オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)

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S-031 「ヘキサロード」のユニット交換 (FE83En→FE103M)

2012年06月09日 20時08分32秒 | オーディオ
自作スピーカーは「作ること」自体も楽しみですが、
完成後の楽しみも格別なのです。

完成した後も、ユニット部分だけを交換すれば、
新たな音を楽しむ事ができるのです。

ユニット交換のパターンとしては、
①互換性の高い新製品と交換。
②箱の設計に合ったユニットに交換。
の二種類があるでしょうか。

①は、例えばFOSTEXが定期的に発売する「限定ユニット」を乗り継いでいくタイプで、
長岡先生の作品を使っている方に多いと思います。


そして、今回紹介するのは後者の②。

箱を作ったのは2010年の秋で、
「ヘキサロード」としてコンテストに出品しました。
<箱設計などの詳細はこちら>
http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/6d477093341dcb3ff9780c83f2f6414f





この時は、FostexのFE83Enという8cm口径フルレンジを使っていたのですが、
低音の伸びが弱点となっていました。

そこで、10cm口径の「Fostex FE103M」へ変えることにしました。



大きさとしては一回り違いますね。
紙コーンの変色具合で、製造年の違いが分かるでしょうか。(FE103Mは2000年発売)


変更後はこんな感じ。




「頭」の部分が8cm口径のサイズで設計していたので、
ちょっとギリギリですが、何とか入りましたw

背面の白っぽい板は、
完成後に吸音材を出し入れするための穴を塞ぐ役割をもっています。


FE103Mに変えたことで、低域の伸びを確保することに成功しました。

8cmのFE83Enでは150Hzが限界で、「ドンドン」といった低音を出すのも一苦労でしたが、
10cmのFE103Mでは70Hz以下まで伸びている感じで、「ズーン・・・」という深く沈みこむ低音を得ることができました。

このユニットは一度バスレフ型の箱でも使ったことがあるのですが、
その時は強烈な低音不足で焦りました(笑)
やはりFOSTEXのFEシリーズは「バックロードホーン箱」に入れてやるのが良いですね。


FE103Mは一世代前のユニットなので、やや「紙臭さ」が強く、
特に、今回は8cm用の箱に無理やり押し込んだので、その癖が中域に強く出てしまいました。

バックロードホーンは、ユニット背面から出た音を「どう処理するか」で中高域の性能が大きく決まるようです。バスレフ型だと吸音材をある程度詰めてしまえば誤魔化せる部分も多い(?)のですが、BHはより繊細に扱う必要があるようです。


今後は、吸音材や、空気室容量、インシュレーターの調整などで完成度を高めていければ良いかなぁと思います。

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