第1次星間大戦末期・・・・
ゼントラーディ軍第118基幹艦隊は地球に向けて艦砲射撃を実施した。
全艦艇から放たれた艦砲射撃の光は地球を丸飲みにし、地球人を壊滅に陥らせた。
マクロスとブリタイ・ラプラミズ連合艦隊は反撃し・・・
ボドルザーの打倒に成功・・・・
そのまま地球へ降下した・・・・・・
【西暦2010年ボドルザー基幹決戦から2週間と2日後】
マクシミリアン・ジーナスは眠りについていた。
この所戦闘やシェルターや地下基地に逃げ込んだ友軍の救助に忙しく・・・
疲れが中々取れない状態が続く・・・
これほど疲れた日はあったのだろうかと思うくらいに・・・・
起きろマックス、起きろマックス
誰かが自分を起こしてくる・・・・
一体誰なのだろうか・・・・・マックスはそう思いながら・・・
眠気はだんだんと覚めてくる。
ミリア「マックス、おはよう。」
地球統合宇宙軍ミリア・ファリーナ・ジーナス准尉
マックス「おはようミリア。もう起きる時間かい?」
地球統合宇宙軍マクシミリアン・ジーナス少尉
ミリア「いや・・・軍司令部から及びだしだ?」
マックス「!?」
起こしてくれたのはかつての敵であり・・・・・
今は愛する妻のミリア・ファリーナ・ジーナスであった。
起こされた時間帯はまだ就寝時間帯であり、まだ起こされる時間ではないが・・・
ミリア曰く・・・司令部からのお呼びだしらしい。
司令部となると行かないわけにも行かない・・・・・
マックスは制服に着替え司令部に赴く。
エマ「ジーナス中尉、夜遅く申し訳ございません。実はあるお願いがあるんです。」
地球統合宇宙軍エマ・グレンジャー中尉
マックス「お願い?命令ではなくか?」
エマ「いえ命令ですけど、お願いに近いです。」
二人が出迎えたのはマックスと同じイギリス系の女性軍人エマ・グレンジャー中尉であった。
今回二人が呼ばれた理由は、お願いに近い任務を与えるため。
一体どんな理由なのか?
マックスとミリアは首をかしげる。
早瀬未沙「私からも頼むわ、マックス. ミリア。」
地球統合宇宙軍早瀬未沙.大尉
マックス「大尉までお願いなんて、どんな任務なんですか?」
早瀬未沙「実は・・・・」
このお願いはエマだけではなく、未沙も関わっていた。
どんな任務なのか?
任務内容の意味を早く知りたい・・・・・
お願いに近い任務の内容とは?
早瀬未沙「アイルソン航空統合運用群基地に向かって欲しいの、被害は受けたけど地下施設が無事で・・・友軍部隊がまだ残存しているようでSOS信号を出してます。」
マックス「それは司令部に通したのですか?」
早瀬未沙「通しましたが、まだ了承されてません。」
エマ「なのでこうして極秘裏に作戦展開を行う事にました。」
任務内容はアイルソン基地の友軍兵士の救出だった。
アイルソン基地は旧アメリカ合衆国空軍基地であり、地球統合軍に引き継がれ・・
陸軍.海軍.空軍.海兵隊.宇宙軍.警備隊の軍が運用する統合運用基地になった。
第118基幹艦隊の砲撃でかなりの被害を受けたが、全滅はしておらず・・・・
地下施設に避難していた兵士や通常戦闘機(ノーマルファイター)などが残存した。
その生き残りの兵士達がSOS信号を出し・・・・・
通信管理していた未沙とエマがそのSOS信号を受理する。
エマ「ジーナス中尉.ジーナス少尉.我々は危機的状況にあります、世界各地ではなんとか生き残った友軍や民間人がいます。その周りには我々に敵対するゼントラーディ軍部隊がいます。せっかく生き残ったのに、それらにやられてしまって命を落としたり・・・・シェルターの中で死の恐怖に怯える事になります。なので、彼らがこれ以上犠牲にならないよう救助任務を与えます。」
早瀬未沙「今回の任務は失敗は許されません、なのでマックス.ミリアお願い皆を助けてください。」
マックスは二人の言葉を聞いて思った。
かなり切羽詰まっている状態だと・・・・
未沙とエマの話が終わると、マックスとミリアは任務を承諾した。
今回かなり難しい内容だが・・・・
やる価値はかなりあると・・・
エマ「私はキャッツアイに乗り上空支援します。」
ミリア「よろしくエマ。」
エマ「よろしく・・・・輸送機は幸いにもアイルソン基地の地下にあり、兵員の輸送が出きるそうです。帰りはそれらの護衛になります。」
マックス「了解です。」
マックスとミリアは救出部隊の先鋒として出撃し・・・
エマが索敵担当としてキャッツアイに乗り込む。
作戦に必要な人員は少ない方がいいので・・
キャッツアイのパイロット入れて4人程度の人員・・・
司令部には説明要員として未沙が残る。
そんな3人を見る人影が・・・
モーア「へぇミリア1級空士長が、つがいと一緒に・・・・」
ゼントラーディ軍ラプラミズ艦隊ミリア隊モーア・カリダム3級空士長
モーア・カリダム
ミリアの部下であり、現在・・・救出部隊の支援のための独断出撃のため・・・
ゼントラーディ軍軍籍から離され、謹慎中だが・・・・
戦いたいのがうずうずして欲求不満のメルトランである。
偶然マックスとミリア達を見かけたので、何か戦える予感がする。
何処か機体を借りて、戦場に行こう・・・・
モーアは笑顔になり向かおうとすると・・・・
ミリア「何をしているモーア・カリダム。」
モーア「ミリア1級空士長・・・これはその・・・」
ミリア「しょうがない、お前も戦いたいならついてこい。」
機体を借りる寸前にミリアに捕まってしまう。
捕まえたモーアの姿を見ていたミリアは呆れる。
素早く捕まえたけど、これほどまで警戒感を無くすとは・・・・
それに無断出撃して、またティレノール記録参謀閣下を怒らせようとするとは・・・・
とは言え、戦いたくなるモーアの性格からすればどうしようもないだろう・・・・
マックス「どうしたのミリア?」
エマ「何があった・・・・って・・・・・その娘は・・・・」
ミリア「私の大事な部下だ・・・・」
モーア「モーア・カリダムです、どうも~」
ミリア「どうやら無断出撃をしようと目論んだらしい・・・・」
モーアを捕まえたミリアの元にマックスとエマが駆け寄る・・・・
