◎◎ ドル・円は小じっかり、米政権移行開始でリスク選好-NZドル急伸
小宮弘子
◇◇ 東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=104円台後半で小じっかり。バイデン次期米政権への移行手続きが進む見通しとなり、株高などのリスク選好ムードが強まる中、円売りがやや優勢となっている。ニュージーランド(NZ)ドルは追加緩和観測のさらなる後退により急伸している。
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市場関係者の見方
¤¤¤⇨ みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジスト
- 米政権移行が順調に進めば次の経済対策など含め期待が持てるので、ドル・円ももう少し上かなという雰囲気はある
- ただ、米感謝祭を控えて特に株式市場は調整が入る可能性もあり、ここで攻めていいのかちゅうちょしている感じ
- 今は楽観優先できているが、米国も連休明けの感染状況が怖く、そうしたためらいがドル・円の上値を重くしている感も
¤¤¤⇨ FXプライムbyGMOの上田真理人常務取締役
- ドル買い材料が出てきたのは事実だが、期待感だけではなかなか105円台まで買い切れない。リスクオンのドル売りも生きているので、ドルを単純に買うわけにもいかない
- ドル・円は輸出の玉が確実に出てくるので104円50銭より上は重いが、下も103円台は量はそれほどなくても輸入が確実に買ってくるだろう
□■⇨ 背景
- 米一般調達局(GSA)は23日、民主党の大統領候補バイデン前副大統領が今年の大統領選の勝者と思われると判断。トランプ大統領はGSAに対し協力するよう要請。GSAの判断により、正式な政権移行プロセスが始動へ
- 米株価指数先物はアジア時間の取引で上昇。日本株も大幅高で、日経平均株価は前週末比669円高で午前を終了
- 23日の米株式相場もワクチン期待や良好な米経済指標、イエレン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長の米財務長官起用計画報道を好感して反発
- ロバートソンNZ財務相は金融政策を策定する上での検討事項に住宅価格を加えることを提案
- 低金利による住宅価格の高騰に懸念を表明