オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)

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共鳴管型スピーカー 「ムーンライトRS (試作7号機)」 の試聴・測定

2011年10月08日 11時38分38秒 | オーディオ
完成した試作7号機の試聴&測定です。



<軸上1m>


<ユニット近接>


<開口部>




<f特考察>
まず、共鳴周波数に注目です。

開口部の特性より、
一倍振動:32Hz (実効長:2.7m)
三倍振動:78Hz (実効長:2.9m)
五倍振動:120Hz (実効長:3.5m?)
七倍振動:180Hz (実効長:3.3m)
九倍振動:220Hz (実効長:3.5m)
となっています。

低域側で、共鳴管の実効長が短くなっているのは、
テーパー型共鳴管の宿命だといえます。


開口部の特性でもう一つ注目して欲しいのが、
放射音の帯域バランスです。

今までのBH・共鳴管製作経験だと、
この放射音は
「100~150Hzの間に山を持つ形」
の場合に、豊かな低音として耳が認知するようです。

今回の開口部特性を見ると、
200Hz付近を中心とした山になっているので、
あまり理想的とは言えません。

原因は、共鳴管端からユニットまでの距離でしょう。


この距離が94cm、つまり
340÷0.94(m)÷4 = 90[Hz]
の周波数が低減される距離なのです。

一番美味しい重低音域が低減してしまう
設計だったのです。
(言うまでも無く、次の日記のネタは これですw)


もう一つ、ユニット直近の特性にも注目してください。
今までより、5~10kHzのピーク(ウーハーの高域共振)が弱まっているように見えませんか?

これは、ショートホーンのお陰なのです。

作成法は、12mm厚の板の上にユニットを固定し、
その上に被せるように12mm板を乗せて作りました。
(つまりバッフル厚は24mm)

上側の板を角をヤスリ(鉄製の棒状のもの)で、
ゴリゴリと地味に削って、ホーンにしましたw (作業時間は15分ぐらい?)

僅か、1cmにも満たないホーンですが、
思惑通り、1~5kHz付近の中音域を増強してくれたようです。



<聴感特性>
特性どおりの、低音不足ですw
家族も「見た目だけデカイのにwww」と大爆笑していました。

よく聞くと、超低域も出ているのですが、
150Hz~500Hzの盛り上がりに隠れているようです。

さらに、長すぎる共鳴管(3.6m)をユニットがドライヴできずに、
低域のレスポンス(立ち上がり)が遅くなったのが、
(聴感上の)低音不足に追い討ちをかけたようです。

低音以外では、全体的に大人しい音となりました。
バッフルを叩くと「コッコッ」とデッドな響きで、
墨汁が制振効果を発揮しているようです。

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180cm×90cmの合板を丸々二枚使った「ムーンライトRS」ですが、
ちょっと冴えない結果となってしまいましたorz

まずは、共鳴管端との距離を調整してみます!
続きは次回。

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