庭のグミの木に実がついて、赤く色づくと、どこからかやってくる鳥たち。
しばらくの間、毎日やってきて、赤い実はみんなきれいになくなる。
赤い実をついばむ、赤いくちばしのお客様の姿をスマホのカメラでパチリとしたいのだが、外に出るともういない。
さえずりの声は遠くの空へ。
そしてまた、もどってきては木の枝にいる。
何度か繰り返してみたが私のカメラで鳥の姿は一度もとらえることはできなくて、あきらめた。
毎年、決まってやってくるお客様は、人見知りか。
毎年、毎年、きちんとやってくるトリたちは、ここにグミの木があって、今、実が色づいていることを、どうやって知り、仲間に知らせるのだろう。
小さなトリたちの平均寿命はどのくらいかは知らないが、そんなに長生きするとは思えない。
次の世代にも、言い伝えてくれるのだろうか。
もう40年もこうして、5月の終わりには、トリたちがやってくるのを私はここで待っている。
トリたちからみれば、コロナであわてて、おろおろしているヒトたちは憐れだろうか。