俺はワルポンだっ!

ちょいワルおやじを卒業したワルポンの斜め下から見た現代社会

『勝間田の池』

2009-12-20 13:56:26 | Weblog
「佐倉市指定文化財(名勝)」の『勝間田の池』をご紹介いたします。

昭和51年5月20日に指定された『勝間田の池』の所在をご存知無い方は多いと思いますので、道順を親切丁寧にお教え致しましょう。
と云っても、説明不可能の場所にありましたよぉ・・・

       ☆       ☆       ☆       ☆

インターネットを見てみると佐倉市下勝田にあるらしいのですが、詳しい所在地や案内図は有りません。

とりあえず、下勝田へ行って見る事にして家を出ました。
やけに曲がりくねった上り下りの多い道路です。
と、・・・佐倉市を通り過ぎて、八街市になってしまいました。
たまたま通りかかった郵便屋さんに、下勝田までの道順を聞くことが出来ました。

所在地の地図も有りません。カーナビにも出ません。案内標示もありません。
近くには、尋ねようにも交番も、民家もありません。人も居ません。
おまけに、お店は自動販売機です。

広~い畑を行ったり来たりしているトラクターを見つけました。
道路から農道に入って行って、車を降りてトラクターがこっちへ来るのを待っていました。
目の前で方向転回したトラクターに乗った運転手はエンジンを止めて、無言でこっちを見て、「何か用か?」風な顔をしたので『勝間田の池』の所在を尋ねました。

「ん、すぐそこだけど・・・“ん~む”」と云ったきり黙り込んでしまいました。
どう説明したらよいかと、考え込んでいるようでした。
「車で、そこまで行けますか?」といったら、「車は入らない」と云う。

しばらくして、意を決したように、「この先の“佐倉ファミリーゴルフ”の看板が立っているところを入って、突き当りのゴルフ場で聞いてみな。そこへ車を置かして貰って、そこから後は歩きだな」と言った。
「必ず、ゴルフ場に断ってな!」と念を押された。

丁寧に礼を言うと、「ああ・・・」と言って、再びエンジンをかけ、トラクターは次の畝を耕しながら畑の向こう端を目指して真っ直ぐに進んで行った。

小柄で、きゃしゃな、相当に年老いたおじいちゃんです。
小さな背中が、だんだん遠ざかって更に小さくなって行く後姿を見ていると、ちょっぴり淋しさを感じちゃいました。
後継者がいないのかなあ・・・



       ☆       ☆       ☆       ☆

ゴルフ場のクラブハウスのドアを開けると、右手すぐのフロントには女性が一人居ました。
フロントと言うよりは受付カウンターと言うべきか、小さな窓口です。
電話中だったのですが、声をかけると直ぐに切って、「いらっしゃいませ!」と笑顔を向けた。どうやら、客と思ったらしい。

それでも、『勝間田の池』を尋ねると、ハウスの外に出て詳しく教えてくれました。
「車をゴルフ場の駐車場に留めて置いて・・・」とか「下り坂が急なので気を付けて・・・、私も前に行った時、転んじゃったのよ」と親切にご指導を頂きました。

棚田のように並んだミニコースに沿った直ぐ脇の急な山道には落ち葉が沢山降り積もっていて、湿ったところなどは本当に滑りやすい状態になっていました。
一歩一歩用心深く下りました。

うっそうと生い茂った木立に囲まれて『勝間田の池』がありました。
十和田湖みたいに半島が池の真ん中に突き出していて、その先端部の広くなったところに、少し傾いた古い祠が建っていました。 

“みすなしと 聞きてふりにし 勝間田の
           池あらたむる さみだれのころ”
という西行法師(1118~1190年)の歌碑がある。
古来より湧水のため池として、灌漑に利用されてきたと云う。


       ☆       ☆       ☆       ☆

同じ山道を戻る途中のコースには、結構な人数のゴルファーが楽しんでいました。
“ナイスショット”で高く舞い上がったボールが、直接小さなグリーンに落下すると、“コ~ン”と再び高く跳ね上がってラフへ・・・
昼を回っているのにグリーンはカチカチのようでした。

森の中のゴルフ場の前は落花生畑でした。
千葉県は落花生の生産日本一で、全国の76%を占めるそうです。
中でも、八街市から佐倉市にかけてのこの辺りは土壌が適していると云う。
牧歌的な景色に心が和みます。


       ☆       ☆       ☆       ☆

帰りがけに、駐車場に車を置かせて頂いたお礼の挨拶をしました。
「今は枯れ山だけれど、桜のころはきれいよ」と言う。
「ブラックバスが棲んでいて、子供たちの釣りの遊び場にもなっている」らしい。

「9ホール、パー27。平日3000円、土日祝3500円で回り放題。今度、是非どうぞ!」と、しっかりPRを頂きました。

名勝『勝間田の池』への行き方お判り頂けましたでしょうか?
お訪ねの際は是非とも、ゴルフバッグのご用意もして下さいね。




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