捕まえられたモーアの姿と背中を掴んでいるミリアを見て・・・・・・
リードの外れた飼い犬を捕まえた飼い主かのように見えてしまう・・・
作戦責任者のエマは呆れる・・・・
ミリア「こいつも戦いたいから連れて行っていいか?」
エマ「使える機体はないんですけど・・・・ゼントラン化するのも面倒だし・・・・」
ミリアは少しでも戦力を増やすためモーアを使おうとエマに提案するも・・・・
エマは困ったかのような顔をする・・・・
数増やしてもいいのかなぁ・・・と・・・・
本来なら極秘で行きたかったけど・・・・・・・
どうしようかな~
エマ「特別に許可します、しかし機体の貸し借りに関しては・・・・・常駐の警備兵に伝える事いいですね?」
ミリア「エスケスタ」
エマは渋々許可をする・・・・
考えてみれば・・・少しでも戦力が増えれば作戦成功率は上がる。
と言っても内心は認めたくなかったが・・・・・
その後
エマ「このバルキリーを借りたいんですけど?」
「うん?レーガー大尉の許可があるのか?」
エマ「これ上からの命令書です。」
「命令書・・・おい確かめろ!」
「ハッ」
モーアが乗る機体の為に・・・・
カール・レーガー大尉のVF-1JAバルキリーを借りる事にした。
警備兵が納得しないので、命令書を作成し渡す・・・
命令書を受け取った警備兵は確認するため別の警備兵に渡した。
「問題はないです。」
エマ「助かったわ。モーア、乗りなさい。」
モーア「ありがとうございます、中尉。」
確認が出来たので早速搭乗・・・・
初めて乗るかつては敵だった軍の兵器にモーアは興奮気味。
ヘルメットを被り操縦桿を握る・・・・
圧倒的刺激・・・圧倒的な感動・・・・モーアの感情を高ぶらせる。
後にこのJA型をまた乗る事になるのだが、この時まだ知らない。
モーアを加えたマックスとミリア、エマの編隊は滑走路に出る。
既に滑走路管制にはエマが用意した女性士官達が担当している。
カール「誰だ!?俺のバルキリーを動かしているのは?」
地球統合空軍カール・レーガー大尉
「グレンジャー中尉の指示でパイロットが一人、何でも司令部より緊急な任務で・・・」
カール「そんな事はいい誰が乗っているんだ?」
「ミリア・ファリーナ・ジーナス准尉の元部下です。」
カール「なんだとぉ?」
元の持ち主であるカール・レーガー空軍大尉がやってくる。
自分の知らないうちに機体が動かされており、慌ててテントから出てくる。
警備兵は冷静に対処し、カールを落ち着かせる。
当分の間興奮していたカールであるが、次第に落ち着きを取戻し・・・・
深くため息を吐く・・・・・
ミリア「どうだモーア、これがかつて私たちと戦ってきたVF-1バルキリーだぞ。」
モーア「最高です、クァドランのように圧迫感がなくて乗りやすいです。」
マックス「ミリアの部下ともあって中々の適応力だね。」
モーア「いやぁそれほどでもないですよ。」
ミリア「ムッ」
モーアはかなりVF-1を気に入り、既にバトロイド・ガウォークに変形し遊ぶ程適応している。
マックスはモーアの適応力を褒め、ミリアがそれに嫉妬し顔を膨らませる。
その光景を見たエマは・・・・この人達緊張感あるの?
と言いたくなるような想いになった。
とは言え、アイルソン基地のある座標まで近くなった・・・・・・
結構この人達幸運か?
エマは疑い深い顔をしながら、前を見続ける。
モーアは笑顔で外の様子を見ると・・・・
モーア「うっ・・・・」
戦闘により破壊されたヌージャデル・ガーや・・・・
砲撃により破壊され残骸の原型が残るM1エイブラムスやデストロイド・トマホークの残骸を見つける。
戦場なれしているモーアだが、この光景を見るとなんとも言えなくなった。
【アイルソン基地】
アラスカにある地球統合軍の拠点アイルソン基地。
ここは旧アメリカ空軍基地であり、レッドフラッグと言う演習が行われる基地の1つとして知られる。
現在、ゼントラーディ軍第118基幹艦隊の砲撃に壊滅したが・・・・
何やら複数の航空機が瓦礫まみれの滑走路に纏められており・・・・
そこには複数の人影が見れる。
「輸送機の配置完了しました、少佐。」
岡村宣長「電子作戦機なんでもいいから乗せるんだ、誰一人残すなよ。」
地球統合陸軍.岡村宣長少佐
「了解。」
人影の中心にいるのは、陸軍少佐岡村宣長・・・・
設営部隊隊長であり、現在アイルソン基地における生存者の中では一番階級の高い人物である。
司令官ら幹部連中は全員戦死し・・・・・
地下で作業をしていた岡村は生き残り生存者の中心になっている。
岡村宣長「乗り遅れた者はいないか?」
「第12空軍警備隊複数名と陸軍監視担当の兵士らのみです。」
岡村宣長「そうか・・・・・護衛戦闘機隊は?」
「F-15E+ストライクイーグル改.F-2ハイパーゼロ.Fー35ライトニングⅡの残存機発進準備完了。」
岡村宣長「そうか、残りの隊員を戻らせろ!早く友軍に合流する、今のご時世人類一人でも多く生き残ったら復興は可能だぞ!」
輸送機C-5ギャラクシーやCー17グローブマスターⅢなどの輸送機を中心し・・・・
生存者がどんどん搭乗していく・・・・
岡村は最後まで残り、乗り遅れた者や護衛部隊の状況を確認するなどのチェックを行う。
ある程度確認したら岡村は残りの兵士に呼びかけを行う。
この戦争はもう既に勝利者など存在しない、存在すると言っても生き残ったもんが勝ちである。
岡村宣長「いや待て、民間人のシェルターを確認しろ!」
「時間はないですよ、敵に・・・」
岡村宣長「馬鹿野郎!!民間人を救うのは統合軍軍人の役目、生き残っている奴は少しだろうと見捨てるな!!これは命令だ!朴少尉.ハワード少尉.角松少尉.米内少尉.萩島少尉.劉少尉.俺に続け!!」
『ハッ』
岡村宣長「桐野軍曹.片桐軍曹はここで俺たちの帰りを待て!!ゲイル軍曹.ハミルトン軍曹.クリューゲ軍曹.海軍のシュタイナー准尉.シン准尉.ダニロフ軍曹も同じように・・・・」
岡村は民間人の存在を思い出し、部下を引き連れ救難活動を開始した。
民間人のシェルターは軍の地下施設にも繋がっており・・・
