さらに工業用ロボットだけではなく、家庭や小売サービス業などの場には、これからはサービスロボットが普及する。

 パーソナルコンピュータが今ではなくてはならないように、今度はパーソナルロボットの時代が来ると孫は予測する。そしてソフトバンクではロボット「Pepper」の発売を開始した。もともと2月発売予定だったが、同月からは社外のソフト開発者向け販売を優先した。一般消費者向けは、生産が追いつく6月か8月に発売される予定である。
 あまりに好評な予約状況に、ソフトバンクは1月時点で次のように話している。「当面はペッパーに搭載するアプリ開発者向けの販売に限定する。開発者向けだけで数多くの予約をいただき、これだけで発売前から当分のあいだ売り切れの状況だ。アプリ(応用ソフト)が多くそろうことが消費者に楽しんでもらうことにつながると思う」
 全国でたくさんのソフトの開発会社がペッパーの先行発売を受けて、アプリの開発を大急ぎで進めている。たとえばの一例だが、介護事業者向けコンサルティング、静岡市のインフィック㈱は、ペッパーとジャンケンのできるアプリを開発した。介護施設で入所者がペッパーとジャンケンをしたり、昼食メニューを紹介されたりする。また高齢者の徘徊を防いだり、認知症の予防につながるアプリも同社では開発中だ。
<2015年3月6日 南浦邦仁>

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