⑩今回は「作家・津本陽さん」によるシリーズで、豊臣秀吉についてお伝えします。――――――――――――――――――――――――彼は信長のように、他者の存在を無視する傍若無人のふるまいは見せず、小大名の陪臣(ばいしん:家来)に対してさえ、丁重に応対していたが、小猿と呼ばれた頃よりもなお縮んだ矮躯(わいく:背丈の低いからだ)から、すさまじいまでに精気を放射していた。秀吉の大坂城出陣を見送った諸臣のなかに . . . 本文を読む
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