
昨日は、午後から九州の平野部でもかなり雪に近い「みぞれ」が降った。空は見るからにどんよりとした冬空・・・いや、山沿いは白濁した空で明らかに雪が降っている模様・・・
寒い!って思ったら昨日は「大寒」・・・こよみって正直だね。ってか、昔の人ってスゴイね!
よく、「北海道生まれだから寒くないでしょ?」って聞かれるけど・・・それは違う。
北海道の家は頑丈に造られている。つまり、玄関から窓まで全て二重構造・・・ついでに、ストーブは電気ストーブみたいにちゃちなモノではなく、暖炉並みの大きさの石油ストーブ。これが、家の中から外に向けて煙突を通して煙を出す構造になっている。燃料の石油は、各家庭に1つ、大きな石油タンクがあってそこから給油する・・・
って書いたけど、最近の北海道の住宅事情はどうなっているのだろうか?
私が生まれた小樽は日本海側で北海道でもよく雪の降る地方・・・でも、雪が降った方が暖かい。なぜって?雪が壁になって風よけになってくれるから。小樽では、せいぜい下がってもマイナス10度まで。コレが千歳や旭川といった内陸部に入ると途端にマイナス10度以下になる。千歳では毎日マイナス14度で、こどもの頃経験したコトのない寒さだった。
北海道の冬の朝は、玄関の窓ガラスに氷の花が咲く・・・内地の人にはわからないと思うが、例えばよく冷えた早朝、出勤しようとして車のフロントガラスが凍っていますよね?あの時、出来た氷がまるで草花のような模様を作り出すワケ。これが、冷えた温度によって出来る模様が違うんです。今でいうと、小学校の冬休みの自由研究のテーマ?みたいな・・・実際、私は冬休みの朝、毎日出来る氷の「花」をデッサンしていました。
そんな雪に閉ざされた毎日だから、せっかく自宅の横に作った家庭菜園の農作物も冬場は「おあずけ」・・・とならないよう、そこは雪国の知恵!
家庭に「室(むろ)」と呼ばれる人一人が入れるくらいの大きさの地下室があって、ここに雪が降る前に収穫しておいた大根や白菜を保存しておくワケ。常に一定の室温が保たれているから凍ることもなく、常時新鮮な野菜が食べられる。
でも、主流は「漬物」だな。11月の寒風吹きすさぶ中、畑で採れた大根を丸太で組んだ柱に縄でくくり付けて何日か干すんだよね。そして、干した大根を切って、ニシンやニンジン、白菜なんかと一緒に一斗樽(最近は、樽なんて見ないよねー)に入れて上から大きな石で重しをのせて物置に入れておく・・・
すると、冬場の保存食、ビタミン補給・・・「漬物」の出来上がり!冬場のビタミン群の摂取は、もっぱらコレだった。もっとも、晩秋から冬の間、ずっと保存しておくワケだから、それなりの量の塩を使っている。北国、雪国の人に高血圧、脳卒中が多い原因だね。
もっとも、コレは私が小学生の頃の一般的な家庭の話で、今はコンビニで漬物を買ってくる時代・・・わざわざ、こんな寒い思いをして苦労して漬物作りにいそしむ過程はほとんど無いと思う。なんだか寂しいね。塩分多めの自家製漬物から塩分少な目の浅漬け主流のコンビニの漬物になったのは健康面では良いことなんだけど・・・
って今日も「大寒」「極寒」のテーマから大きく発展してしまいました(笑)