ここでは、私が注目したポイントに絞って、2011東京インターナショナルオーディオショウをレポートします。
全体的な説明は、Phile-webの記事などをご覧くださいませ。
まずは、TADブース。
TADのチーフデザイナーのアンドリュー・ジョーンズが来ていたので、
いくつか質問をしてみました。
質問1:どうして、家庭用にはホーンドライバーを装着しないのですか?
答え:ホーンは、帯域に制限がある。上は20kHz、下は500Hz(?)程度だ。しかし、CST(同軸)ドライバーなら、200Hz~100kHzをカバーできる。
質問2:今回発表したTAD Evolution One というトールボーイのCSTドライバーは、「S-1EX」と同じ『ツイーター:Be、ミッドレンジ:Mg』振動板ですよね? この二機種のCSTドライバーは同じものですか?
答え:いえ、違うものです。Evolution Oneはウーハーが違うので、それに合わせてモデファイしたものを搭載しています。
質問3:私は、自作スピーカー(←英語でなかなか通じなかったw)が好きなのですが、スピーカー作りで最も大切なものは何ですか?
答え:ユニットです。そして、ネットワークです。エンクロージュアは、それをしっかり支えるように作ります。あ、このユニットは売らないよ(笑)
アンドリュー・ジョーンズのプレゼンは、ユーモアに溢れた素晴らしいものでした。
彼が、「音楽は演奏家だけでなく、録音エンジニアによっても生み出されるものだ。私は、システムをデザインする上で、録音の現場を知る事を大切にしている」みたいな事を言っていたのが印象的でした。
次は、「ソナスファベール」のノア。
アマティフトゥーラがご機嫌で鳴っていました。
一方、「ザ・ソナス~」は不調気味か?
そして、FOSTEX。
新型スピーカーのお披露目です。(写真はilaさんから頂いたものをトリミングしました)
またしても質問です!
質問1:なぜ、全部のウーハーをマグネシウムにしなかったのですか?
答え:マグネシウムは、伝播速度は高いのですが、強度が出ません。こんな風に「ペニャペニャ」です。強度が無いと「鳴き」として現れてしまい、音圧としては非常にローレベルですが歪み感として明確に感じます。Mgでも厚みを増せば強度は出ますが、値段が一気に上がってしまいます。
質問2:なぜ、エッジがウレタンではなく、ゴムエッジなのですか?自作のユニットはウレタン系ですよね。
答え:ゴムエッジの「響き」を選びました。ウレタンエッジは、コーン紙上を伝わる振動をピタッと止める効果があります。これは、従来の不要共振が起こりやすい振動板では非常に有効でした。しかし、今回の振動板はゴムエッジであっても不要振動が助長されることはないのです。(なんか、歯切れの悪い解答だった)
質問3:この大型純マグネシウム振動板は自作用ユニットとして販売してくれますか?
答え:まだ数が作れないので、『まだ』自作用としては売れません…
質問4:もっと大きなマグネシウム振動板は出来ていますか?
答え:数年前から比べると、今回の13cmは非常に大きなものです。これは、プレス工程などの改良によるものです。しかし、現在ではこれが最大サイズです。
質問5:新スピーカー「G1302MG」は、末広がりデザインですね。やはり、定在波対策ですか?
答え:はい。それ以外にも、ウーハー側が大きく出来たので、箱容量が上手く稼げました。逆に、ツイーター側は小さくなったので、回折効果的にも有利ですね。
ロッキーインターナショナルのブースでは、
SCAN SPEAKのユニットがいくつか置いてありました。
よく知られているツイーターユニットですね。
裏を見ると…
どんな磁気回路やねんwww
もっと面白かったのが、
アクシスのブースにあった「B.M.C」のパワーアンプ。
トランスでけえwww(ちなみに、2kW だとか)
こちらは、DENONブースにあった「DALI」
新型スピーカーは、どこでも聴けるのですが・・・
得体の知れない粉が!!!
