白井で2年間英語指導した豪婦人
27年ぶりの再訪で元気村メンバー宅に宿泊
5月の大型連休期間中、一人のオーストラリア女性が来日しました。かつて英語のALT(外国語指導助手)として白井の中学校で2年間にわたって英語を指導したケリー・バーカーさん(52)です。ケリーさんが白井を訪れるのは、なんと27年ぶり。当時の同僚や友人・知人たちと再会し、旧交を温めたのは言うまでもありません。白井健康元気村のメンバーで、経済評論家の奥崎喜久さん(86)も、その一人でした。
各国の留学生たちを自宅にホームステイさせるボランティア活動を40年以上続けてきた奥崎さん。20カ国以上から300人近く受け入れてきたというから驚くしかありません。ちなみに本ブログ編集人も10年ほど前、奥崎さんから「オーストラリア人をお宅にしばらく預かってくれないか」と頼まれ、約2カ月居候させたことがあります。メルボルン出身のサムは当時15歳。好奇心旺盛な少年で、市内の中学校にも通う一方、高齢者たちとパークゴルフに興じるなど、白井での生活を楽しんでいました。
そんな懐かしい思い出をつくってもらった奥崎さんとは、なぜか白井健康元気村でご一緒することに。奥崎さんは、スキーが三度の食事よりも大好きで、スキー大会には国内外を問わずに出かけるほど。そんな活躍ぶりに全国紙も注目し、記事にすることも度々です。今回、ケリーさんを宿泊させたことも、東京新聞が紹介しました。以下は同紙の電子版からです。
東京新聞電子版(2023年5月11日)
ケリー先生、豪から再び白井へ 約30年前来日、英語指導で交流
「懐かしい人、何も変わらない」
千葉県白井市で三十年近く前、英語のALT(外国語指導助手)を務め、市民と親しく交流したオーストラリア人のケリー・バーカーさん(52)が大型連休を利用して来日し、かつての同僚や友人らと旧交を温めた。(林容史)
同国のビクトリア州立モナシュ大を卒業したケリーさんは、二十三歳だった一九九四年に日本政府の国際交流事業「JETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)」で来日。二年間、市内の五つの中学校で英語を教えた。帰国後も十年以上、市内在住の外国人のために市が発行する広報紙の英訳を続け、二〇二一年に市から感謝状を贈られている。
ALTを終えてからは、〇五年に続いて二度目の来日となった。四月二十二日〜五月四日に市内に滞在し、地元探訪を楽しんだほか、ニューヨーク・タイムズの「二三年に行くべき五十二カ所」で、ロンドンに次いで二番目に紹介された盛岡市などを訪れた。
ケリーさんは「北総線が開通したり、商業施設が増えたりと市内の景色は変わったけど、懐かしい人たちは何も変わらない」と感無量の様子。「白井の子どもたちは新しいものに興味を持ち、知ろうとする気持ちが強かった」と振り返る。生徒たちには必死に隠していたファミリーネームの「バーカー」を、事情を知らない同僚にあっさりばらされたことも良い思い出だという。
当時、市教育委員会に勤務していた山口睦子さん(69)は「生徒たちに人気があり、英語が苦手な子のために手紙を受け取るポストを作ってくれた」と感謝する。
かねて交流があり、今回ケリーさんが宿泊したのは奥崎喜久(よしひさ)さん(86)、和江さん(77)夫妻の自宅。奥崎さんの次男は今、ケリーさん仕込みの英語を駆使して豪州で活躍している。
水田が広がり、梨畑があり、古い日本家屋とニュータウンが混在し、どこかゆったりした白井が大好きというケリーさん。四日、「また帰ってきます」と笑顔で成田を飛び立った。