へんないきもの日記

今日も等身大で…生きてます😁

薪能

2009-05-31 13:06:42 | 旅とランニング
(これが薪能の舞台・・・正面が今回の会場:港近くの断崖絶壁。その中央両脇に燃えさかる柱松・・・実際には、もっと明るいのだが、上演中は撮影禁止のため、上演後、撮影)

 18時半の開演まで時間があったので港を散策する。
 ヨットが一隻入ってきた。8月には毎年、三島カップというヨットレースが開催されている。ヨットの船体には横断幕。「舞鶴発、日本列島巡航中」と書かれている。うらやましい..

 今回は能の前に狂言があり、荘厳な能と違ってわかりやすく、笑えた。

 能舞台の周りには薪が配置され、聖火よろしく点火の儀式。火がともって燃えるさまは沖縄のステーキハウスの入り口を連想させた。

 能は絶対、野外で見るべきだ。
 断崖絶壁にこだまする横笛の音。鼓がトーンと鳴ればクジャクがキーと鳴く。そして見え隠れする月明かり‥それだけで演出効果満点だが、さらに中央両脇に高さ10メートルの柱松。これに裏方が薪を振り回し、下から10メートル上の柱松に向かって振り上げる。飛び散る火の粉。会場は港のそばの断崖絶壁で時折、風が舞う。柱が高く、なかなか届かない。10回ほど投げてようやく燃えうつった時は拍手喝采..これも野外ならではの見どころのひとつ。終わって自宅に帰り着いたのが今朝3時。即、寝ました。せめて5時間は睡眠確保・・・と思いきや、午前6時、運動会でしょうか、一斉に鳴り響く花火の音で起こされました。わずか3時間のはかない睡眠でした・・・
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硫黄島

2009-05-31 09:12:20 | 旅とランニング
(この島の特徴を語るには、やはり空から眺めるのが一番である。今回は海からのアプローチのため、写真は薪能のパンフから借用)

 別名、鬼ヶ島・・・左手の噴煙(海底火山で、実際には水蒸気だそうな。)を上げる硫黄岳が鬼が住む世界を連想させ、古来からこの名で呼ばれてきた。平家物語でおなじみ俊寛が島流しにされた島。右手の台上には飛行場(現在は使用されていない?)もある。

 枕崎から2時間で島に到着。するとズンドコズンドコ・・・とZUMBAで聞き覚えのある太鼓の音。島にはアジアで唯一の「ジャンベ(アフリカの民族楽器)スクール」がある。子供たちがジャンベと踊りで迎えてくれた。

 ほかにも奇妙な野性の鳴き声・・・クジャクである。放鳥したものが野生化して増殖したらしい。その他、巨大なアオダイショウ(ハブはいない。)・・・島民わずか120人のこの島は、野性動物の方が多いのかもしれない。

 島には信号もコンビニもない。学校は小中学校が1校。温泉は地図を見る限り島に4箇所はある。海の近くの露天風呂だ。ただし、今回は日帰り強行軍のため、入れず・・・

 島の人が史跡ポイントを案内してくれた。とにかく、この島は歴史と伝説の宝庫だ。遣唐使で派遣された一人が、唐の皇帝の怒りを買い、囚われの身となって釈放され、本国へ船で帰る途中、この島で没した。その墓がある。

 そして俊寛が暮らしていたという庵の跡・・・平家の落ち武者の墓ではないか、といわれている墓標。そして安徳天皇の墓・・・あれ?安徳天皇って壇ノ浦で没したのではなかったの??萩のコースにも安徳天皇陵ってあるよ。

 これは島に伝わる伝説です。壇ノ浦の海に沈んだのは安徳天皇の身代わりで実は彼はこの島に従者とともに流れ着き、結婚して子供まで設けていました。その墓といわれているものがあります。そしてナント安徳天皇を祀る神社も。その横には朽ち果てた家・・・その中には古いテレビや冷蔵庫・・。この島にも不法投棄??と思いきや、安徳天皇の子孫の家(昭和の終わりまで住んでいた。)で、現在は鹿児島にいるが、土地そのものはこの人の土地なので村としても荒れ果てた家を処分できずにいるとのこと。ここまで来るともはや伝説の域を超えてしまう・・・いったいどれが定説なの?誰か教えて・・・

 それにしても・・・平家一門への謀反の罪で流刑にあった俊寛、そして俊寛と共に島流しにされた二人が恩赦されたのは・・・中宮徳子の安産祈願(平家に恨みを残して死罪となった者を供養し、罪人には恩赦を・・・)ということからであった。この後、中宮徳子は無事男子を出産。それが安徳天皇である。そして壇ノ浦の戦いに敗れ、平家と対峙する俊寛恨みのこの島に流れつく・・・なんという因果因縁か・・・!

 現在は鹿児島郡三島村硫黄島・・・というのが正式な住所。24時間電気が通うようになったのは最近のこと。島は今でも土葬だそうな。21世紀の日本にも、まだまだこのような島があるのだと思うとワクワクしてくる・・・
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