何処の町でも一つや二つ拘りの食材店があると思うのですが、私の住んでいる所あたりでは、ドロシーレインマーケットというのがそれに当たります。近くに経済的に恵まれた職業(医者、弁護士、銀行家、会社重役‥)の人たちが住むオークウッドという地域があり、そんな人たちを商圏に入れた高級食材店です。店内の飾りつけも洒落たセンスでどれを見ても美味しそうに見えます。パンでもアメリカのパンは不味いのが定評ですが、そこではイタリアパン、フランスパンなど店内のベイカリーで焼き上げたものがすぐに手に入ります。チーズを見ても、種類が豊富です。週末土曜日にはワインの試飲をさせてくれるというので、これもまた評判のようです。私の住む町ではデミグラソースを売っていないのですが、このマーケットではちゃんとデミグラソースも手に入ります。因みに酒類も豊富で日本の焼酎や清酒もあります。
今日は、我々の部署の一人が退職する日と言うことで数人が集まって昼食をしながらの歓送会でした。場所は会社の近くのメキシカンレストランです。金曜日という事もあったのか、お昼から大勢の人で賑わっていました。ウェイターは全てメキシコ系の人ばかりでした。席につくなり日本の付き出しのように「ナチョス」が運ばれて来ます。トウモロコシをベースにして焼き上げたナチョスはまるで「エビセン」のようにお腹に持たれず、入っていきます。私の注文は「ブリートス」他のアメリカ人達は「タコサラダ」「クロスザボーダーサラダ」とサラダ系が多かったです。気がついたのはウェイターの一人がテーブルに置いてあるチップを手にする度に、胸の所に手をあて十字をきって簡単なお祈りをしていた事です。敬虔なキリスト信者なのでしょうね。感謝する気を忘れがちな私の心に響いた光景でした。