【西暦2011年の5月頃】
ある日・・・ミリアは二人の女性兵士と見つめあっていた。
髪はオレンジ色であり、彼女らは地球人の女性ではない・・・・・・
ミリアと同じゼントラーディ人である。
それに・・・ミリアと共に戦場を駆けた戦友である。
デワントン「真相確かめに態々、日本からここに来たのですが・・・・・」
新統合宇宙軍デワントン・フィアロ少尉
メール「あの馬鹿・・・・モーア・カリダムが婚約ですか?」
新統合宇宙軍メール・ナリフェーン少尉
ミリア「マジだ!」
新統合宇宙軍ミリア・ファリーナ・ジーナス少尉
二人はミリアがゼントラーディ軍時代の副官であり・・・
ミリアが信頼する部下No.1とNo.2のどちらかを争う存在である。
そんな部下と話していたのが、馬鹿ことモーア・カリダムが婚約した事・・・・・
モーア・カリダムとは・・・
ミリアのゼントラーディ軍時代の出来のいい一般隊員タイプの元部下の事で
輝が参加した次期主力可変戦闘機月面出張の際に一緒になり・・・・・・
そのまま何かあったが知らんが、原隊のオセアニア軍から月面軍に転属してしまった。
ミリアはあんまり気にしなかったが・・・・・
この前、婚約したと言う超長距離メールが届いた。
内容が衝撃過ぎるため、任務のため日本から来ていたデワントンと・・・・
他の部隊にいるメールを招集。
あまりにも無茶な内容だが、有給を使い・・・ミリアの元に馳せ参じた。
もっともデワントンは丁度、任務が終わった為・・特に問題はなし。
ちなみに・・・・話すだけなら早く済むが・・・
二人は単に遊びたいだけに有給を消費しただけだし・・
特にデワントンは一緒に来た桐原茂人に地球文化を教えてもらういい機会だと考えているようだ。
ミリア「試しに月面に乗り込むぞ!月面と言ってもアポロ基地とやらだ!」
メール「マジですか?」
デワントン「マスドライバー使うのに、かなり費用かかりますし・・・・・月面からお迎えが・・・って彼処は・・・」
メール「超長距離通信を使って、アポロ基地にいるモーアに連絡したらいいじゃないですか。」
ミリア「うっ・・・・・・」
話を戻していくが・・・・・
ミリアはデワントンとメールにモーアのいる月面アポロ基地に行こうと発言する。
この発言は二人にとてつもない、衝撃を与え・・・・
真っ先にミリアに対し突っ込みが入った。
月面と地球は大移民時代の時には安い料金かつ・・・・・
1時間もしないで行けるような場所だが・・・・・・
地球統合政府と第1次星間大戦終戦直後から25年間は・・・・・・
旧時代の打ち上げ式シャトルで行くような感じであり、空母などの艦隊の出迎えがなければ行けないような場所であった。
月面には軍人家族や新たなビジネスを求め、10万人以上の人間が住んでおり・・・・
いろんな月面都市や宇宙軍総司令部があるが、簡単に往来できるような場所でもなく・・・・
軍人でも特別な事情もない限り、月面に向かう事は不可能である。
そう言われたミリアは・・・・諦めてしまう。
と思いきや・・・・・
ミリア「しかしだな・・・・直接、あの馬鹿に・・・・・」
デワントン「だから超長距離通信あるじゃないですか、まさか・・・使い方分からないんですか?」
ミリア「存在自体知らなかった。」
デワントン「はぁ・・・・」
メール「実は私も・・・」
デワントン「はぁ!?まったく・・・もう・・・・自分で超長距離通信と言っておいて・・・・」
ミリアは直接会いに行くと抵抗する。
が・・・・・・・・・
デワントンは超長距離通信を使おうと、強気で言いミリアを圧倒した。・・・・
だけど・・・ミリアは困った顔をしながら超長距離通信の存在自体と通信手段も知らないと告白し・・・・