軍の救難活動がしやすい形になっていたが、存在を忘れてしまい・・・・
岡村は急いで生存者を探した。
するとシェルターに生存者がおり、29名程が発見され急いで生存者達を滑走路に連れていき・・・・
輸送機へ乗せた。
岡村宣長「護衛戦闘機部隊、離陸しろ!!反応エンジン積んであるから燃料切れの心配はないぞ!」
『了解』
護衛戦闘機部隊の離陸を皮切りに、次々と航空機が離陸していく・・・・
目的地はSDF-1マクロスがいる地点・・・・
無事に辿りつくためにもマックスとミリア達に合流しなくてはならない。
【アラスカ某所空域】
マックスとミリアそしてミリアの部下モーアと早期警戒機キャッツアイに乗るエマは・・・・
アラスカ某所の空域を飛んでいた。
飛んでからある程度の時間は経っていたが、今のところ敵影はなし・・・
オールグリーンである。
エマ「3人ともレーダーに複数反応、IFF(敵味方識別装置)に反応、例の部隊よ。」
マックス「アイルソン基地の残存部隊か、かなりいるな・・・でも旧型が多くて問題だね。」
ミリア「マックス、こいつらを助ければいいんだな?」
マックス「その通りだね、グレンジャー中尉・・・・オペレーションを・・・・」
遂に岡村率いるアイルソン基地脱出部隊を確認した。
全体的に旧型の戦闘機しか配備されていなくて、最新鋭機はドラゴンⅡなどである。
一応反応エンジンを積んでおり、性能面では向上しているが・・・・
ゼントラーディ軍の部隊と戦ったら完全に不利に追い込まれてしまう。
一応、もし襲われた時の作戦を確認しないといけない・・・・・
エマ「ジーナス少尉のコールサインはラードーンリーダー(ギリシャ神話の伝説上の生き物)、ジーナス准尉はラードーン2.カリダムさんはラードーン3とします。」
ミリア「了解だ!聞いたかラードーン3。」
モーア「聞いてます、折角乗らせてもらいましたのでしっかり働かせてもらいます。」
それぞれ不足の事態に備えオペレーションとコールサインを決める。
エマからコールサインデータが送られ、それぞれ設定する・・・・・
設定が終わるとアイルソン基地脱出基地航空隊を通り過ぎて、反転し編隊を組む・・・・
岡村宣長「こちらアイルソン基地所属の岡村少佐だ!」
エマ「私はSDF-1マクロス.ガンサイト2のエマ・グレンジャー中尉です。」
岡村宣長「我々はSDF-1マクロスに合流を目指している、もしくは生存が確認されたエルメンドルフ基地へ向かいたい。護衛を頼む。」
エマ「了解です、しっかり護衛の任に就きます。」
岡村宣長「頼む。」
エマと岡村は交信しあう。
これから一緒に脱出する仲間・・・
お互いに協力しあって、マクロスのいる地点まで向かわなくてはならない。
とは言え・・・敵に襲われるか、敵にいつ襲われるかの状況と戦わなくてはならない。
この地帯はゼントラーディ軍残留部隊の巣である。
かなりの数のゼントラーディ兵が存在している。
「嫌だよ・・・・嫌だよ・・・・」
「大丈夫?」
「こんな状況嫌だよ、あのままシェルターにいれば・・・・いやぁぁぁぁ」
輸送される兵士の中に気をおかしくする者が出始めた。
本当に最悪な状態、劣悪な精神環境・・・
兵士達は折角生き残ったのに、常に死の恐怖と戦う事を強いられる。
エマ「レーダーに反応IFFに反応なし、これは敵よ!ラードーンリーダーは護衛隊と共に待機。ラードーン2と3は迎撃に迎え!」
マックス「ラードーン レディ」
ミリア「2 レディ」
モーア「3 エスケスタ」
ミリア「モーア、合わせろ!」
モーア「はい 3 レディ」
レーダーに敵影、数はそれほど多くはないが脅威になるだけの数はいる。
ミリアとモーアはかつての上官部下の関係でエレメント編隊を組み・・・・・
マックスは直俺につく。
モーアはバルキリーにはまだまだ慣れてなくて、正直不安な所があるが・・・
ミリアならしっかりサポートするだろう。
モーア「へぇジナールと、ヌージャル・ガーと重攻撃機か・・・」
ミリア「楽しそうだな、平気で同胞を殺せるのか?」
モーア「デブランになるならやるまでです、私は監察軍だろうが同胞だろうがマイクローンだろうがなんでもやります。」
ミリア「ほぉ私の部下とは言え恐ろしい。」
今回の相手は同胞である。
戦闘に発展すれば、同胞を殺す結果になってしまう。
それなのにモーアと言う部下は躊躇いもなく出来ると言ってしまう。
なんて恐ろしい部下なのだろう。
ミリアは内心、冷や汗を出るほどモーアに恐怖した。
モーア「見つけたわ!先手必勝、えっと攻撃は・・・・これか・・・」
ズゴォォン
モーア「やったわ、初めて使うのに最初のスコアゲット!」
ミリア「馬鹿!浮かれるな!ここは戦場だぞ!」
モーア「分かってますよ、ついでにこの機体の扱いも分かったなら・・・えい!」
ミリア「・・・・今度はバトロイドか・・・・」
敵と接敵後・・・・モーアはいきなり敵を撃墜した。
かなり浮かれている様子が見えたので、ミリアはモーアを叱咤するも・・・・
モーアはどんどんバルキリーの操縦法を覚え・・・・
次々とゼントラーディ軍兵器を破壊していった。
あまりにも早すぎる戦闘能力、ミリアは敵に回したらかなりまずいと思った。
マックス「ミリア達が敵と接敵したか・・・・」
一方
護衛部隊と共に輸送機を護衛するマックスは、ミリアとモーアが戦っている戦場を確認した。
ミリアとモーアの連携は見る限りよく出来ており、こっちに1機も接近してきてない。
流石は元上官部下関係・・・・
マックスはミリアとモーアの今の状態を褒めた。
それだけではなく・・・・・下手したら自分よりも凄い相棒になる可能性もある・・・・
負けていられないなと、マックスは嫉妬心からかそう・・・思うようになった。
マックス「アラスカ仮設防空圏は後少しか、ん?これは・・・・」
エマ「ジーナス中尉・・・敵です、大型機です!」
マックス「こちらでも確認した、すぐに対処する。」
アラスカ仮設防空圏に入ろうとした時、3機の大型反応・・・・
IFFに味方識別ならず・・・・敵・・・・・・別働隊だ!
