2月29日

日々の思いつき及び読書の感想

読書 今井むつみ著 『ことばと思考』(岩波新書)

2012-09-11 18:36:36 | 読書
本書は、言語と認識の関係について論じたものである。結論としては、言語は思考に影響し、「世界に対する見方(知覚の仕方)を変えたり、記憶を歪めたり、判断や意思決定に良くも悪くも影響する。」(204ページ)つまり、言語の存在を前提としない思考は存在しないということだ。 思考しているということは、思考の対象は全くの新しいものであっても、それに対応する言語を得ることである。 . . . 本文を読む

読書 高遠菜穂子著 『戦争と平和 それでもイラク人を嫌いになれない』(講談社)

2012-09-11 00:16:06 | 読書
本書は、今もイラクでの人道活動を続ける高遠さんの著書で、2004年4月に他の二人と一緒に拘束された九日間の話、帰国後に精神的にまいってしまい家に引きこもりがちになったとこらからの回復、初めてイラクを訪れたときの話などが書かれている。 イラク駐留米軍の酷い振る舞いによる反米化、劣化ウラン弾使用による放射能被曝問題など、日本の大手マスコミが報じないことが何度も登場するあたり、本当に酷い状態にイラク人が . . . 本文を読む