更に言い出した本人メールまで使い方知らないと告白する・・・・・
それを聞いたデワントンはため息を吐く・・・・・
この人達、通信系はダメだと・・・・・
不勉強・・・・・・・・・と・・・・・・・・
デワントン「使い方教えますので、来てください。ミリア1級空士長」
ミリア「おう!!」
メール「私はこれで・・・・・」
デワントン「メールも来るの!!」
メール「はい!!」
デワントンはモーアに真相を問いただすのと・・・・
通信系な無知なミリアとメールに使い方を教えるため、無理矢理引っ張った。
まるで母親のような感じで・・・・
そんな光景を物陰から見ている者が・・・・・
マックス「流石はミリアの副官、しっかり者揃いだね。」
新統合宇宙軍マクシミリアン・ジーナス中尉
桐原茂人「普段のデワはあんな感じじゃないんだけどなぁ・・・俺にべったりで甘えん坊・・・・まぁ勉強熱心で・・・真面目なのはいつも通りだけど。」
新統合宇宙軍桐原茂人中尉
マックス「いい嫁さんになると思いますよ、桐原中尉。」
桐原茂人「確かにそうですけど、そろそろ結婚しろの催促は無しですよ。もう少し、ゆっくりお互いに知り合ってから。」
マックス「勿論そうですよ、結婚は急ぎ過ぎても駄目ですし。」
桐原茂人「マックスよ、それ自分が言える事なのか?」
マクシミリアン・ジーナスとデワントンと同じく日本から来た桐原茂人。
茂人とデワントンの関係は表面的には小隊長と副官の関係だが、私生活では恋人関係である。
お互いゼントラーディ人女性メルトランをパートナーに持つ二人は、ミリア.デワントン.メールの会話に気になったのか・・・
物陰からこっそり覗いていた。
一体何を話しているのか・・・・・・
だけど、凄く真面目な雰囲気そうで・・・・
何を話しているか分からない・・・・・
なんせ・・・・
三人とも自動翻訳機作動させてない状態で・・・・・・
ゼントラーディ話で喋っているから・・・・
もはやゼントラーディ人だけの世界・・・・・
せめて地球話(英語が中心言語)で喋って欲しい・・・・
マックスと茂人は心の中で思った。
【マクロスシティー.新統合宇宙軍超長距離通信センター】
デワントンの誘導の元、ミリアとメールは超長距離通信センターに来た。
画面を通じ遠いエリアにいる人間と話せる技術は軍のみが運用しており・・・
一般人は使用禁止となっている。
新統合軍の軍人と言えど、フリーパスではないので必ず胸元のICカードを通す。
小野准尉「あら?ジーナス少尉じゃない、どうしたの?団体で・・・・」
新統合陸軍小野理恵子.准尉
ミリア「実はだな・・・」
デワントン「少し使いたいので・・・・・使える?」
清少准尉「使えるけど。」
新統合陸軍清少直美.准尉
通信センターの受付の女性士官達は、デワントンに引っ張られるミリアに驚く・・・・
何やら叱られた子犬みたいな感じで・・・・・・・
理恵子と直美は思わずぎゅっとする、なんでそんな事になったのか・・・・
理恵子が立ちあがり・・・・
小野准尉「部屋に案内しますので、ついてきてください。」
デワントン達を案内した。
正直恐縮だが、まぁ恐れていたら何も始まらない前進あるのみ・・・
理恵子はベリーショートの上に被せている制帽を調整しながら歩く・・・・
震えている理恵子にミリア達は何がどうしたのか不思議がった。
その頃
月面アポロ基地では・・・・・
星村和也「美味しかったね、モーア。」
新統合宇宙軍星村和也中尉
モーア「本当ねぇ、ゼントラーディ軍時代であれば食べれなかったわ。」
新統合宇宙軍モーア・カリダム少尉
モーアは婚約した星村和也と食事をしていた。