とは言え、対した数ではなく・・・マックスは冷静に対処しようと思った。
マックス「来たな!僕が相手だ!」
現れた相手はジナール空戦ポッド。
対した敵メカニックではない、相手をするのには十分・・・・
後方に反転し、マックスは攻撃態勢を取る!
ズゴォォン.ズゴォォン
マックス「対した敵ではないな!ってしまった!1機抜かれた!」
反撃開始すると・・・・
マックスはあっなく2機のジナールをカトンボを落とすかのように撃墜した。
しかし、1機抜かれてしまい・・・マックスはあっとなった。
絶対してはならないミスをしてしまった。
そう反省したマックスは反転し、ジナールを追った。
ズゴォォンドガァァァン
岡村宣長「うぉ!?被害は?」
「被弾しました、しかしエンジンが損傷し爆発・・・・コントロール出来ますが・・・・いずれは・・・・」
岡村宣長「くそっ、敵はどうした?」
「撃墜しました。」
岡村宣長「そうか、総員態勢維持を努めろ!」
マックスはジナールの破壊に成功するが・・・・
ジナールはその前に発砲をしており、岡村が乗るC-17に被弾した。
損傷は対した事はないが、エンジンがやられ速度が低下した。
モーア「あっ!?」
ミリア「やられたのか?」
ミリアとモーアが戻ってきた・・・・
今の惨状を見て、かなり動揺している・・・・
少しずつ降下していき、後数時間飛行したら確実に落ちる。
とは言え、アラスカ仮設防空圏に入ったのでなんとかなる。
それからしばらく、編隊はアラスカの仮設飛行場に着陸した。
「消化急げ!」
C-17が着陸すると、消防隊がやってきて損傷箇所に向けて消化した。
乗組員達は消化されると、次々に降りてきてC-17から離れた。
幸いにも犠牲者が出る事はなかった。
岡村宣長「グレンジャー中尉以下、護衛部隊の活躍には感謝します。」
エマ「そんな被弾させてしまったし。」
岡村宣長「いえ、被害が出ない方が珍しいので気にしてませんよ。ただ乗組員達が無事で良かったのは事実です。」
岡村はマックスに無事にたどり着けたお礼を言う。
指揮官のエマは被害を出した事に対して謝罪するが、岡村はむしろ無事な方が珍しいのと・・・
犠牲者が一人も出なかったので笑って許してくれた・・・・・・
モーア「はぁ疲れた・・・・」
ミリア「お前、呑気な顔をしているな。」
モーア「いえ・・・・疲れたんですよ、ではありがとうございました。ミリア1級空士長。」
全てが終わると、モーアは帰っていった。
なんたって、彼女はゼントラーディ軍から謹慎命令が出ており・・・・
ティレノール記録参謀に見つかれば大目玉である。
と言っても彼女かはすれば、今回の出来事は転機であり・・・
後に新統合軍に入隊し、可変戦闘機パイロットになるきっかけになった。
ミリア「あいつももう少し冷静さを持つようになればなぁ・・・・・」
マックス「持てるさ、今は無理でも少しずつ持てるようになれば・・・・いい指揮官になるよ。」
ミリア「そうかな・・・」
モーアが去った後、ミリアは今後を心配するが・・・・
マックスはモーアの性格と行動を分析していたのか、今後の将来が期待できるとミリアに諭す・・・
今は能天気な性格だが、経験を積めば冷静な判断が出来る指揮官になれる。
指揮官になるチャンスが滅多にないゼントラーディ軍から・・・・
指揮官になるチャンスがたくさんある新統合軍に参加する・・・・・・
そうすれば彼女(モーア)にも絶好のチャンスに見舞われる・・・・
マックスはそう思っていた。
マックス「そろそろ二度寝したいな・・・・」
ミリア「もうそろそろ朝になるんだぞ!」
マックス「少しでも寝た方が仕事や戦いの強さに影響するのさ、テントまで競争だ!ミリア!!」
ミリア「そうなのか・・・って待ってくれマックス!!」
マックスは早く寝るためにテントに走る。
その後をミリアが全力で追いかけていく・・・・・・・早く寝て・・・・・・
今日の戦闘に備えなければならない・・・・・
今日もまた仲間が死んだり敵兵士を殺す戦闘に・・・・・・・
西暦2010年・・・・・・
第1次星間大戦と呼ばれる人類史上最悪の戦争終結まで後1か月・・・・・
マックスとミリアは戦い続ける・・・・・・・
ゼントラーディ軍第118基幹艦隊は地球に向けて艦砲射撃を実施した。
全艦艇から放たれた艦砲射撃の光は地球を丸飲みにし、地球人を壊滅に陥らせた。
マクロスとブリタイ・ラプラミズ連合艦隊は反撃し・・・
ボドルザーの打倒に成功・・・・
そのまま地球へ降下した・・・・・・
【西暦2010年ボドルザー基幹決戦から2週間と2日後】
マクシミリアン・ジーナスは眠りについていた。
この所戦闘やシェルターや地下基地に逃げ込んだ友軍の救助に忙しく・・・
疲れが中々取れない状態が続く・・・
これほど疲れた日はあったのだろうかと思うくらいに・・・・
起きろマックス、起きろマックス
誰かが自分を起こしてくる・・・・
一体誰なのだろうか・・・・・マックスはそう思いながら・・・
眠気はだんだんと覚めてくる。
ミリア「マックス、おはよう。」
地球統合宇宙軍ミリア・ファリーナ・ジーナス准尉
マックス「おはようミリア。もう起きる時間かい?」
地球統合宇宙軍マクシミリアン・ジーナス少尉
ミリア「いや・・・軍司令部から及びだしだ?」
マックス「!?」
起こしてくれたのはかつての敵であり・・・・・
今は愛する妻のミリア・ファリーナ・ジーナスであった。
起こされた時間帯はまだ就寝時間帯であり、まだ起こされる時間ではないが・・・
ミリア曰く・・・司令部からのお呼びだしらしい。
司令部となると行かないわけにも行かない・・・・・
