オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)

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FE83E用 試作3号機(時計台a) の試聴・測定・反省

2010年08月11日 10時51分34秒 | オーディオ
先日完成した「試作3号機(時計台a)」を聴いてみました。

まずは、中央部分だけで試聴。

これだけでも十分音として聞けます。
低域は不足気味ですが、よく聴くと重低音らしきものが出ています。
ホーン長が短いのもあって、中域のモレ(モワモワ感)が顔を覗かせますが、高域を汚すほどではないです。
ホーンを短く折りたたんだため、この状態でもホーホー鳴きは皆無でした。

f特はこんな感じ。


中域(2kHz~150Hz)の盛り上がりが、高域(5k~10kHz付近)に比べて10dB以上高い。
かなり酷い特性ですが、初代の鳴門型では中域が20dB近く盛り上がっていたので、かなり「マシ」になったと思いますw
低音域には80Hz付近に盛り上がりがある。これは素晴らしいことで、中域を押さえ込むことができれば、70Hz~20kHzまでフラットな特性を狙う事ができるはずです!



さて、左右のホーンを加えると・・・

音がかなり落ち着いてくる感じです。
耳障りな中域がかなり減ったように感じます。そして、低音感も出てきました。
この状態であれば、アコースティックな楽器は上手く「聞く」ことが出来ました。和太鼓もイイ感じで鳴っています。
ただ、重低音域が少々弱まってしまったようにも感じ、POPS系ですと低音不足に悩まされます。

f特はこんな感じ。


大きな変化はないのですが、全体が少し「なだらか」になったようにも見えます。(細かなピークディップは無視します)
特に、125Hz付近に新たなピークが確認され、これが低音感の源となっているようです。
しかし、80Hz付近の盛り上がりが、先の結果と比較して10dB前後低下しています。ホーン長が長くなり低音は出易いはずなのに…



以上の結果から、今後の方針としては、
●さらに中域を減少させる
●重低音域(80Hz~50Hz)を増強する
ということです。

今回、左右パーツでホーン延長をした事で、80Hz付近の低音域が減少するという想定外の事が起きてしまいました。

これは、おそらくホーン延長により気流抵抗が増したためと考えられます。
「時計台」は構造的に、ホーン終端部が二本に分かれるため、ホーン内面の表面積が二倍になってしまうのです。そのため、気流抵抗が増加してしまったのだと思います。

そこで、次作は「時計台」から脱出した新たなデザインを探ろうと思います。
個人的には気に入っていた「時計台」ですが、さらなる音を目指していこうと思います。

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