婚約した記念に少し高めの自腹の軍のシェフが作るフランス料理のフルコースを食べ・・
二人は結構満足したようだ、もっともモーアからすればもっと満足だが・・・
二人は口を拭きながら談笑する。
「カリダム少尉、地球よりミリア・ファリーナ・ジーナス少尉から超長距離通信が入っています。」
モーア「げっ・・・・・何かしら?和也、席を外すわね。」
星村和也「分かった、俺は読書しているから。」
談笑している最中に・・・士官がやってきて、ミリアから通信があると聞くと・・・・
すぐさま通信室に向かう・・・・・・・
何か自分がやらかしたのかと心配しながら・・・・
通信室にはいると・・・・
モーア『遅れてすいません・・・・』
ミリア「ふん!?」
モーア『こ・・・・これは、ミリア1級空士長・・・デワントン2級空士長、メール2級空士長・・・・どうしたんでしょうか?』
ミリア「説明してもらおうか、この手紙。」
モーア『だから、手紙の通り婚約したんだって・・・』
ミリア「ほう・・・」
小野准尉「きゃっ婚約だって、仲間うちの話になりそう♪小町や愛美.フランソワ.キャリーなどにも教えようっと♪いや京香やリミアとかにも・・・」
ミリア達は通信室に入り超長距離通信のモニターに入ったモーアと顔を合わせた。
顔を見つめあうと、気まずい雰囲気になる。
今回の婚約の件について・・・・・
気まずい雰囲気になるが・・・・・・
案内したベリーショートの勝ち気娘な美人の理恵子は話の種になるとニヤける。
何やら面白い話になると・・・・
しばらくミリアはモーアを問いただしているとデワントンが何かに気がつく。
デワントン「っで胸のプレートの名札のホシムラ・エリは誰?」
ネームプレートに星村絵里とローマ字で書かれている事。
このネームプレートには自分の名前を入れるのが普通・・・・
このネームプレートに書かれている星村絵里は誰なのか?
デワントンの指摘に、ミリアとメールの視線はモーアに集中する。
すると・・・・
モーア「私です、結婚するにあたって改名しました。お義父様がつけてね。」
メール「平気でゼントラーディ軍時代の名前を捨てるなんて、情けない子。」
ミリア「元上官として悲しいぞ!」
モーアは星村絵里は自分の事である事を告白した。
結婚するにあたって改名するのが理由らしい・・・・・
なんでそうなったのか?実は・・・・・変な名前になるのをモーアが嫌い・・・・・
せっかく地球人になるんだから、地球人らしい名前をつけようと提案した。
話を聞いた星村謙三はモーアと一緒に行き、結婚後星村絵里になるようにした。
絵里の名前の由来は、絵に書いた里のような女性と言う意味である。
モーアはこの名前を気に入っている。
改名するとミリアとメールは落胆するが・・・・
デワントンは心の中で、私も将来的にそうなるしそのくらい許してやれよと突っ込む。
小野准尉「星村だって!?」
デワントン「えぇっと」
メール「何?大声だして。」
一緒にやって来た受付士官の理恵子は星村と言う名前を聞いて驚いた。
あまりにも衝撃だったのか、口がしまらない鯉のような顔になった。
ミリア達は一体を驚いているんだと言う顔で理恵子を見る。
小野准尉「星村って言えば、玉の輿じゃない?そんな凄い家と婚約」
ミリア「玉の輿とはなんだ?」
小野准尉「玉の輿は・・・・」
女性が名家やお金持ちの男性と結婚し、自分も裕福な立場になる事。
男性の場合は逆玉と言われる。
小野准尉「凄い、星村家は旗本から帝国幹部軍人.幹部自衛官を輩出した軍人家系。星村謙三参謀は次期宇宙軍総司令官・・・」
ミリア「おい・・・・・まさか?」
メール「結構、私たちよりいい待遇になりそうね。」