Phile-webの記事より引用すると、
「砂鉄をベースに、粒子の一粒ずつに化学的なコーティングを施して音響特性を高め、これに圧力をかけて固体化したものが用いられている。従来は鉄を用いていたポールピースやトッププレートなど、ドライバーを形成する各パーツにこの「SMC」を用いることで、磁気回路に発生する渦電流を約1/1000程度に軽減することができ、音質に大きなメリットをもたらすという。またインピーダンス特性も安定化することができ、インダクタンス成分も低周波から高周波までフラットにコントロールができ、電気的によい効果が得られる。」
だとか。
http://www.phileweb.com/news/audio/201111/03/11425.html
この新材料は、ボイスコイル周囲の黒い部分に使われています。
ちょっと気になったのが、
スキャンテック販売が輸入する「Spiral Groove」のスピーカー。
「Cambria」という小型のトールボーイでしたが、鮮度の高い中高域と深々とした重低音が印象的でした。
ちなみに、「Cambria」は価格未定。兄弟機種から察するに、ペア100~50万円といったところかな。
最後は、TAOCことアイシン高丘。
なんか変なものを発見!
カノン5D「これは真鍮製ですか」(よく考えれば、TAOCが真鍮を使う訳がないw)
担当者「いえ、鋳鉄製です。鋳鉄に金メッキをしてあります。」
カノン5D「これは、何に使うんですか?穴が開いてますけど…」
担当者「インシュレーターとしての試作品です。この穴のある構造は、あちらのスタンド(?)にあるように○○(←失念!)の効果によって振動を効果的に吸収できるんです。普通の金属で穴あけ加工をするのは大変ですが、鋳物なので簡単にこんな構造も作れるんです。」
カノン5D「つまり、細い所を振動を通して減衰を狙うということは、考え方はスパイクに近いんですか?」
担当者「スパイクほど○○ではないですが、・・・(失念www)」
せっかく質問したのに忘れまくりです(爆
久々のオーディオショウで、「高貴」な世界を体験したカノン5Dでした。
<担当者の方との会話は、私の記憶を元に書いています。>
全体的な説明は、Phile-webの記事などをご覧くださいませ。
まずは、TADブース。
TADのチーフデザイナーのアンドリュー・ジョーンズが来ていたので、
いくつか質問をしてみました。
質問1:どうして、家庭用にはホーンドライバーを装着しないのですか?
答え:ホーンは、帯域に制限がある。上は20kHz、下は500Hz(?)程度だ。しかし、CST(同軸)ドライバーなら、200Hz~100kHzをカバーできる。
質問2:今回発表したTAD Evolution One というトールボーイのCSTドライバーは、「S-1EX」と同じ『ツイーター:Be、ミッドレンジ:Mg』振動板ですよね? この二機種のCSTドライバーは同じものですか?
答え:いえ、違うものです。Evolution Oneはウーハーが違うので、それに合わせてモデファイしたものを搭載しています。
質問3:私は、自作スピーカー(←英語でなかなか通じなかったw)が好きなのですが、スピーカー作りで最も大切なものは何ですか?
答え:ユニットです。そして、ネットワークです。エンクロージュアは、それをしっかり支えるように作ります。あ、このユニットは売らないよ(笑)
アンドリュー・ジョーンズのプレゼンは、ユーモアに溢れた素晴らしいものでした。
彼が、「音楽は演奏家だけでなく、録音エンジニアによっても生み出されるものだ。私は、システムをデザインする上で、録音の現場を知る事を大切にしている」みたいな事を言っていたのが印象的でした。
次は、「ソナスファベール」のノア。
アマティフトゥーラがご機嫌で鳴っていました。
一方、「ザ・ソナス~」は不調気味か?
そして、FOSTEX。
新型スピーカーのお披露目です。(写真はilaさんから頂いたものをトリミングしました)
またしても質問です!
質問1:なぜ、全部のウーハーをマグネシウムにしなかったのですか?
