’220213 つくば植物園サバンナ温室
大木を見上げると「パンヤノキ」の花が咲いています。咲き始めで蕾も鈴なりです。
花は夜開き翌朝には萎んでしまうそうですが、曇天のせいか午前中も咲いていました。
パンヤノキは、「キワタノキ」同様、実から繊維が採れます。天然繊維の中で最も軽い。
'240416(追録)果実が開裂し、白い綿毛に包まれた種子を放出
糸に加工するには不向きで、枕などの詰め物として使われます。
因みにアオイ科ワタ属の「ワタ(綿)」は、糸状に紡げるので布や衣類に使用できる点で両種と異なります。
①「パンヤノキ」(Ceiba pentandra) 南半球の熱帯原産
別名:カポック(Kapok) アオイ科パンヤノキ(セイバ)属の落葉高木
カポックもパンヤ(panha)も、本来は繊維のこと。
樹高20~30mになり、基部には板根を形成します。
この株は「サキシマスオウノキ (先島蘇芳木)」の板根のようにはなっていません。
花期:1~3月。花色は乳白色の5弁花で基部が合着。
'240416(追録)果実は紡錘形で長さ15~20cm。
この株には棘がないようですが、幼木には幹や枝に棘があります。
葉は葉柄が長く、掌状複葉。
なお、ややこしいですがウコギ科「シェフレラ・アルボリコラ」↑(Schefflera arboricola)の葉が「パンヤノキ」に似ていることから「カポック」という流通名がついています。斑入り品種の「ホンコンカポック」も一般によく知られています。
②「キワタノキ(木綿木)」(Bombax ceiba)熱帯アジア原産
別名:キワタ(木綿)、インドキワタ つくば植物園では「アジアキワタ」としています。
アオイ科(旧パンヤ科)キワタノキ属の落葉高木
花期:2~5月。花は赤く大振りで雄しべは多数。花は葉より先につけます。
花↑は「板橋区立熱帯植物館」HPから借用
この株には太い円錐形の刺(跡?)があり、上の方に棘がちらほら。
こちらの別株には鋭い棘があります。
大高木で高さ30mを超える。
葉は葉柄が長く、掌状複葉。