驚いた理由は星村家にあり・・・・・・
星村家は大日本帝国軍の幹部士官.自衛隊では幹部自衛官を輩出し・・・・
星村謙三は宇宙軍参謀で、次期宇宙軍総司令官。
息子や娘は美男美女と聞く・・・・・・
アラスカの総司令部でノンキャリアで入隊した理恵子からすれば高嶺の花。
小野准尉「いやぁいい事を聞いた~」
ミリア「おい・・・・・帰るな!モーア、その事を知ってたのか?」
モーア『全然知らなかった、和也は純粋に好きだし・・・優秀な相棒よ。玉の輿とは何か知らないけど、私は和也が好きなの!文句ある?』
デワントン「ないない。」
メール「徳にない。」
モーア『結婚式には参加してください、ミリア隊全員に招待状送りますので。じゃあね~』
ミリア「そうか・・・って待て!あっ・・・・」
デワントン「切られましたね。」
モーアは玉の輿の意味を知らないのか、緊張感を感じさせない表情を浮かべる。
ミリアとメール.デワントンは玉の輿の意味を知り、慌て始め・・・・・
理恵子は面白い情報を聞いたと、女同僚達に教えに行く。
通信は切られるが、ミリアの頭が真っ白になった。
後日、ミリアはマックスは勿論部下たちと月面に行きモーアの結婚式に参加した。
デワントンの恋人茂人は父親と星村の家と同じ派閥出身のため、父親などをはじめとした桐原一家が集合した。
ミリア「はぁ。」
マックス「ミリア、折角のパーティーなのに浮かない顔だね?」
ミリア「今後、多くの部下達が結婚していくと考えたら毎回驚かないと考えるとな・・・・」
ミリアはパーティーで今後、部下が結婚した時・・・
どんな結婚相手なのか、どんな人間なのか気にするようになる・・・・
ゼントラーディ軍人だったが故なのかなんとやら・・・・
手に持っていたワイングラスを口に近づけ飲んだ後・・・
ミリアは深くため息を吐いた。
ある日・・・ミリアは二人の女性兵士と見つめあっていた。
髪はオレンジ色であり、彼女らは地球人の女性ではない・・・・・・
ミリアと同じゼントラーディ人である。
それに・・・ミリアと共に戦場を駆けた戦友である。
デワントン「真相確かめに態々、日本からここに来たのですが・・・・・」
新統合宇宙軍デワントン・フィアロ少尉
メール「あの馬鹿・・・・モーア・カリダムが婚約ですか?」
新統合宇宙軍メール・ナリフェーン少尉
ミリア「マジだ!」
新統合宇宙軍ミリア・ファリーナ・ジーナス少尉
二人はミリアがゼントラーディ軍時代の副官であり・・・
ミリアが信頼する部下No.1とNo.2のどちらかを争う存在である。
そんな部下と話していたのが、馬鹿ことモーア・カリダムが婚約した事・・・・・
モーア・カリダムとは・・・
ミリアのゼントラーディ軍時代の出来のいい一般隊員タイプの元部下の事で
輝が参加した次期主力可変戦闘機月面出張の際に一緒になり・・・・・・
そのまま何かあったが知らんが、原隊のオセアニア軍から月面軍に転属してしまった。
ミリアはあんまり気にしなかったが・・・・・
この前、婚約したと言う超長距離メールが届いた。
内容が衝撃過ぎるため、任務のため日本から来ていたデワントンと・・・・
他の部隊にいるメールを招集。
あまりにも無茶な内容だが、有給を使い・・・ミリアの元に馳せ参じた。
もっともデワントンは丁度、任務が終わった為・・特に問題はなし。
ちなみに・・・・話すだけなら早く済むが・・・
二人は単に遊びたいだけに有給を消費しただけだし・・
特にデワントンは一緒に来た桐原茂人に地球文化を教えてもらういい機会だと考えているようだ。
ミリア「試しに月面に乗り込むぞ!月面と言ってもアポロ基地とやらだ!」
メール「マジですか?」