答え:マグネシウムは、伝播速度は高いのですが、強度が出ません。こんな風に「ペニャペニャ」です。強度が無いと「鳴き」として現れてしまい、音圧としては非常にローレベルですが歪み感として明確に感じます。Mgでも厚みを増せば強度は出ますが、値段が一気に上がってしまいます。
質問2:なぜ、エッジがウレタンではなく、ゴムエッジなのですか?自作のユニットはウレタン系ですよね。
答え:ゴムエッジの「響き」を選びました。ウレタンエッジは、コーン紙上を伝わる振動をピタッと止める効果があります。これは、従来の不要共振が起こりやすい振動板では非常に有効でした。しかし、今回の振動板はゴムエッジであっても不要振動が助長されることはないのです。(なんか、歯切れの悪い解答だった)
質問3:この大型純マグネシウム振動板は自作用ユニットとして販売してくれますか?
答え:まだ数が作れないので、『まだ』自作用としては売れません…
質問4:もっと大きなマグネシウム振動板は出来ていますか?
答え:数年前から比べると、今回の13cmは非常に大きなものです。これは、プレス工程などの改良によるものです。しかし、現在ではこれが最大サイズです。
質問5:新スピーカー「G1302MG」は、末広がりデザインですね。やはり、定在波対策ですか?
答え:はい。それ以外にも、ウーハー側が大きく出来たので、箱容量が上手く稼げました。逆に、ツイーター側は小さくなったので、回折効果的にも有利ですね。
ロッキーインターナショナルのブースでは、
SCAN SPEAKのユニットがいくつか置いてありました。
よく知られているツイーターユニットですね。
裏を見ると…
どんな磁気回路やねんwww
もっと面白かったのが、
アクシスのブースにあった「B.M.C」のパワーアンプ。
トランスでけえwww(ちなみに、2kW だとか)
こちらは、DENONブースにあった「DALI」
新型スピーカーは、どこでも聴けるのですが・・・
得体の知れない粉が!!!
Phile-webの記事より引用すると、
「砂鉄をベースに、粒子の一粒ずつに化学的なコーティングを施して音響特性を高め、これに圧力をかけて固体化したものが用いられている。従来は鉄を用いていたポールピースやトッププレートなど、ドライバーを形成する各パーツにこの「SMC」を用いることで、磁気回路に発生する渦電流を約1/1000程度に軽減することができ、音質に大きなメリットをもたらすという。またインピーダンス特性も安定化することができ、インダクタンス成分も低周波から高周波までフラットにコントロールができ、電気的によい効果が得られる。」
だとか。
http://www.phileweb.com/news/audio/201111/03/11425.html
この新材料は、ボイスコイル周囲の黒い部分に使われています。
ちょっと気になったのが、
スキャンテック販売が輸入する「Spiral Groove」のスピーカー。
「Cambria」という小型のトールボーイでしたが、鮮度の高い中高域と深々とした重低音が印象的でした。
ちなみに、「Cambria」は価格未定。兄弟機種から察するに、ペア100~50万円といったところかな。
最後は、TAOCことアイシン高丘。
なんか変なものを発見!
カノン5D「これは真鍮製ですか」(よく考えれば、TAOCが真鍮を使う訳がないw)
担当者「いえ、鋳鉄製です。鋳鉄に金メッキをしてあります。」
カノン5D「これは、何に使うんですか?穴が開いてますけど…」
担当者「インシュレーターとしての試作品です。この穴のある構造は、あちらのスタンド(?)にあるように○○(←失念!)の効果によって振動を効果的に吸収できるんです。普通の金属で穴あけ加工をするのは大変ですが、鋳物なので簡単にこんな構造も作れるんです。」
カノン5D「つまり、細い所を振動を通して減衰を狙うということは、考え方はスパイクに近いんですか?」
担当者「スパイクほど○○ではないですが、・・・(失念www)」
せっかく質問したのに忘れまくりです(爆
久々のオーディオショウで、「高貴」な世界を体験したカノン5Dでした。
<担当者の方との会話は、私の記憶を元に書いています。>
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