俺はワルポンだっ!

ちょいワルおやじを卒業したワルポンの斜め下から見た現代社会

『雪が下から降ってくる』

2008-02-16 01:16:48 | Weblog
今週の日本は西高東低の冬型の気圧配置で、気圧の差を示す気圧の等圧線も経度線に沿って、縦に細かくいっぱい立っていました。
このような時には、太平洋側は晴れているものの、日本海側の各地は大雪で大荒れの天候となるものです。

14・15日と山形の庄内に出張で行って来ました。

12日は飛んだ飛行機も、13日は欠航続きでしたので、14日は飛ぶか飛ばないかヒヤヒヤものでしたが、無事飛んで、ほぼ定刻通りに庄内空港に下り立つことが出来ました。体重ではちょっとやそっとでひけをとらないワルポンでさえも、風が強くて飛ばされるようでした。

出張の時はいつもホテル泊まりで、夜は夕飯のために街に繰り出し一杯やるのです。
この時期、地物の寒鱈汁が最高に美味しい季節なのです。非常に残念ですけど、あんまり風が強いのでホテルの中で夕食を済ませることにました。

☆       ☆       ☆       ☆

翌日は会議の後、所要で鳥海山のふもとまで、車を走らせました。
久方ぶりの吹雪の舞う庄内平野をこわごわと、のろのろ運転で車を走らせました。

ゆうきやこんこんあられやこんこん♪・・・

東京では雪は上から降るものとお思いでしょうが、この庄内では雪は横から、時には下から舞い上がるように降ります。
もう少し正確に言うと、山沿いでは、雪が上からしんしんと降り一晩に50cmも、時には1m以上も降ることもあり、大雪となります。

平野部では、西からの強風が吹くと横なぐりに降ります。いわゆる吹雪です。
更に、風速20m以上の台風並みの風が吹くと、積もった雪が下から舞い上がって、下から雪が降ってくるように見えます。これがこの庄内地方特有の地吹雪です。南極のブリザードと同じです。

こうなると辺り一面真っ白で何も見えません。
今日はこの地吹雪状態でした。真っ直ぐ前を見て、車を進めると、突然に目の前に明かりをつけた対向車が現れます。みんなのろのろ運転です。

田舎の人はのんびりしているから運転もトロイと都会の人はよく言いますが、地吹雪の時は全く視界が利かないので精一杯に目を見開いて、一所懸命に五感をフルに働かせて運転しているのです。
それで、スピードを出せないのです。

☆       ☆       ☆       ☆

土地の人同士が道で会うと、すれ違いざまに「ドサッ」と一方が云うと相手は「エサッ」と言って、何事も無かったように自分の向かうほうに歩き去るという。
まるで居合い抜きでもやったかのようで、どういうことかと訊いたら、「ドサッ」は「どちらへ行かれるのですか?」と言う問いかけに対し、「エサッ」は「今から家に帰るところですよ」と答えた、云わば日常の挨拶をしたということでした。昔、東京で飲んだ時に聞いた話です。

土地の人でも、あまりの寒さで唇が凍えて、会話にならないので最小限の「居合い抜き」的な会話になるらしいのです。
今日も正にそんな凍えるような寒いお天気でした。

庄内空港発の最終便で、無事に家に帰り着きました。
梅の花がほころび、その香りが・・・

寒い雪国の皆さんに、何か申し訳ないような気持ちです。

でも、もうすぐ春が来ますよ!


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