5年後、10年後の自分の生活を考えると、今の状態がそのまま続くという保障は無いことに気づく。今71歳、妻も62歳、決して若くはない。収入については年金のみであって、生活費の足らない分は貯金を取り崩して補填している。若い時から、給料の一定額を財形貯金などに積み立ててきて、もしかすると人よりも多めであるかもしれない貯蓄を持っているが、この物価高の状況や、18年前に買ったマンションも古びて来たし、今は腰が痛い時などもあっても、まあまあ生活出来ているが、何時介護を受けるような生活に入るかはわからないと考えると、子どもや親族もいないだけに、この貯金額で大丈夫かと少し心配もある。しかし、今更、人に使われて小遣い稼ぎのアルパイトをする気は無いし、かといって収入の当てもない。これが、偶に、宝くじを買ったり、株式投資に儚い望みをかけている動機でもある。
令和の米騒動と呼ばれるかもしれない昨今の米価高騰は、政府農水省の見通しの甘さとともに、従事者のうち高齢者が大半を占める日本農業が転換点を迎えていることを明らかにした。また、下水道老朽化による陥没事故は、日本が全国的に都市化を進めて来たことの行き詰まりが、インフラの維持管理が不足しつつある問題点を示している。何よりも大きな問題点は、農業にしても、インフラの維持にしても、人手と予算の不足ということが大きなキーワードとなっていることであり、少子高齢化による労働力不足と、社会保障予算の肥大化が、インフラの維持管理などに掛けなければならない他の予算を圧迫しているのではないかとの疑いが生じていることでもある。
今の人口減少の勢いが続くとすると、10年先には、地方の人口は益々減少することから、今のままの住民サービスやインフラの維持は早晩不可能になる可能性がある。地方の住民が限界化した故郷の町を捨てて10万人規模の都市に集住するようにすれば、何とか最低限はやっていけるかもしれないという専門家の意見もあるが、そのようにうまく行くものだろうかと疑問もある。第一、南海トラフ巨大地震や首都直下型地震の恐れが70%以上あると地震の専門家は何十年も前から言っているではないか。そのような大規模な自然災害が起こると仮定すると、日本全体が、かってない規模の経済危機を迎え、農業基盤も崩壊しつつあることから、敗戦後の食糧危機の時代でも、どうにか乗り切って来たことの再来はあり得ない可能性もある。そうなって、米国などが援助してくれるという考えも甘すぎるかもしれない。
昔、貧困で飢えに苦しんだ時代には、東北地方などで、子どもを捨てたり、老人を山に捨てたりということも潜かに行われていたかもしれないが、近い将来でも、食料不足となったり貧しくなったりすると、そのようなことが起こるかもしれない。近代化して、人権意識も高くなった今の日本では、そんなことは考えられないって言うだろうか、いや、貧富の格差が拡大し、他人に冷たくなっている今の日本だからこそ、社会全体に更なる危機的状況が発生したときには、容易にそんなことも起こり得るのではなかろうか。
ミャンマーで特殊詐欺を働く中国人グループに監禁されていたという日本人2人が解放されたとのこと。まだ、日本人30人余りが監禁されているという。北朝鮮に拉致された人のことは、政府も口だけかもわからないが努力すると言っているようだが、それよりも、今、ミャンマーで30人を超える日本人が監禁されているとすると、その人達のことは放って置くのだろうかと思っていたが、タイで各国の外交官などが、この問題について協議しているということだ。北朝鮮に拉致された人のことは、何人が生き残っているか不明だし、北朝鮮当局が解放するという意志を持たない限り、まさか、自衛隊を派遣して武力行使で取り返したりは出来ないだろうが、ミャンマーで監禁されている人達については、日本政府は、タイとか、ミャンマー政府とかに外交的なパイプもあるし、反政府側のグループも反日的でもないだろうから、身代金を支払うか、警察力を行使してもらって解決するか、それこそ、日本外交の見せ所ではないだろうか。