川塵録

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差別意識が強さを導く

2024年11月25日 | 人間心理・心理学
執行草舟の本を読んでいると、「差別意識」が強さを導く、というくだりがよく出てくる。

 
単なる「差別意識」ではなく、いい意味の「差別意識」とでも言うのだろうか。
差別にいいも悪いもない、というのが現代的価値観ですが、、、

例えば:

西洋人は、「キリスト教徒でなければ人間ではない」と思っていた。
ジェントルマンは、「労働者とは違う」と思っていた。
武士は、「土百姓とは違う」と思っていた。
男は、「女子どもとは違う」と思っていた。

「ノブレス・オブリージュ」ってのも、「自分たちは違う」っていう差別意識ないしは区別意識からくる。

____________

こういうノブレス・オブリージュは今は流行らない。むしろ口にするのが憚られる時代。

偉そうだ。上から目線だ。博愛的ではない。排他的だ。差別主義者だ。

そう思われる、横並びの時代。一億総中流。一億総大衆化。

これがいい時代とは思わない。国家というものは、いい意味でのエリートが築くものだと思っている。

これは中西輝政さんの『大英帝国衰亡史』にとても説得的に書いてあった。

 
私は、私の経験からも、「俺は他の奴とは違うんだ」って自意識が、自堕落と放縦と安逸から身を守るんだと思っている。

例えば。

筋トレをするとき、ランニングをするとき、常に、「あぁ、疲れた、もう手を抜きたい」って誘惑に直面する。蠱惑的な怠け心にたぶらかされる。

しかし。

そこで、「俺は桐蔭学園で野球で鳴らした中山だ」「俺は極真の黒帯だ」って自負とプライドと意地で、もう一踏ん張りしている。毎日のように。

これって、差別意識。区別意識っていうのか。

「俺は凡百の人間とは違うんだ」って強烈な自意識を持つ。

美意識って、そういう差別意識なんじゃないだろうか。

____________

このように、私は思う。

だから私は、「差別意識が強さを導く」という執行草舟の理論を、是とする。

これ以上に理論化・体系化・言語化できませんが、取り急ぎ。
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