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左翼ウィルスから国民を救う方法(2022年08月21日)

2025年01月31日 | 日本
我が国の政治経済の停滞は、左翼ウィルスに感染した不幸な国民が多いから。

(「どう見ても不幸そうにしか見えない左翼老人たち」)
安倍元総理の暗殺事件から、いつのまにかテレビのワイドショーは自民党と旧・統一教会の関係一色になりました。ウクライナの戦争、中国の台湾威嚇など世界にはもっと多くの深刻な問題があるのに、それらには目もくれず、何週間も微に入り細に入り論じ続けている様を見ると、たいした新情報もないのに、これだけ時間を持たせるのは、さすがに「プロは凄いな~」と感心してしまいます。

ひな壇には何人ものゲストが並んで、「こういう点はもう少し事実を明らかにしないと」などとしたり顔で述べていますが、司会者や解説者も含めて、どこか不満げな表情です。

こういう光景を見ると、数年前にベストセラーになった森口朗(もりぐち・あきら)氏の『左翼老人』の次の一節が思い浮かびます。
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どう見ても不幸そうにしか見えない人の群れがあります。それが左翼老人たちです。町で「憲法改悪反対!」「9条を守れ!」「戦争法制定反対!」「安倍独裁を許さない!」と言いながらビラを配っている人を見かけたら、その人たち(大抵は老人です)の顔を見てみてください。私には皆さんの顔が、幸せとは無縁のように見えてしまいます。
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町で「9条を守れ!」というビラを配っている人たちと、テレビのワイド・ショーで旧・統一教会ばかり論じている人々は、「幸せとは無縁」という意味で、よく似ています。森口氏の本は新型コロナウイルスの前に出ましたが、両者とも「左翼ウィルス」の患者であると考えると、その原因がよく理解できる、と思われました。

(「幸せな老人は『世界の中で相対的に良い日本を益々良くしたい』と言う人」)
左翼ウィルスにかかると、人は不幸になります。そもそも利他心(自分の利害はさておき、他人に利益となるよう図る心)の強い人ほど左翼ウィルスに感染しやすいのです。しかし、共産主義革命とは実現不可能な空論のため、感染者たちの利他心は決して満たされません。共産主義で利他心を鼓舞されながら、決して満たされない。これが左翼ウイルスに罹った人が不幸になってしまう原因です。

それに対して、森口氏は「幸せな老人は『世界の中で相対的に良い日本を益々良くしたい』と言う人」と定義しています。] 「世界の中で相対的に良い日本」という肯定感を持ちつつ、さらに「良くしていこう」という利他心を持ちます。そして自分の周囲の「一隅を照らす」ことで、他者に感謝され、達成感、貢献感を持つことができます。

こういう小さくとも幸福への確かな道に比べると、左翼ウイルスは宿主に、現状に対する怨嗟(えんさ)と未来に対する絶望をもたららすことがよく分かります。

(左翼ウィルス感染による症状)
左翼ウィルスに感染すると、どのような症状に苛(さいな)まれるのか、森口氏の著書を参考にして、弊誌なりにまとめてみましょう。以下の4つの症状が現れます。

1)自分たちだけが正しいと信じて疑わない
左翼、厳密に言えばマルクス主義者は、これを「科学的共産主義」と称して、自分だけが正しい「科学的」な理論を知っていると信じて疑いません。そのため、自分に反対する人間は、どうしようもない馬鹿者か、魂胆のある悪者か、と見えてしまいます。そこで共産主義国家は例外なく一党独裁を敷き、反対者は処刑するか、収容所に入れます。

左翼ウイルスが蔓延してしまった国では、議会制民主主義そのものが存在できません。我が国においても、たとえば「憲法改正」を封じるために、改正の議論そのものを封じたりします。

2)目的は手段を正当化する
共産主義革命を実現するという「目的」のためには、すべての「手段」は正当化されます。革命のための「反動」勢力を打倒することは、どんな手段を使っても「正しい」とされます。「人に暴力を振るったり、嘘をついてはいけません」という道徳的判断は、封建的道徳に縛られた「遅れた」態度と軽蔑されます。