デワントン「マスドライバー使うのに、かなり費用かかりますし・・・・・月面からお迎えが・・・って彼処は・・・」
メール「超長距離通信を使って、アポロ基地にいるモーアに連絡したらいいじゃないですか。」
ミリア「うっ・・・・・・」
話を戻していくが・・・・・
ミリアはデワントンとメールにモーアのいる月面アポロ基地に行こうと発言する。
この発言は二人にとてつもない、衝撃を与え・・・・
真っ先にミリアに対し突っ込みが入った。
月面と地球は大移民時代の時には安い料金かつ・・・・・
1時間もしないで行けるような場所だが・・・・・・
地球統合政府と第1次星間大戦終戦直後から25年間は・・・・・・
旧時代の打ち上げ式シャトルで行くような感じであり、空母などの艦隊の出迎えがなければ行けないような場所であった。
月面には軍人家族や新たなビジネスを求め、10万人以上の人間が住んでおり・・・・
いろんな月面都市や宇宙軍総司令部があるが、簡単に往来できるような場所でもなく・・・・
軍人でも特別な事情もない限り、月面に向かう事は不可能である。
そう言われたミリアは・・・・諦めてしまう。
と思いきや・・・・・
ミリア「しかしだな・・・・直接、あの馬鹿に・・・・・」
デワントン「だから超長距離通信あるじゃないですか、まさか・・・使い方分からないんですか?」
ミリア「存在自体知らなかった。」
デワントン「はぁ・・・・」
メール「実は私も・・・」
デワントン「はぁ!?まったく・・・もう・・・・自分で超長距離通信と言っておいて・・・・」
ミリアは直接会いに行くと抵抗する。
が・・・・・・・・・
デワントンは超長距離通信を使おうと、強気で言いミリアを圧倒した。・・・・
だけど・・・ミリアは困った顔をしながら超長距離通信の存在自体と通信手段も知らないと告白し・・・・
更に言い出した本人メールまで使い方知らないと告白する・・・・・
それを聞いたデワントンはため息を吐く・・・・・
この人達、通信系はダメだと・・・・・
不勉強・・・・・・・・・と・・・・・・・・
デワントン「使い方教えますので、来てください。ミリア1級空士長」
ミリア「おう!!」
メール「私はこれで・・・・・」
デワントン「メールも来るの!!」
メール「はい!!」
デワントンはモーアに真相を問いただすのと・・・・
通信系な無知なミリアとメールに使い方を教えるため、無理矢理引っ張った。
まるで母親のような感じで・・・・
そんな光景を物陰から見ている者が・・・・・
マックス「流石はミリアの副官、しっかり者揃いだね。」
新統合宇宙軍マクシミリアン・ジーナス中尉
桐原茂人「普段のデワはあんな感じじゃないんだけどなぁ・・・俺にべったりで甘えん坊・・・・まぁ勉強熱心で・・・真面目なのはいつも通りだけど。」
新統合宇宙軍桐原茂人中尉
マックス「いい嫁さんになると思いますよ、桐原中尉。」
桐原茂人「確かにそうですけど、そろそろ結婚しろの催促は無しですよ。もう少し、ゆっくりお互いに知り合ってから。」
マックス「勿論そうですよ、結婚は急ぎ過ぎても駄目ですし。」
桐原茂人「マックスよ、それ自分が言える事なのか?」
マクシミリアン・ジーナスとデワントンと同じく日本から来た桐原茂人。
茂人とデワントンの関係は表面的には小隊長と副官の関係だが、私生活では恋人関係である。
お互いゼントラーディ人女性メルトランをパートナーに持つ二人は、ミリア.デワントン.メールの会話に気になったのか・・・
物陰からこっそり覗いていた。
一体何を話しているのか・・・・・・
だけど、凄く真面目な雰囲気そうで・・・・
何を話しているか分からない・・・・・
なんせ・・・・
