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※和室設計デザイン事例
住まいと暮らしのデザイン・・・・・。
和室的な事イロイロと。
「畳の間」に対しての価値観も含めて
日本的な情緒が生まれる場所として。
※和室設計デザイン事例
日本建築の間取りの中心である
畳敷きの部屋・・・・和室。
日本人の住まいの原風景といえる場所。
※和室設計デザイン事例
畳敷きでくくってしまうには
あまりもおおざっぱなので、
そのルーツも含めてデザインとしての価値。
※和室設計デザイン事例
歴史での認識で現代的な暮らしにも
ある意味「ルーツ」で変化する部分が
あるかも知れませんよね・・・・・。
※和室設計デザイン事例
平安時代に発展した
寝殿造といわれる貴族住宅の様式に遡り、
京都御所の清涼殿や紫宸殿を
イメージするとわかりやすいですね。
※和室設計デザイン事例
天井のない板敷きの大空間に
源氏物語絵巻に登場する
ひらひらとした几帳で間仕切り、
その奥の板間中央にマットレスのような
「置き畳」とお姫様・・・・・・。
※和室設計デザイン事例
それではまだ和室とはいえず、
当時からの中国や韓国といった
大陸からの影響依存で「和室」とは
いいがたいですね。
※和室設計デザイン事例
畳マットは貴人の座・場。
このころは座敷飾りと呼ばれる
唐物を飾る場が登場して・・・・・。
そこから時代は下って、
畳敷きの範囲が少しずつ広がってくるようになり、
最初は限られた貴人のみだった畳敷きが
普通の貴人へと広がり、
板間部分がだんだんと減ってきますね。
現在の禅寺の本堂などで
見る事のできるような、
部屋の真ん中に板敷きを残して
その廻りに畳を敷いた(追い回し)部屋が
近いイメージ・・・・・。
畳敷き以外の部分にも
薄縁と呼ばれる縁取りした
筵を敷くようにもなってきます。
板間部分がサービス通路となり
残っているのですが、
その部屋は饗応・接客のための「部屋」空間。
もちろん他の部屋は板間であり、
やはり畳は貴人の座・場を示すような・・・・・。
次第に・・・・ここで、
座敷飾りと呼ばれる軸と花を飾る板を備えた部位が登場して、
「押板」と呼ばれるようになり、
「押板」は後の「床の間」に発展していくんです。
この頃、柱間装置といわれる
襖や板戸が発展してくると
やがて限られた貴人の部屋では
板間を残さず畳を敷きつめるように・・・・。
畳マットという座を敷いた部屋、
座敷の始まりです。
貴人の起居するところから始まり、
やがて会所と呼ばれる人の集まる場が
座敷化・・・・畳敷き化されていきます。
そうなると、
いよいよ書院造での歴史です。
書院造は室町時代に武家住宅として発展した様式で、
二条城二の丸御殿が例示されると
壮大な印象がありますが、
武家も上級だと家は「城」となってしまう、
そんな豪奢な造りが書院造の原点・・・・・。
少なくとも貴人の部屋である上座には
全面に畳が敷き込まれ、
ここで初めて現在の「和室」の定義に叶う
造りが登場するようになりますよ。
襖や紙張り障子も備わり、
座敷飾りである飾り棚も造り付けとなってきて、
ここで現代的に皆さんも思うような
「和室」そのものが完成するんです。
そうした上段の間には
書院、床の間、違い棚、頂台構えが揃い、
ひとつのスタイルができあがり
和室のスタンダードも・・・・・・。
さすがに頂台構えは姿を消すのですが、
約500年も前のスタイルが
今も日本の「和室のプロトタイプ」となって
現代の暮らしにも和室イメージとして
刷り込まれていますよね。
和室の概念として。
ある意味で書院造という様式は
日本の和室のルーツなのかと・・・・・・。
こうして完成した和室、書院造は
豪奢の度を上げて、
貴族・武家社会の威厳の象徴となり発展する一方で、
概ね貴人の使う各室には
全面的に畳が敷き詰められるようになり、
今度は茶の文化の流入により、
和室のもうひとつの性格が出てくるようになります。
最初はメインの座敷の脇で
茶点所(ちゃたてどころ)ができ、
いわゆる別室でお茶を点て
喫茶する座敷に運ばれていたところ、
台子という点茶セット毎
座敷内で点茶・喫茶するようになってきます。
まだこうした部屋を
純粋茶室と呼ばないかと・・・・・。
和室を茶室と呼ぶか呼ばないかの定義に
関係する要素としてのひとつが「炉」。
先の座敷に持ち込んだ点茶道具「台子」には
風炉釜が乗り、
どこでもそこは点茶所・・・・茶室となります。
こうして茶の湯専用の座敷
茶室ができるように変化。
武野紹乗による「紹乗の四畳半」が
最初です。
これは座敷に付随した草庵の間で
やがてこうした茶室は
独立したりしながら「利休の侘び茶の小座敷」が
出来上がりますよ・・・・・・。
この後は、広間の座敷と
侘び茶の小座敷が歩み寄った形で
中途半端で自由な茶点所が
「鎖の間」として
書院の脇に並ぶように・・・・・。
床の間を備え、茶を点てられる
気楽な場、座敷であり、
人々に広く愛されたようで、
「棚」までも備えない
床の間だけついた和室が
歴史上・・・・庄屋や町民への広がり、
座敷といえば「これ」、といった
スタイルと定型化。
床柱に磨き丸太を使ったり、
皮付きの面皮柱を用いたりと、
書院造よりは自由でくだけた
「綺麗さび」といわれる
小堀遠州の「茶室様式」はその後の
数寄屋建築を定義付けるところまで
完成度をあげます・・・・・。
武家社会では、
書院はかかせないまま座敷(床の間付き和室)も
併設されますが、
歴史上・・・・家作を制限された
農家・町家では、
畳敷きの部屋も増えていく中
「座敷」造りは禁止され、
少なくとも表向きは
長押や床の間、
漆塗りの建具や貼り付け壁は御法度に。
当時・・・・江戸250年の間、
書院・座敷への「あこがれ」が多くなり
もちろん富裕な庄屋、町家、揚屋(郭)
旅籠・湯殿など特殊な建物には
座敷に贅をこらしたものが多くあり
今も古い建物として保存されたものには
残っていますが、
このような歴史背景を踏まえて・・・・・。
現在も和室で「くつろぎたい」と願う
DNAは健在かもしれないと思うんです。
ちょっと長めの講釈でしたけど
和室は畳を敷き詰め、
床の間や書院を備える事で
「和みの部屋」として、
今後もまだまだ本来の
「和心」をくすぐっていく事になる
空間だと思いますよ・・・・・。
和のテイストを上手に崩し、
継承する「和モダン」のスタイルが
意味を持つのも、
そのような歴史的な背景からの
「な・に・か・し・ら」が無意識にも
「あるのかもしれない」と思うんです。
そこを踏まえての「畳の間」としての
効能が現代も色々と・・・・・・。
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