零戦と日本人――特攻の精神~特攻に散華した英霊に畏敬の念を込めて(1)[HRPニュースファイル882]
文/岐阜県本部副代表 河田成治
【特攻への評価】
◆映画「永遠のゼロ」
「永遠のゼロ」という、特攻をテーマとしたゼロ戦パイロットの映画が大ヒット中です。戦争モノで、映画館が満席になることはめずらしいのですが、私が見に行ったときも、若いカップルや学生などがたくさん来ていました。評判どおり、たいへん素晴らしい映画で、感動と涙を抑えられませんでした。
私は、こういう映画が創られ、流行ったという驚きと共に、日本の新たなる胎動を感じました。戦後レジュームからの脱却と、新しい時代の到来を予感させます。
映画がヒットする中、安部総理が靖国神社に参拝したのは、当たり前のことでしたし、首相にしても、映画は「渡りに船」であったことでしょう。
いまこそ、自虐史観を払拭し、日本人としての誇りの上に、新しい日本の繁栄を築いていきたいと願います。
「大空のサムライ」という世界的ベストセラーを書いた、撃墜王・故坂井三郎氏をご存じでしょうか?坂井氏の著作の中に、こんな箇所があります。
「昔、日本って、アメリカと戦争したらしいよ」「エーッ、マジ!?で、どっちが勝ったの?」たまたま乗り合わせた電車の中で、坂井氏が聴いた若者達の会話です。坂井氏は、心底、落胆したと書いておられました。
戦後70年が経って、先の大戦は遠い昔の話になりつつあります。しかし、日本の繁栄を信じて散華した英霊の歴史は、けっして風化させてはなりません。
特攻隊員の英霊の皆様への供養の念いを込めて、何回かにわたって書いてみたいと思います。
◆「犬死」や「特攻くずれ」と呼ばれた特攻隊
神風(しんぷう)特別攻撃隊は、昭和19年、南方からの資源輸送ラインの死守がかかった天王山、フィリピン決戦において結成された、決死の攻撃隊でした。
100%の死を前提とした攻撃部隊は、人類の歴史上、先にも後にも、この特攻以外には見当たりません。この「カミカゼ」と呼ばれた特攻隊の戦死者は、軍神として畏敬の念をもってあがめられました。
米軍空母を撃沈し、特攻第一号となった敷島隊の関大尉は軍神となり、関大尉のお母さんも、軍神の母として讃えられました。
ところが戦争が終わると、「特攻隊員は軍国主義によって洗脳された若者たち」であり、戦死した隊員は「犬死」、特攻に行き損ねた隊員は「特攻くずれ」と手のひらを返したように冷たくされました。
関大尉のお母さんも、生活に困窮し、草餅を作って売り歩きましたが、石を投げつけられたり、関大尉の墓を作ることも許されなかったと聞いています。命を賭けて戦った勇敢な英霊に対して、あまりにヒドイ仕打ちでした。
なお特攻は、戦闘機のほかに、人間魚雷「回天」や特攻モーターボート「震洋(しんよう)」などがあり、合計で約6千人もの若い命が捧げられました。
私はこれらの方々が、単なる「犬死」であったとは到底思えませんし、絶対に名誉の回復が必要だと考えています。
◆英雄と考える海外の人々
実際のところ、海外での特攻の評価は、驚くほど肯定的です。例えば、特攻第一号の関大尉が出撃した、フィリピン・マバラカットの日本軍飛行場跡には、特攻隊戦没者の祈念碑があります。
これは特攻隊の偉業を外国人が認め、顕彰したものです。そこにはフィリピン人の手による言葉が刻まれています。
「(略)カミカゼ特攻はすべての世界史に記録の例のない壮挙であり、(略)その背後にあった理念は、(略)世界の秩序と平和の確立をひたむきに願い、その実現のため散華したことです。」(碑文は英文)と書かれています。
特攻を詳しく知らない西欧人は、「カミカゼ」と聞くと「狂気の沙汰、集団ヒステリー、非人間的な強制行為」というイメージを持つようです。
しかし、フランス人のジャーナリストで、太平洋戦争を研究したベルナール・ミローは、「カミカゼを研究した結果、そのような評価は余りにも皮相的で上っ面な偏見だった」と、180度考え方が変わったことを表明しています。
ミローは著作の中で、特攻があまりに空しく、不合理で、恐ろしいものだったと前置きしつつも、次のように述べています。
