夏原 想の少数異見 ーすべてを疑えー

混迷する世界で「真実はこの一点にあるとまでは断定できないが、おぼろげながらこの辺にありそうだ」を自分自身の言葉で追求する

愛知県知事リコール「大量不正署名は、いつものネトウヨ的手法」

2021-02-25 11:48:57 | 政治
 愛知県大村知事に対するリコール(解職請求)で、43万筆署名されたものの中に無効と思われるものが、36万筆83%も発見された。

 この運動の「リコールの会」の会長が高須克弥であり、中核となって動いたのが、河村たかし名古屋市長、会の事務局長「日本維新の会」愛知支部長田中孝博などである。その「応援団」が下の月刊誌「Hanada」を始め、百田尚樹、有本香、武田邦彦、竹田恒奉らの所謂「ネトウヨ」や維新の吉村洋文大阪府知事らである。

 要するに、自分たちの極右思想に反するものは、すべて「反日」と攻撃する「ネトウヨ」(極右)集団が集結したのである。
 会長の高須克弥は、ナチス礼賛発言でアメリカ美容外科学会から追放された(本人は自主的退会と主張)「筋金入り」の極右歴史修正主義者である。欧米ならば、レイシスト(差別主義者)、ファシストとみなされ、公の場に登場できない人物である。それに呼応して、全国的に「ネトウヨ」が集まったのだから、「ネトウヨ」的な手法で署名活動をするしかないのである。
大量不正は、いつもの「ネトウヨ」的手法 
 そもそも、署名活動には、それに賛同する多くの熱心な市民が必要で、その人たちが、直接、街頭や個別の訪問で署名をお願いして集めるという形をとる。しかし、「ネトウヨ」には、その「熱心に」動く市民がいないのである。多くの人々を主体とする市民運動とは正反対の立場にある「ネトウヨ」には、土台、署名活動は不得意なのである。
「ネトウヨ」が、インターネット上でも、同一の少数の者が、多くのアカウントをとり、大量に投稿・拡散することで、さも多くの人間が極右に賛同しているかを装うのは、研究者によって明らかになっている。(ネトウヨは「男性7割」で「平均年齢42.3歳」 | 反中・反韓のネット右翼はどこまで深刻か) (ネット利用者の2%に過ぎないネトウヨの威力の「なぜ」|正木伸城|note
 「リコールの会」はクラウドファンディングで4000万円を集めている(東京新聞2月19日)。人の集まらない「ネトウヨ」は、カネは集められるのである。コロナ危機の最中でもあり、署名活動自体も動きが難しい状況で、カネがあるのだから、それを使って何とかしようと考えるのは、自然な発想とも言えるだろう。アルバイトを雇い、署名を偽造すれば、大量に集まったことになる、と考えたのだろう。既に、このアルバイトに1000万円以上使われたことが明らかになっている(日テレニュース2月25日)。
 刑事事件として告発され、警察が捜査に入っているが、事務局長の田中は、既に証拠を隠滅したのか「佐賀県でのアルバイトは知らない」と言っている。また、高須克弥や河村たかし名古屋市長の刑事責任を問うのは難しいだろう。しかし、「ネトウヨ」の手法・やり方が「不正も厭わない」のが、多くの人たちの知ることになったのは間違いない。


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