マックスは制服に着替え司令部に赴く。
エマ「ジーナス中尉、夜遅く申し訳ございません。実はあるお願いがあるんです。」
地球統合宇宙軍エマ・グレンジャー中尉
マックス「お願い?命令ではなくか?」
エマ「いえ命令ですけど、お願いに近いです。」
二人が出迎えたのはマックスと同じイギリス系の女性軍人エマ・グレンジャー中尉であった。
今回二人が呼ばれた理由は、お願いに近い任務を与えるため。
一体どんな理由なのか?
マックスとミリアは首をかしげる。
早瀬未沙「私からも頼むわ、マックス. ミリア。」
地球統合宇宙軍早瀬未沙.大尉
マックス「大尉までお願いなんて、どんな任務なんですか?」
早瀬未沙「実は・・・・」
このお願いはエマだけではなく、未沙も関わっていた。
どんな任務なのか?
任務内容の意味を早く知りたい・・・・・
お願いに近い任務の内容とは?
早瀬未沙「アイルソン航空統合運用群基地に向かって欲しいの、被害は受けたけど地下施設が無事で・・・友軍部隊がまだ残存しているようでSOS信号を出してます。」
マックス「それは司令部に通したのですか?」
早瀬未沙「通しましたが、まだ了承されてません。」
エマ「なのでこうして極秘裏に作戦展開を行う事にました。」
任務内容はアイルソン基地の友軍兵士の救出だった。
アイルソン基地は旧アメリカ合衆国空軍基地であり、地球統合軍に引き継がれ・・
陸軍.海軍.空軍.海兵隊.宇宙軍.警備隊の軍が運用する統合運用基地になった。
第118基幹艦隊の砲撃でかなりの被害を受けたが、全滅はしておらず・・・・
地下施設に避難していた兵士や通常戦闘機(ノーマルファイター)などが残存した。
その生き残りの兵士達がSOS信号を出し・・・・・
通信管理していた未沙とエマがそのSOS信号を受理する。
エマ「ジーナス中尉.ジーナス少尉.我々は危機的状況にあります、世界各地ではなんとか生き残った友軍や民間人がいます。その周りには我々に敵対するゼントラーディ軍部隊がいます。せっかく生き残ったのに、それらにやられてしまって命を落としたり・・・・シェルターの中で死の恐怖に怯える事になります。なので、彼らがこれ以上犠牲にならないよう救助任務を与えます。」
早瀬未沙「今回の任務は失敗は許されません、なのでマックス.ミリアお願い皆を助けてください。」
マックスは二人の言葉を聞いて思った。
かなり切羽詰まっている状態だと・・・・
未沙とエマの話が終わると、マックスとミリアは任務を承諾した。
今回かなり難しい内容だが・・・・
やる価値はかなりあると・・・
エマ「私はキャッツアイに乗り上空支援します。」
ミリア「よろしくエマ。」
エマ「よろしく・・・・輸送機は幸いにもアイルソン基地の地下にあり、兵員の輸送が出きるそうです。帰りはそれらの護衛になります。」
マックス「了解です。」
マックスとミリアは救出部隊の先鋒として出撃し・・・
エマが索敵担当としてキャッツアイに乗り込む。
作戦に必要な人員は少ない方がいいので・・
キャッツアイのパイロット入れて4人程度の人員・・・
司令部には説明要員として未沙が残る。
そんな3人を見る人影が・・・
モーア「へぇミリア1級空士長が、つがいと一緒に・・・・」
ゼントラーディ軍ラプラミズ艦隊ミリア隊モーア・カリダム3級空士長
モーア・カリダム
ミリアの部下であり、現在・・・救出部隊の支援のための独断出撃のため・・・
ゼントラーディ軍軍籍から離され、謹慎中だが・・・・
戦いたいのがうずうずして欲求不満のメルトランである。
偶然マックスとミリア達を見かけたので、何か戦える予感がする。
何処か機体を借りて、戦場に行こう・・・・
モーアは笑顔になり向かおうとすると・・・・
ミリア「何をしているモーア・カリダム。」
モーア「ミリア1級空士長・・・これはその・・・」
ミリア「しょうがない、お前も戦いたいならついてこい。」
機体を借りる寸前にミリアに捕まってしまう。
捕まえたモーアの姿を見ていたミリアは呆れる。
素早く捕まえたけど、これほどまで警戒感を無くすとは・・・・
それに無断出撃して、またティレノール記録参謀閣下を怒らせようとするとは・・・・
とは言え、戦いたくなるモーアの性格からすればどうしようもないだろう・・・・
マックス「どうしたのミリア?」
エマ「何があった・・・・って・・・・・その娘は・・・・」
ミリア「私の大事な部下だ・・・・」
モーア「モーア・カリダムです、どうも~」
ミリア「どうやら無断出撃をしようと目論んだらしい・・・・」
モーアを捕まえたミリアの元にマックスとエマが駆け寄る・・・・
捕まえられたモーアの姿と背中を掴んでいるミリアを見て・・・・・・
リードの外れた飼い犬を捕まえた飼い主かのように見えてしまう・・・
作戦責任者のエマは呆れる・・・・
ミリア「こいつも戦いたいから連れて行っていいか?」
エマ「使える機体はないんですけど・・・・ゼントラン化するのも面倒だし・・・・」
ミリアは少しでも戦力を増やすためモーアを使おうとエマに提案するも・・・・
エマは困ったかのような顔をする・・・・
数増やしてもいいのかなぁ・・・と・・・・
本来なら極秘で行きたかったけど・・・・・・・
どうしようかな~
エマ「特別に許可します、しかし機体の貸し借りに関しては・・・・・常駐の警備兵に伝える事いいですね?」
ミリア「エスケスタ」
エマは渋々許可をする・・・・
考えてみれば・・・少しでも戦力が増えれば作戦成功率は上がる。
と言っても内心は認めたくなかったが・・・・・
その後