朝日新聞が頻繁に誤報、虚報をまき散らしているのも、「嘘をついてはいけない」という「封建的道徳」に縛られていないからでしょう。

3)敵を作り、憎悪を燃え上がらせる
労働者階級が貧しい生活をしているのは、資本家階級に搾取されている、と信じ込みます。大企業、資産家、自民党、アメリカは打倒すべき敵です。自衛隊や警察は彼らの「手先」です。これら資本家階級とその手先を打倒しなければ、理想の社会は実現できません。

4)社会的弱者は利用するが、助けない
社会的弱者、たとえば貧困者は、現在の政治の問題点を糾弾するための格好の事例となります。森口氏はこう指摘しています。
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格差が広がり人々が貧困で苦しむことが革命のパワーですから、下手に福祉で暮らしが楽になられると困るのではないでしょうか。それゆえ左翼政党は弱者のために基本的には働きません。彼らは自分たちの活動を支持してくれる組織化された人々、具体的には労働組合のために働くのです。
そして、日本の労働組合の組織率は官公庁や大企業で圧倒的に高い。労働組合を持たない零細企業の労働者やフリーターなど、彼らの眼中にはないのでしょう。
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左翼ウイルスに掛かると、こうして他者の違いを許さず、伝統的道徳を否定し、憎悪を燃え立たせ、弱者に対する思いやりも忘れた人間になってしまいます。そんな人間が幸福になれる訳がありません。

(左翼ウイルスが国全体を不幸にする)
このように、左翼ウィルスはその宿主を不幸に追い込んでしまうのですが、そうした感染者が社会の多数を占めるようになると、国自体が不幸になります。森口氏はこう指摘します。
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日本は、先進国なのに老人が左翼思想から卒業できない異様な国です。それだけならば世界の笑いもので済みますが、少子高齢化のせいで老人の投票数が多いままのため、政治が停滞し、行政は古臭いまま、経済も発展できない国になってしまいました。
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政府は左翼老人の票が離れることを恐れて、自らが採るべきと考えている政策を大胆に打ち出せず、野党は政府の揚げ足とりしかできない。それが政治と経済の停滞の原因だというのが、森口氏の見立てです。

(データが示す年代別感染状況)
森口氏は「左翼老人」を、データによって裏付けようとしています。氏が示している朝日新聞の2018年8月時点の第二次安倍政権への内閣支持率をまとめると、こうなります。

 29歳以下 支持率56%、不支持率22%
 30~39歳 支持率39%、不支持率32%
 40~49歳 支持率38%、不支持率41%
 50~59歳 支持率34%、不支持率49%
 60~69歳 支持率28%、不支持率54%
 70歳以上 支持率38%、不支持率45%

この分布を見ると、「左翼老人」という呼び方は概括的に過ぎると思われます。60~69歳を底として、それより高齢の70歳以上は安倍政権支持率が高く、またそれより若い層は、わずかづつですが支持率が上昇し、29歳以下で跳ね上がっています。

安倍政権に対する支持率の最も低い60~69歳は、左翼ウイルスが最も猛威を振るっていた時代に青春時代を迎えた、気の毒な世代です。69歳を例にとると1949年生まれの団塊の世代で、1968~69年の大学紛争、そして翌1970年の安保闘争の年に大学生でした。

20歳前後の多感で利他心も旺盛な年代に、多くの青年が左翼ウイルスに感染し、明日の共産主義革命を夢見て、大学紛争や安保反対運動に走ったのです。そしてソ連が崩壊した1989年には40歳前後。すでに左翼ウイルスが骨髄まで浸透して、立ち直りもできなかったのでしょう。

この年代以降は、安倍政権支持率が徐々に上がってます。若かりし頃にソ連崩壊を目撃し、その後の1999年の国旗・国家法や徐々に進んだ歴史教育の正常化などの効果が、少しづつでも現れているように見えます。

これが29歳以下の青年層は一挙に56%と15ポイントも上がっていますが、1989年以降の生まれで第二次安倍政権誕生の2012年末には23歳以下。ちょうど大学を卒業する頃に、アベノミクスが生み出した失業率の劇的な低下の恩恵を被った層です。経済的にも恵まれただけでなく、精神的にも左翼ウイルスの感染からかなり免れることができた幸運な世代です。

(「オールド・メディア」が左翼ウイルスの主要感染源)
左翼ウイルスの感染者は確実に減少しつつありますが、その感染源を断つことが、さらに不幸な感染者を減らしていく為に必要な手段です。その感染源は主に、以下の二つであると考えます。