三人とも自動翻訳機作動させてない状態で・・・・・・
ゼントラーディ話で喋っているから・・・・
もはやゼントラーディ人だけの世界・・・・・
せめて地球話(英語が中心言語)で喋って欲しい・・・・
マックスと茂人は心の中で思った。
【マクロスシティー.新統合宇宙軍超長距離通信センター】
デワントンの誘導の元、ミリアとメールは超長距離通信センターに来た。
画面を通じ遠いエリアにいる人間と話せる技術は軍のみが運用しており・・・
一般人は使用禁止となっている。
新統合軍の軍人と言えど、フリーパスではないので必ず胸元のICカードを通す。
小野准尉「あら?ジーナス少尉じゃない、どうしたの?団体で・・・・」
新統合陸軍小野理恵子.准尉
ミリア「実はだな・・・」
デワントン「少し使いたいので・・・・・使える?」
清少准尉「使えるけど。」
新統合陸軍清少直美.准尉
通信センターの受付の女性士官達は、デワントンに引っ張られるミリアに驚く・・・・
何やら叱られた子犬みたいな感じで・・・・・・・
理恵子と直美は思わずぎゅっとする、なんでそんな事になったのか・・・・
理恵子が立ちあがり・・・・
小野准尉「部屋に案内しますので、ついてきてください。」
デワントン達を案内した。
正直恐縮だが、まぁ恐れていたら何も始まらない前進あるのみ・・・
理恵子はベリーショートの上に被せている制帽を調整しながら歩く・・・・
震えている理恵子にミリア達は何がどうしたのか不思議がった。
その頃
月面アポロ基地では・・・・・
星村和也「美味しかったね、モーア。」
新統合宇宙軍星村和也中尉
モーア「本当ねぇ、ゼントラーディ軍時代であれば食べれなかったわ。」
新統合宇宙軍モーア・カリダム少尉
モーアは婚約した星村和也と食事をしていた。
婚約した記念に少し高めの自腹の軍のシェフが作るフランス料理のフルコースを食べ・・
二人は結構満足したようだ、もっともモーアからすればもっと満足だが・・・
二人は口を拭きながら談笑する。
「カリダム少尉、地球よりミリア・ファリーナ・ジーナス少尉から超長距離通信が入っています。」
モーア「げっ・・・・・何かしら?和也、席を外すわね。」
星村和也「分かった、俺は読書しているから。」
談笑している最中に・・・士官がやってきて、ミリアから通信があると聞くと・・・・
すぐさま通信室に向かう・・・・・・・
何か自分がやらかしたのかと心配しながら・・・・
通信室にはいると・・・・
モーア『遅れてすいません・・・・』
ミリア「ふん!?」
モーア『こ・・・・これは、ミリア1級空士長・・・デワントン2級空士長、メール2級空士長・・・・どうしたんでしょうか?』
ミリア「説明してもらおうか、この手紙。」
モーア『だから、手紙の通り婚約したんだって・・・』
ミリア「ほう・・・」
小野准尉「きゃっ婚約だって、仲間うちの話になりそう♪小町や愛美.フランソワ.キャリーなどにも教えようっと♪いや京香やリミアとかにも・・・」
ミリア達は通信室に入り超長距離通信のモニターに入ったモーアと顔を合わせた。
顔を見つめあうと、気まずい雰囲気になる。
今回の婚約の件について・・・・・
気まずい雰囲気になるが・・・・・・
案内したベリーショートの勝ち気娘な美人の理恵子は話の種になるとニヤける。
何やら面白い話になると・・・・
しばらくミリアはモーアを問いただしているとデワントンが何かに気がつく。
デワントン「っで胸のプレートの名札のホシムラ・エリは誰?」
ネームプレートに星村絵里とローマ字で書かれている事。
このネームプレートには自分の名前を入れるのが普通・・・・
このネームプレートに書かれている星村絵里は誰なのか?