エマ「このバルキリーを借りたいんですけど?」
「うん?レーガー大尉の許可があるのか?」
エマ「これ上からの命令書です。」
「命令書・・・おい確かめろ!」
「ハッ」
モーアが乗る機体の為に・・・・
カール・レーガー大尉のVF-1JAバルキリーを借りる事にした。
警備兵が納得しないので、命令書を作成し渡す・・・
命令書を受け取った警備兵は確認するため別の警備兵に渡した。
「問題はないです。」
エマ「助かったわ。モーア、乗りなさい。」
モーア「ありがとうございます、中尉。」
確認が出来たので早速搭乗・・・・
初めて乗るかつては敵だった軍の兵器にモーアは興奮気味。
ヘルメットを被り操縦桿を握る・・・・
圧倒的刺激・・・圧倒的な感動・・・・モーアの感情を高ぶらせる。
後にこのJA型をまた乗る事になるのだが、この時まだ知らない。
モーアを加えたマックスとミリア、エマの編隊は滑走路に出る。
既に滑走路管制にはエマが用意した女性士官達が担当している。
カール「誰だ!?俺のバルキリーを動かしているのは?」
地球統合空軍カール・レーガー大尉
「グレンジャー中尉の指示でパイロットが一人、何でも司令部より緊急な任務で・・・」
カール「そんな事はいい誰が乗っているんだ?」
「ミリア・ファリーナ・ジーナス准尉の元部下です。」
カール「なんだとぉ?」
元の持ち主であるカール・レーガー空軍大尉がやってくる。
自分の知らないうちに機体が動かされており、慌ててテントから出てくる。
警備兵は冷静に対処し、カールを落ち着かせる。
当分の間興奮していたカールであるが、次第に落ち着きを取戻し・・・・
深くため息を吐く・・・・・
ミリア「どうだモーア、これがかつて私たちと戦ってきたVF-1バルキリーだぞ。」
モーア「最高です、クァドランのように圧迫感がなくて乗りやすいです。」
マックス「ミリアの部下ともあって中々の適応力だね。」
モーア「いやぁそれほどでもないですよ。」
ミリア「ムッ」
モーアはかなりVF-1を気に入り、既にバトロイド・ガウォークに変形し遊ぶ程適応している。
マックスはモーアの適応力を褒め、ミリアがそれに嫉妬し顔を膨らませる。
その光景を見たエマは・・・・この人達緊張感あるの?
と言いたくなるような想いになった。
とは言え、アイルソン基地のある座標まで近くなった・・・・・・
結構この人達幸運か?
エマは疑い深い顔をしながら、前を見続ける。
モーアは笑顔で外の様子を見ると・・・・
モーア「うっ・・・・」
戦闘により破壊されたヌージャデル・ガーや・・・・
砲撃により破壊され残骸の原型が残るM1エイブラムスやデストロイド・トマホークの残骸を見つける。
戦場なれしているモーアだが、この光景を見るとなんとも言えなくなった。
【アイルソン基地】
アラスカにある地球統合軍の拠点アイルソン基地。
ここは旧アメリカ空軍基地であり、レッドフラッグと言う演習が行われる基地の1つとして知られる。
現在、ゼントラーディ軍第118基幹艦隊の砲撃に壊滅したが・・・・
何やら複数の航空機が瓦礫まみれの滑走路に纏められており・・・・
そこには複数の人影が見れる。
「輸送機の配置完了しました、少佐。」
岡村宣長「電子作戦機なんでもいいから乗せるんだ、誰一人残すなよ。」
地球統合陸軍.岡村宣長少佐
「了解。」
人影の中心にいるのは、陸軍少佐岡村宣長・・・・
設営部隊隊長であり、現在アイルソン基地における生存者の中では一番階級の高い人物である。
司令官ら幹部連中は全員戦死し・・・・・
地下で作業をしていた岡村は生き残り生存者の中心になっている。
岡村宣長「乗り遅れた者はいないか?」
「第12空軍警備隊複数名と陸軍監視担当の兵士らのみです。」
岡村宣長「そうか・・・・・護衛戦闘機隊は?」
「F-15E+ストライクイーグル改.F-2ハイパーゼロ.Fー35ライトニングⅡの残存機発進準備完了。」
岡村宣長「そうか、残りの隊員を戻らせろ!早く友軍に合流する、今のご時世人類一人でも多く生き残ったら復興は可能だぞ!」
輸送機C-5ギャラクシーやCー17グローブマスターⅢなどの輸送機を中心し・・・・
生存者がどんどん搭乗していく・・・・
岡村は最後まで残り、乗り遅れた者や護衛部隊の状況を確認するなどのチェックを行う。
ある程度確認したら岡村は残りの兵士に呼びかけを行う。
この戦争はもう既に勝利者など存在しない、存在すると言っても生き残ったもんが勝ちである。
岡村宣長「いや待て、民間人のシェルターを確認しろ!」
「時間はないですよ、敵に・・・」
岡村宣長「馬鹿野郎!!民間人を救うのは統合軍軍人の役目、生き残っている奴は少しだろうと見捨てるな!!これは命令だ!朴少尉.ハワード少尉.角松少尉.米内少尉.萩島少尉.劉少尉.俺に続け!!」
『ハッ』
岡村宣長「桐野軍曹.片桐軍曹はここで俺たちの帰りを待て!!ゲイル軍曹.ハミルトン軍曹.クリューゲ軍曹.海軍のシュタイナー准尉.シン准尉.ダニロフ軍曹も同じように・・・・」
岡村は民間人の存在を思い出し、部下を引き連れ救難活動を開始した。
民間人のシェルターは軍の地下施設にも繋がっており・・・
軍の救難活動がしやすい形になっていたが、存在を忘れてしまい・・・・
岡村は急いで生存者を探した。
するとシェルターに生存者がおり、29名程が発見され急いで生存者達を滑走路に連れていき・・・・
輸送機へ乗せた。
岡村宣長「護衛戦闘機部隊、離陸しろ!!反応エンジン積んであるから燃料切れの心配はないぞ!」
『了解』
護衛戦闘機部隊の離陸を皮切りに、次々と航空機が離陸していく・・・・