・学校教育
・新聞、テレビなどの「オールド・メディア」

学校教育では弊紙で何度も論じているように、左翼ウイルスをまき散らしている歴史教育の正常化が必要です。若年層の感染を予防するには、学校教育という感染源から、子供たちを隔離することが必要なのです。この面では、弊誌1276号、77号「歴史物語による歴史教育再生(上・下)」をご覧ください。

また、新聞やテレビをオールド・メディアというのは、インターネットのニュー・メディアに対してです。幸い、ニュー・メディアはオールド・メディアほど左翼ウイルスまみれではなく、若いほど安倍政権支持率が高かったのも、オールド・メディアとの濃厚接触が少ないことも一因でしょう。

森口氏は「情報ソースによる支持率格差」をデータで示しています。朝日新聞が2018年7月に発表したデータでは、政治や社会の情報入手先によって、安倍内閣支持率が大きく変わっている、という実態が明らかになっていました。

 SNS           支持率48% 不支持率22%
 インターネット・ニュース 支持率42% 不支持率38%
 テレビ          支持率38% 不支持率41%
 新聞           支持率32% 不支持率54%

森口氏はこのデータから「新聞、とりわけ朝日新聞のような偏ったメディアからしか情報を得ていないから反安倍報道に騙される」と解釈しています。朝日新聞の過去の数々の誤報虚報の歴史から見て、私も同感です。

ここから、特に高齢者層に多い左翼ウイルス感染者を治療するには、まずは主要な感染源たるオールド・メディアとの濃厚接触を避けることだというヒントを得られます。

(左翼ウイルス感染者への治療薬)
オールド・メディアからの感染をどう防ぐか。まず、左翼ウイルス感染者は、自分が感染しているという自覚がないので、いきなり「あなたは感染者だ」と注意しても、反発を買うだけです。

そこでテレビのワイド・ショーを好きな感染者の方には、森口氏はフジテレビの「ワイドナショー」をお勧めしています。この番組では、かつてダウンタウンの松本人志氏が登場して、安全保障政策に対して「ただ反対しているだけで対策が全然見えてこない。このままでいいと思っているのなら、完全に平和ボケ」などと発言していたそうです。

もう一つお勧めしたのは、読売テレビの「そこまで言って委員会NP」です。こちらはインターネットで公式無料動画を視聴できます。

たとえば最近では、ウクライナ戦争をテーマに、「戦場カメラマン」宮嶋茂樹氏の迫力ある現地取材レポートに対して、別のゲストが「戦争を早く止めるために、西側の武器供与をやめるべきだ」などという日本的平和論者が論戦を挑んだりしています。こういう論戦は、左翼ウイルスによる平和ボケには格好の治療薬です。

また左翼ウイルスまみれの新聞、たとえば朝日新聞を長年購読してきた人には、森口氏は新聞の購読時に配られる景品を利用する方法を提案しています。「今ならこの新聞に切り替えれば、こんな景品を貰えますよ。つまらなければ3カ月後に朝日新聞に戻ればよいじゃないですか。その時は、朝日新聞からも景品がもらえるのですよ」とお勧めするのです。

この方法で氏から他の新聞を勧められた人は、改めて朝日新聞の偏りに気がついて、「前までは日本中に市民団体が沢山あると思っていたけど、あれって朝日新聞が数十人程度の集会を大げさに報道していただけなんだね」と嬉しそうに話してくれたそうです。

左翼ウイルスは感染者が減っていけば、自ずから感染力も減っていきます。こうして現在の朝日新聞の購読者、すなわち濃厚接触者を減らしていくことが、日本全体を少しでも健全な状態に戻すための「一隅照らし」となります。朝日新聞もこうして購読者を減らしていくことで、いつか左翼ウイルスから立ち直るかも知れません。

主要先進国で、共産党が国会で議席を持っている国は日本とフランスのみで、フランス共産党はすでに衰亡の危機にあると言います。それだけ、我が国は左翼ウイルス対策で、主要先進国から何周も遅れをとっているのです。

左翼ウイルスに汚染されて政権の揚げ足とりしかできない左翼政党やオールド・メディアから早く解放されることが、政治・経済を活性化し、国民、なかんずく青少年が活き活きとそれぞれの人生に前向きに取り組む、幸福な国になる近道なのです。
(文責:「国際派日本人養成講座」編集長・伊勢雅臣)

---owari---
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