こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

自治体キャラバンで「国保料滞納者への差し押さえ」について一言

2013-08-01 23:25:03 | 社会保障
大阪社会保障推進協議会が府下全市町村の担当者と統一要望に基づく懇談をする自治体キャラバン。
昨日の午後は泉大津でした。

要望項目には事前に文書回答があり、その上での懇談です。

関係する部署の課長さん、係長さんなど2時間の懇談に同席してくださいます。
市民の方が直接、要望を伝えることができる貴重な機会であり、限られた時間です。
私は議会と言う場で、やはり限られた時間ではありますが発言する場があるので、昨日のような場面では極力発言を控えるようにしています。

・・・が、「どうしても言いたい」ことがあって発言させてもらいました。

6月議会の一般質問で国保保険料の滞納者に対する差し押さえの問題をとりあげました。

そのとき、本人の了解を得て紹介したひとつの事例。

そのときの発言を以下に引用します。

「夫、自営業、妻もその仕事を手伝っている。子ども3人の5人世帯。夫の収入は2011年度に比べ、2012年度、約3分の2に減りました。昨年の秋、特に厳しい状況になり、分納誓約をした保険料をどうしても今月は納められない。車も売って生活費に充てた。窓口でその窮状を訴えた。保険料の一部として3000円を持参した。それが精一杯であった。これを行政は、「分納の約束を守っていない」と言いました。
その世帯に対して、「早期に完納を目指す計画」として、行政が示したのは「現年度保険料に毎月2万円を上乗せ。または期日までの一括納付。どちらも、どう考えても無理だ。この2者択一では答えが出せない。返事ができない。これを「納付相談に応じない」と行政は言いました。
差し押さえの対象になったのは生命保険。借り入れをして生活費に充てているので、払戻金はごくわずか。これは、国税徴収法が禁じている「無益な差し押さえ」にあたるのではないかと考えます。
差し押さえ執行により、過去の滞納金に延滞料がつきます。この間、数年間は苦しいながらも現年度分は納付してきたので、残っている滞納保険料の多くは10年前からのもの。10年前の滞納分に年利14.6%という利率で延滞金がつく。結果として支払い額は倍に膨れ上がります。

不況で仕事が減る。その中でも必死で生活をし、必死で子育てをしている。そいいう世帯にこんな仕打ちをしていいものか。」


差し押さえ=滞納処分についての市の「文書回答」には「納付相談等に応じない悪質な滞納者について、財産調査を行い、差し押さえ事前通知書による予告を行ったうえで滞納処分を実施しています。」と書かれている。

昨日の懇談に、私が「ひとつの事例」としてあげたSさんが参加していました。

Sさんは「保険料は必ず払う。何年かかっても払うつもりだ。でも、今は払えない。」と何度も言いました。
この家族を「悪質な滞納者」と呼ぶことはどうしても理解できない。そして許せない。

「昨年度、差し押さえした57件。その全てが悪質滞納者ですか?
滞納金額、国保会計の収支、収納率・・・その数字だけではなく、市民の暮らし、その実態をみてください。」
これが言わずにいられなかったことです。

Sさんから「発言したかったけど言葉につまってしまい・・・代弁ありがとうございました。」とメールをいただきました。

国保料で苦しみ、悩み、「眠れません」というのはSさんだけではありません。

コメント (2)
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