目的地はSDF-1マクロスがいる地点・・・・
無事に辿りつくためにもマックスとミリア達に合流しなくてはならない。
【アラスカ某所空域】
マックスとミリアそしてミリアの部下モーアと早期警戒機キャッツアイに乗るエマは・・・・
アラスカ某所の空域を飛んでいた。
飛んでからある程度の時間は経っていたが、今のところ敵影はなし・・・
オールグリーンである。
エマ「3人ともレーダーに複数反応、IFF(敵味方識別装置)に反応、例の部隊よ。」
マックス「アイルソン基地の残存部隊か、かなりいるな・・・でも旧型が多くて問題だね。」
ミリア「マックス、こいつらを助ければいいんだな?」
マックス「その通りだね、グレンジャー中尉・・・・オペレーションを・・・・」
遂に岡村率いるアイルソン基地脱出部隊を確認した。
全体的に旧型の戦闘機しか配備されていなくて、最新鋭機はドラゴンⅡなどである。
一応反応エンジンを積んでおり、性能面では向上しているが・・・・
ゼントラーディ軍の部隊と戦ったら完全に不利に追い込まれてしまう。
一応、もし襲われた時の作戦を確認しないといけない・・・・・
エマ「ジーナス少尉のコールサインはラードーンリーダー(ギリシャ神話の伝説上の生き物)、ジーナス准尉はラードーン2.カリダムさんはラードーン3とします。」
ミリア「了解だ!聞いたかラードーン3。」
モーア「聞いてます、折角乗らせてもらいましたのでしっかり働かせてもらいます。」
それぞれ不足の事態に備えオペレーションとコールサインを決める。
エマからコールサインデータが送られ、それぞれ設定する・・・・・
設定が終わるとアイルソン基地脱出基地航空隊を通り過ぎて、反転し編隊を組む・・・・
岡村宣長「こちらアイルソン基地所属の岡村少佐だ!」
エマ「私はSDF-1マクロス.ガンサイト2のエマ・グレンジャー中尉です。」
岡村宣長「我々はSDF-1マクロスに合流を目指している、もしくは生存が確認されたエルメンドルフ基地へ向かいたい。護衛を頼む。」
エマ「了解です、しっかり護衛の任に就きます。」
岡村宣長「頼む。」
エマと岡村は交信しあう。
これから一緒に脱出する仲間・・・
お互いに協力しあって、マクロスのいる地点まで向かわなくてはならない。
とは言え・・・敵に襲われるか、敵にいつ襲われるかの状況と戦わなくてはならない。
この地帯はゼントラーディ軍残留部隊の巣である。
かなりの数のゼントラーディ兵が存在している。
「嫌だよ・・・・嫌だよ・・・・」
「大丈夫?」
「こんな状況嫌だよ、あのままシェルターにいれば・・・・いやぁぁぁぁ」
輸送される兵士の中に気をおかしくする者が出始めた。
本当に最悪な状態、劣悪な精神環境・・・
兵士達は折角生き残ったのに、常に死の恐怖と戦う事を強いられる。
エマ「レーダーに反応IFFに反応なし、これは敵よ!ラードーンリーダーは護衛隊と共に待機。ラードーン2と3は迎撃に迎え!」
マックス「ラードーン レディ」
ミリア「2 レディ」
モーア「3 エスケスタ」
ミリア「モーア、合わせろ!」
モーア「はい 3 レディ」
レーダーに敵影、数はそれほど多くはないが脅威になるだけの数はいる。
ミリアとモーアはかつての上官部下の関係でエレメント編隊を組み・・・・・
マックスは直俺につく。
モーアはバルキリーにはまだまだ慣れてなくて、正直不安な所があるが・・・
ミリアならしっかりサポートするだろう。
モーア「へぇジナールと、ヌージャル・ガーと重攻撃機か・・・」
ミリア「楽しそうだな、平気で同胞を殺せるのか?」
モーア「デブランになるならやるまでです、私は監察軍だろうが同胞だろうがマイクローンだろうがなんでもやります。」
ミリア「ほぉ私の部下とは言え恐ろしい。」
今回の相手は同胞である。
戦闘に発展すれば、同胞を殺す結果になってしまう。
それなのにモーアと言う部下は躊躇いもなく出来ると言ってしまう。
なんて恐ろしい部下なのだろう。
ミリアは内心、冷や汗を出るほどモーアに恐怖した。
モーア「見つけたわ!先手必勝、えっと攻撃は・・・・これか・・・」
ズゴォォン
モーア「やったわ、初めて使うのに最初のスコアゲット!」
ミリア「馬鹿!浮かれるな!ここは戦場だぞ!」
モーア「分かってますよ、ついでにこの機体の扱いも分かったなら・・・えい!」
ミリア「・・・・今度はバトロイドか・・・・」
敵と接敵後・・・・モーアはいきなり敵を撃墜した。
かなり浮かれている様子が見えたので、ミリアはモーアを叱咤するも・・・・
モーアはどんどんバルキリーの操縦法を覚え・・・・
次々とゼントラーディ軍兵器を破壊していった。
あまりにも早すぎる戦闘能力、ミリアは敵に回したらかなりまずいと思った。
マックス「ミリア達が敵と接敵したか・・・・」
一方
護衛部隊と共に輸送機を護衛するマックスは、ミリアとモーアが戦っている戦場を確認した。
ミリアとモーアの連携は見る限りよく出来ており、こっちに1機も接近してきてない。
流石は元上官部下関係・・・・
マックスはミリアとモーアの今の状態を褒めた。
それだけではなく・・・・・下手したら自分よりも凄い相棒になる可能性もある・・・・
負けていられないなと、マックスは嫉妬心からかそう・・・思うようになった。
マックス「アラスカ仮設防空圏は後少しか、ん?これは・・・・」
エマ「ジーナス中尉・・・敵です、大型機です!」
マックス「こちらでも確認した、すぐに対処する。」
アラスカ仮設防空圏に入ろうとした時、3機の大型反応・・・・
IFFに味方識別ならず・・・・敵・・・・・・別働隊だ!
