大同生命さんの広報誌、『one hour』より。
山形県寒河江市は、かっては紡績の町として栄えていたが、時流に逆らえずに今では衰退している。 佐藤正樹さんが家業を継いだ当初も、言われるままに安価な製品を作る下請工場だった。
佐藤社長はあるきっかけがあり、自分たちにしかできない糸作りをしようと決心する。
その時に一番のネックになったのは、職人さんたちの意識を変えることだった。 ものづくりに対するプライドも夢もない環境で、安価な糸をつくるマシーンになっていたので、ものをつくる慶びを知らなかったのだ。
しかし、今ではニナ・リッチ社と取引をしており、佐藤社長たちが完成させた奇跡のモヘアはオバマ大統領夫人に着用されるなど世界的に有名になっている。
伝統産業の衰退は、日本の地方のどこにでもある話だよね。 かつては、世界の工場は日本だったが、それが中国となり、いまでは東南アジアに変わろうとしている。 そのようななかで、日本が生き残る方法の一つを佐藤社長とその仲間が教えてくれたように思う。
決められたことを真面目にコツコツ作り続けることは、とても素晴らしいこと。 でも、それは若い国にバトンタッチして、我々は次のステップに踏み出そう。 コツコツはさんざんやってきたから卒業ね、ということか。