デワントンの指摘に、ミリアとメールの視線はモーアに集中する。
すると・・・・
モーア「私です、結婚するにあたって改名しました。お義父様がつけてね。」
メール「平気でゼントラーディ軍時代の名前を捨てるなんて、情けない子。」
ミリア「元上官として悲しいぞ!」
モーアは星村絵里は自分の事である事を告白した。
結婚するにあたって改名するのが理由らしい・・・・・
なんでそうなったのか?実は・・・・・変な名前になるのをモーアが嫌い・・・・・
せっかく地球人になるんだから、地球人らしい名前をつけようと提案した。
話を聞いた星村謙三はモーアと一緒に行き、結婚後星村絵里になるようにした。
絵里の名前の由来は、絵に書いた里のような女性と言う意味である。
モーアはこの名前を気に入っている。
改名するとミリアとメールは落胆するが・・・・
デワントンは心の中で、私も将来的にそうなるしそのくらい許してやれよと突っ込む。
小野准尉「星村だって!?」
デワントン「えぇっと」
メール「何?大声だして。」
一緒にやって来た受付士官の理恵子は星村と言う名前を聞いて驚いた。
あまりにも衝撃だったのか、口がしまらない鯉のような顔になった。
ミリア達は一体を驚いているんだと言う顔で理恵子を見る。
小野准尉「星村って言えば、玉の輿じゃない?そんな凄い家と婚約」
ミリア「玉の輿とはなんだ?」
小野准尉「玉の輿は・・・・」
女性が名家やお金持ちの男性と結婚し、自分も裕福な立場になる事。
男性の場合は逆玉と言われる。
小野准尉「凄い、星村家は旗本から帝国幹部軍人.幹部自衛官を輩出した軍人家系。星村謙三参謀は次期宇宙軍総司令官・・・」
ミリア「おい・・・・・まさか?」
メール「結構、私たちよりいい待遇になりそうね。」
驚いた理由は星村家にあり・・・・・・
星村家は大日本帝国軍の幹部士官.自衛隊では幹部自衛官を輩出し・・・・
星村謙三は宇宙軍参謀で、次期宇宙軍総司令官。
息子や娘は美男美女と聞く・・・・・・
アラスカの総司令部でノンキャリアで入隊した理恵子からすれば高嶺の花。
小野准尉「いやぁいい事を聞いた~」
ミリア「おい・・・・・帰るな!モーア、その事を知ってたのか?」
モーア『全然知らなかった、和也は純粋に好きだし・・・優秀な相棒よ。玉の輿とは何か知らないけど、私は和也が好きなの!文句ある?』
デワントン「ないない。」
メール「徳にない。」
モーア『結婚式には参加してください、ミリア隊全員に招待状送りますので。じゃあね~』
ミリア「そうか・・・って待て!あっ・・・・」
デワントン「切られましたね。」
モーアは玉の輿の意味を知らないのか、緊張感を感じさせない表情を浮かべる。
ミリアとメール.デワントンは玉の輿の意味を知り、慌て始め・・・・・
理恵子は面白い情報を聞いたと、女同僚達に教えに行く。
通信は切られるが、ミリアの頭が真っ白になった。
後日、ミリアはマックスは勿論部下たちと月面に行きモーアの結婚式に参加した。
デワントンの恋人茂人は父親と星村の家と同じ派閥出身のため、父親などをはじめとした桐原一家が集合した。
ミリア「はぁ。」
マックス「ミリア、折角のパーティーなのに浮かない顔だね?」
ミリア「今後、多くの部下達が結婚していくと考えたら毎回驚かないと考えるとな・・・・」
ミリアはパーティーで今後、部下が結婚した時・・・
どんな結婚相手なのか、どんな人間なのか気にするようになる・・・・
ゼントラーディ軍人だったが故なのかなんとやら・・・・
手に持っていたワイングラスを口に近づけ飲んだ後・・・
ミリアは深くため息を吐いた。