「赤毛のアン」に続く、「アンの青春」、「・・愛情」、「・・友達」、「・・幸福」・・・など、10冊のシリーズは、中学・高校時代の私の愛読書だった。
「はじめに」より
「花子が密かに訳し続けてきた小説が誕生したカナダも、敵国側であった。鬼畜米英と連合国を罵る標語で士気を高め、軍国主義は日増しに高まる。緊迫した非常時に英語の小説を翻訳している、と世間に知れたら、どんな咎めを受けるだろう。」
「いつの日か刊行して、多くの人のもとに届けたい。モンゴメリという作家が書いた明日への希望がわく物語を。花子は決意もあらたに原稿に集中して、推敲を重ねていく。」
「アン」の原書「アン・オブ・グリン・ゲイブルス」は、戦争に向かう時代にカナダに帰国する宣教師が花子に手渡し、花子は空襲が街を焼きすつくなか、風呂敷に包んで抱え、書きかけの原稿とともにを守り通した。
本になり、出版される日がいつなのか、その日がくるのかどうかも定かでない中で、翻訳を続けた。
「赤毛のアン」が日本で刊行されたのは、1952年。私が生まれた年だ。
中学、高校時代の私は、アンを友達のように愛した。
そのアンの誕生の物語を、今、初めて知る。
いつか、もう一度、読んでみたいと思う。
著者:村岡恵理(1967年生まれ。祖母・村岡花子の書斎を「赤毛のアン記念館・村岡花子文庫」として保存。)
発行所;新潮社
「はじめに」より
「花子が密かに訳し続けてきた小説が誕生したカナダも、敵国側であった。鬼畜米英と連合国を罵る標語で士気を高め、軍国主義は日増しに高まる。緊迫した非常時に英語の小説を翻訳している、と世間に知れたら、どんな咎めを受けるだろう。」
「いつの日か刊行して、多くの人のもとに届けたい。モンゴメリという作家が書いた明日への希望がわく物語を。花子は決意もあらたに原稿に集中して、推敲を重ねていく。」
「アン」の原書「アン・オブ・グリン・ゲイブルス」は、戦争に向かう時代にカナダに帰国する宣教師が花子に手渡し、花子は空襲が街を焼きすつくなか、風呂敷に包んで抱え、書きかけの原稿とともにを守り通した。
本になり、出版される日がいつなのか、その日がくるのかどうかも定かでない中で、翻訳を続けた。
「赤毛のアン」が日本で刊行されたのは、1952年。私が生まれた年だ。
中学、高校時代の私は、アンを友達のように愛した。
そのアンの誕生の物語を、今、初めて知る。
いつか、もう一度、読んでみたいと思う。
著者:村岡恵理(1967年生まれ。祖母・村岡花子の書斎を「赤毛のアン記念館・村岡花子文庫」として保存。)
発行所;新潮社