⑤今回は「作家・津本陽さん」によるシリーズで、豊臣秀吉についてお伝えします。――――――――――――――――――――――――宗久(そうきゅう)*1はわれにかえり、おのれの失言に気づいた彼は若年の頃から戦乱のうちで生きてきたので、度胸はすわっているが、独裁者の衿持(きょうじ)に触れたときのおそろしさも、充分承知している。「愚老が年甲斐ものう、つまらぬことを口走り、お耳をけがせし段、平に御容赦召されま . . . 本文を読む
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