◎◎ 日本株は自動車や化学安く、電機やサービス高い-指数方向感欠く
伊藤小巻
更新日時
-
米経済対策協議が再び失速、米各州でコロナ新規感染が過去最多
-
経済対策の規模73.6兆円、財政支出40兆円-首相「成長の突破口」
▼▼ 8日の東京株式相場はTOPIXが前日の終値を挟んで方向感に欠く展開。日経平均株価も下げ幅を縮めている。米追加経済対策協議の難航や新型コロナ感染拡大から景気不透明感が強まり、自動車などの輸出関連、化学などの素材、金融などが安い。半面、ワクチン誕生後の経済正常化を見据え、電機やサービス、鉄鋼などは買われている。
|
<きょうのポイント>
|
¤¤¤⇨ JPモルガン・アセット・マネジメントの前川将吾グローバル・マーケット・ストラテジストは、好材料が乏しく金融緩和状況の中、「投資家は、株価が下がれば来年以降の景気回復に乗り遅れないよう、景気敏感株や、ワクチンによる正常化が期待できる銘柄を買っている」と指摘した。
¤¤¤⇨ T&Dアセットマネジメントの浪岡宏ストラテジストは、日経平均は最高値からバブル後最安値までの下げ幅に対するフィボナッチ比率61.8%の戻しに当たる2万6700円台を超えたことで「達成感があり上値が重い」と指摘。日本の追加経済対策は事業規模ではなく国費がそれなりにあり「十分な規模感で、株式市場は評価するだろう」と話した。
- 東証33業種では空運、医薬品、石油・石炭製品、保険、精密機器、不動産、その他金融などが下落
- 鉄鋼、サービス、建設、その他製品、情報・通信、非鉄金属は上昇