「(カミカゼ)を、我々西欧人は笑ったり、哀れんだりしていいものであろうか。むしろそれは偉大な純粋性の発露ではなかろうか。日本国民は(特攻を)あえて実行したことによって、人間の偉大さ、人生の真の意義を示した世界で最後の国民となったと著者は考える。」
また、当時のビルマ(現ミャンマー)の初代首相バー・モウも「特攻隊は世界の戦史に見られない愛国心の発露であった。今後数千年の長期にわたって語り継がれるに違いない」と語っています。(黄文雄著「日本人はなぜ特攻を選んだのか」)
これが特攻の本当の姿に触れた人の想いなのです。
次回は、「特攻に込められた想い」についてお伝えします。
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『細川元首相が出馬を表明 都知事選は「ご隠居」が出る幕ではない
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7219
来月9日に投開票される東京都知事選への出馬が取りざたされていた、細川護煕元首相が14日、正式に立候補の意思を表明した。同日、小泉純一郎元首相との面会で支援を取り付けた後、記者団に語ったもの。細川元首相は、原発問題を争点に位置づけて都知事選を戦う意向だ。都知事選をめぐっては、舛添要一元厚労相も同日、正式に立候補を表明した。
今回の細川元首相の出馬をどのように見ればいいのか。マスコミが報じない真実を伝えるネット・オピニオン番組「THE FACT」は速報で伝え、メインキャスターの里村英一氏(幸福の科学グループ広報局)が次のようにコメントしている
( http://www.youtube.com/watch?v=itmvlYrO-a4&feature=share&list=PLF01AwsVyw32X2NozaflozAbP0zHaqxCT )。
・「隠居していた人が出る幕ではない」。東京は2020年のオリンピックに向けて、未来構想を形にしていく重要な局面にある。これまで政治から遠ざかってきた、6年後に82歳になる細川氏では不安。
・「原発ゼロは争点ではない」。エネルギーや国防の問題は地方自治が扱うべきテーマとは言えず、実質的に住民投票になる都知事選の争点にするのは危険。
国民からの人気の高い小泉元首相が支援することで、細川元首相が一定の支持を集めるのではないかという観測がある。だが引退したはずの元首相が2人も揃って、地方自治のテーマではない脱原発政策で選挙をかき回すのは、迷惑以外の何物でもない。
細川陣営には他にも、鳩山由紀夫元首相や、菅直人元首相、小沢一郎・生活の党代表といった面々が「勝手連」的に支援を行う構えを見せている。細川元首相も含め、平成の政治混迷を彩った張本人たちが「昔の名前で出ています」とばかりにカムバックしようとしているかに見える。彼らにきちんと引導を渡すことが、都知事選の意義の一つに浮上してきた感がある。(呉)
【関連サイト】
YouTube「THE FACT」FAST BREAK 【都知事選】殿、ご乱心!細川元首相が立候補すべきでなかった2つの理由
http://www.youtube.com/watch?v=itmvlYrO-a4&feature=share&list=PLF01AwsVyw32X2NozaflozAbP0zHaqxCT
YouTube「THE FACT」公式チャンネル
http://www.youtube.com/user/theFACTtvChannel
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2014年1月11日付本欄 【そもそも解説】脱原発で都知事を目指す“殿"? 細川護煕元首相ってどんな人?
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7204
2014年1月9日付本欄 細川元首相出馬は左翼の悪あがき? 都知事選を脱原発の"弁論大会"にするな
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7200