とは言え、対した数ではなく・・・マックスは冷静に対処しようと思った。
マックス「来たな!僕が相手だ!」
現れた相手はジナール空戦ポッド。
対した敵メカニックではない、相手をするのには十分・・・・
後方に反転し、マックスは攻撃態勢を取る!
ズゴォォン.ズゴォォン
マックス「対した敵ではないな!ってしまった!1機抜かれた!」
反撃開始すると・・・・
マックスはあっなく2機のジナールをカトンボを落とすかのように撃墜した。
しかし、1機抜かれてしまい・・・マックスはあっとなった。
絶対してはならないミスをしてしまった。
そう反省したマックスは反転し、ジナールを追った。
ズゴォォンドガァァァン
岡村宣長「うぉ!?被害は?」
「被弾しました、しかしエンジンが損傷し爆発・・・・コントロール出来ますが・・・・いずれは・・・・」
岡村宣長「くそっ、敵はどうした?」
「撃墜しました。」
岡村宣長「そうか、総員態勢維持を努めろ!」
マックスはジナールの破壊に成功するが・・・・
ジナールはその前に発砲をしており、岡村が乗るC-17に被弾した。
損傷は対した事はないが、エンジンがやられ速度が低下した。
モーア「あっ!?」
ミリア「やられたのか?」
ミリアとモーアが戻ってきた・・・・
今の惨状を見て、かなり動揺している・・・・
少しずつ降下していき、後数時間飛行したら確実に落ちる。
とは言え、アラスカ仮設防空圏に入ったのでなんとかなる。
それからしばらく、編隊はアラスカの仮設飛行場に着陸した。
「消化急げ!」
C-17が着陸すると、消防隊がやってきて損傷箇所に向けて消化した。
乗組員達は消化されると、次々に降りてきてC-17から離れた。
幸いにも犠牲者が出る事はなかった。
岡村宣長「グレンジャー中尉以下、護衛部隊の活躍には感謝します。」
エマ「そんな被弾させてしまったし。」
岡村宣長「いえ、被害が出ない方が珍しいので気にしてませんよ。ただ乗組員達が無事で良かったのは事実です。」
岡村はマックスに無事にたどり着けたお礼を言う。
指揮官のエマは被害を出した事に対して謝罪するが、岡村はむしろ無事な方が珍しいのと・・・
犠牲者が一人も出なかったので笑って許してくれた・・・・・・
モーア「はぁ疲れた・・・・」
ミリア「お前、呑気な顔をしているな。」
モーア「いえ・・・・疲れたんですよ、ではありがとうございました。ミリア1級空士長。」
全てが終わると、モーアは帰っていった。
なんたって、彼女はゼントラーディ軍から謹慎命令が出ており・・・・
ティレノール記録参謀に見つかれば大目玉である。
と言っても彼女かはすれば、今回の出来事は転機であり・・・
後に新統合軍に入隊し、可変戦闘機パイロットになるきっかけになった。
ミリア「あいつももう少し冷静さを持つようになればなぁ・・・・・」
マックス「持てるさ、今は無理でも少しずつ持てるようになれば・・・・いい指揮官になるよ。」
ミリア「そうかな・・・」
モーアが去った後、ミリアは今後を心配するが・・・・
マックスはモーアの性格と行動を分析していたのか、今後の将来が期待できるとミリアに諭す・・・
今は能天気な性格だが、経験を積めば冷静な判断が出来る指揮官になれる。
指揮官になるチャンスが滅多にないゼントラーディ軍から・・・・
指揮官になるチャンスがたくさんある新統合軍に参加する・・・・・・
そうすれば彼女(モーア)にも絶好のチャンスに見舞われる・・・・
マックスはそう思っていた。
マックス「そろそろ二度寝したいな・・・・」
ミリア「もうそろそろ朝になるんだぞ!」
マックス「少しでも寝た方が仕事や戦いの強さに影響するのさ、テントまで競争だ!ミリア!!」
ミリア「そうなのか・・・って待ってくれマックス!!」
マックスは早く寝るためにテントに走る。
その後をミリアが全力で追いかけていく・・・・・・・早く寝て・・・・・・
今日の戦闘に備えなければならない・・・・・
今日もまた仲間が死んだり敵兵士を殺す戦闘に・・・・・・・
西暦2010年・・・・・・
第1次星間大戦と呼ばれる人類史上最悪の戦争終結まで後1か月・・・・・
マックスとミリアは戦い続ける・・・・・・・