2月29日

日々の思いつき及び読書の感想

読書 豊下楢彦著 『「尖閣問題」とは何か』(岩波現代文庫)

2012-12-19 22:15:00 | 読書
本書は、今年4月に石原都知事(当時)が訪米した際に記者会見で、尖閣諸島のうち三島を都が買い入れると発表してから、結局野田首相が三島の国有化を決定し、中国との関係を悪化させた問題だけでなく、歴史的・国際法的にも尖閣諸島が日本の領土であること、米国が同諸島の領有権に中立的な立場をとってきた背景、北方領土と竹島の領土問題の検討、中国と米国のかんけいの分析、日本の外交の検討が行われている。
石原前都知事のおかしなところは、尖閣列島の私有となっている四島のうち、何故か久場島だけを除いて、購入するとしたことだ。当初はその島も購入対象だったが、後に対象外になってしまった。その島は三十年以上使用されていない米軍の射撃場でなっているにもか変わらず、そのことには触れないという偏向ぶりが明らかだ(8ページ)。しかし、そのことはマスメディアでは取り上げられなかったのでないだろうか。
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