ボランタリー画廊   副題「げってん」・「ギャラリーNON] 

「げってん」はある画廊オーナとその画廊を往来した作家達のノンフィクション。「ギャラリーNON]は絵画を通して想いを発信。

ギャラリーNON(60) 2012個展・蓮池の連作

2012年11月23日 | 随筆
 3章は「蓮池の連作」です。

3)蓮池の連作
 少し前から、移ろう季節のモチーフとして蓮池を描き始めました。今回は描き溜まった6点を並べてみます。
 こうしてみると、まだ描いていない一年の後半は描かなくてはと思います。それに、蓮池と言えども蓮以外の色々な植物が生息していることに目が移るし、水面下の様子も気になり始めました。まだまだ描いていくことになりそうです。



「睦月」 M50


「文月」 M50
 
 蓮池の年中の変化を描いていくということに捉われるようになったのはなぜだろうと自問してみるが即答できない。
 今までの私は、身の回りや、日常生活の活動範囲で目に留まったもの、少し遠征をして、日常にないものを見て惹かれたものを描いてきている。しかし、蓮池の場合は同じところに何度も足を運んでおり、今までの私の行動パターンとは違う。植物学者でもないし、生態をつぶさに観察している者でもない。ただ水面に見せている蓮の姿態を描いているに過ぎない。ただ、こうして半年分を絵にしてみると、私は蓮の生き様を見ているのではないかと思い始めた。結局、「目に留まる」、「心惹かれる」という視点から、「見詰める」という視点が加わったような気がする。