(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
① 今年のふたご座流星群は12月14日21時頃に極大(注1)を迎えると予想されています。今年は12月15日が上弦のため夜半頃に月が沈み、その後はたいへんよい条件で流星を観察することができます。
特に多くの流星を見ることができるのは、13日の夜、14日の夜の2夜だと思われます。いずれの夜も、20時頃から流星が出現し始め、夜明け前まで出現が続くでしょう。
空の暗い場所で観察したときに見える流星の数は、最も多いときで1時間あたり40個程度と予想されます。
ふたご座流星群についてのさらに詳しい情報は、以下をご覧ください。
(注1)流星群の活動における「極大」とは、観察場所や時刻、月の条件などは考慮せず、流星群自体の活動が最も活発になること、またはその時期をいう。本文へ戻る
② ふたご座流星群とは
ふたご座流星群は毎年12月14日頃を中心に活動する流星群です。
特徴のひとつは、毎年ほぼ確実に、たくさんの流星が出現することです。流星数が多いことから、1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群と共に「三大流星群」と呼ばれています。夜空の暗い場所で活動が極大の頃に観察すれば、最も多いときで1時間あたり40個以上の流星を見ることができます。
もうひとつの特徴は、夜半前からほぼ一晩中流星が出現することです。三大流星群のうちペルセウス座流星群としぶんぎ座流星群は、どちらも夜半から未明の時間帯を中心に流星が出現します。しかし、ふたご座流星群は20時頃という早い時刻から流星が出現し始めるため、お子さんをはじめ多くの方々にとって観察しやすい流星群です。
このように、ふたご座流星群は、流星を初めて見てみようという人にもおすすめしたい流星群です。
③ ふたご座流星群を観察するために
今年のふたご座流星群を観察するのに役立つ情報をまとめました。
** 観察に適した時期
** 観察に適した日
日本では12月13日から14日にかけての夜と、14日から15日にかけての夜が最も見頃だと考えられます。
2018年のふたご座流星群の極大は、日本時間の12月14日21時頃と予想されています。そのためこの前後の夜、つまり、13日から14日にかけての夜と、14日から15日にかけての夜に最も見頃になると考えられます。
ただ、いつ晴れるかはわかりませんし、予想外のタイミングで流星が活発に出現する可能性もあります。上記の予想にあまりとらわれず、なるべく長い時間、そして長い期間観察を続けてみてください。長く観察すれば、それだけ流星を見るチャンスが増えることになります。
ふたご座流星群の全活動期間はさらに長く、12月4日頃から17日頃まで続くと考えられています。ただし、出現する流星の数は、極大から日が離れるほど少なくなります。
④ 観察に適した時間帯
なるべく、22時頃から未明までの間に観察するのがよいでしょう。
(流星群自体の活動が一定であれば)流星群の放射点(注2)の高度が高いほど多くの流星が出現します。
ふたご座流星群の場合、20時頃から流星が出現し始めます。しばらく観察を続ければ、いくつかの流星を見ることができるでしょう。しかし、このころはまだ放射点があまり高くないため、本格的な出現ではありません。
22時頃から本格的に流星が現れ始め、未明まで流星の出現が続くと考えられます。
放射点の高度が最も高くなるのは2時頃です。
(注2)流星群の流星は、ある点を中心に放射状に出現します。その中心の点が「放射点」と呼ばれます。 本文へ戻る
⑤ 月明かりの影響
夜半頃月が沈んだ後は、月明かりの影響はありません。
今年は、12月15日が上弦です。出現する流星の数が多くなると考えられる14日頃を含む数日間は、月は夜半頃に沈みます。月がまだ出ている間は月明かりの影響で暗い流星が見えませんが、月が沈んだ後は月明かりの影響のない、よい条件で流星を観察することができます。
⑥ 見える流星の数
夜空が十分に暗い場所で観察すれば、最も多いときには、1時間当たり40個程度の流星を見ることができると考えられます。
これは、(月が出ていないときに肉眼で5.5等星まで見えるような)夜空が十分に暗い場所で観察した場合を想定しています。
街明かりの中で観察したり、極大ではない時期に観察したりした場合には、見ることのできる流星の数が何分の1かに減ってしまうことがあります。一方、目のよい方や、流星観測の熟練者が観察した場合には、2倍以上の数の流星を観察できることがあります。
⑦ 流星群の観察方法
ふたご座流星群の全活動期間はさらに長く、12月4日頃から17日頃まで続くと考えられています。ただし、出現する流星の数は、極大から日が離れるほど少なくなります。
(7)
流星群の流星はある一点を中心に放射状に出現します。中心となる点を「放射点」といい、ふたご座流星群の場合は、ふたご座の2等星カストルの近くにあります。
しかしこれは、ふたご座の方向だけに流星が出現するということではありません。流星は夜空のどこにでも現れます。例えば、放射点とは反対の方向を見ていても、平均すれば、放射点の方向を見たときと同じ数の流星を見ることができます。
⑧ 流星群の詳しい観察方法は「流星群の観察方法」をご覧ください。
特に、以下のような点にご注意ください。
•望遠鏡や双眼鏡などの特別な道具は必要ありません。肉眼で観察しましょう。望遠鏡や双眼鏡を使うと視野がたいへん狭くなってしまうため、流星の観察には適しません。
•屋外に出てから暗さに目が慣れるまで、最低でも15分間は観察を続けるようにしましょう。
•たいへん寒い時期です。防寒着や寝袋等の寒さ対策を充分にして観察に望んでください。
•立ったままで長い時間観察をすると疲れます。レジャーシートなどを用意して、寝転がったまま観察できるよう準備をしておくとよいでしょう。
•夜遅く屋外で行動することになりますので、事故などに十分注意してください。
•人家の近くで大声を出したり、立入禁止の場所に入ったりしないよう、マナーを守ってください。