「いまこそ日本は原発と決別しなければならない」(iii頁)と考える14名がそれぞれ一文を書き、それらが収められているのが本書である。なお、著者は次のとおり(敬称略)。田中三彦、後藤政志、鎌田遵(以上、第1章『福島第一原発事故』)、上澤千尋、井野博満、今中哲二、石橋克彦(以上、第2章『原発の何が問題か一科学・技術的側面から』)、吉岡斉、伊藤久雄、田窪雅文(以上、第3章『原発の何が問題か一社会的側面から』)、飯田哲也、清水修二、諸富徹、山口幸夫(以上、第4章『原発をどう終わらせるか』)である。
97年に「原発震災」と警鐘をならしてきた編者の石橋さんは、本書で、フランスやドイツの原発と違い、日本の原発は「地震付き原発」で、その危険性から「地球の生命の安全と清浄のために存在すべきでない」(127頁)と、明確に主張する。
本書も、大手書店でのベスト10に入るくらい、多くの人に読んでもらいたい。