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なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

ハングオーバー!

2010-11-07 | 休み
アメリカで低予算ながら大ヒットしたコメディ映画だったのに、日本ではDVDスルーとアナウンスされ、映画ファンの一部から抗議の声が上がり、結局劇場公開になったといういわく付きのコメディ映画。

『ハングオーバー 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(公式サイト)
ハングオーバー




ハリウッドのコメディ映画大好きだけど、90年代以降の「サタデーナイトライブ」出身者を中心としてビッグバジェットものの定型感というか、中だるみ、つまらなさが嫌なので、ハリウッドコメディはやっぱり低予算だね!と思わせる映画でした。低予算映画で、コメディながら、というか低予算コメディ映画だからこそ面白い!ブラッドリー・クーパーとか脱ぎっぷりが潔いヘザー・グラハムも出てるし。

下ネタ満載のコメディ映画だけど、ミステリー映画でもあって、記憶を無くした一晩のことを紐解いていくという形で謎解きでもあり、笑いとミステリーが並列に存在していて大きなクリフハンガーになっている。冒頭の荒れ果てたホテルのスイート目を覚ますシーンはコメディでありなら、ミステリーでもある本作を非常に象徴してて、コメディのディティールでミステリーが成立してる。パンチの効き方はどこか池上遼一的。

コメディとしても面白いし、すごくテンポ良い。冒頭の目を覚ますシーンからラストの謎解きまで一気に駆け抜けていって気付いたらラストになってる。終盤、ラストの手前で解決してしまっているので、結婚式のシーンは減速している感(ただそもそも結婚式に間に合うというのが目的だから仕方ないけど)があって、尻つぼみしている感は否めない。でもステュの喧嘩別れとエンドロールのデジカメ写真でしっかりとまとまってる。



ハリウッドのビッグバジェットコメディ映画にありがちなラストの感動や中だるみ感が一切無く次から次へと問題が起こっていって(そしてその問題もコメディ的にも、ミステリー的にも面白い!)飽きない。本当に面白いコメディだと思います。チョーさんの件はちょこっと…

フィリップ、君を愛してる

2010-11-07 | 休み
ゲイの恋愛映画だったからかアメリカ国内では公開できずに先にヨーロッパ・日本とかでの公開になったそうだけど、それなりに分かりやすいゲイ描写があるけれどなんでなんだろうか。


フィリップ、君を愛してる


ジム・キャリーの映画って『トゥルーマンショー』以降、そのオーバー過ぎる演技や雰囲気のせいで個人的にはどれもコメディなんだかシリアスなんだかよく分からない地平にいるように感じる。(だからアカデミーからは完全に無視されてるんだろうけど)『フィリップ、君を愛してる』はもちろんコメディはコメディのような気がしないでもないけれど、やっぱり変な感じなんだよなぁ。

でも今回はジム・キャリーではなく、ユアン・マクレガー。ジム・キャリーはもちろんシリアスのフィールドで役として大暴走を繰り広げるけれども、散々公開時にも言われていたけど、ユアンの目や仕草が女性というかお芝居がノンケには本物に見えるすごさ。まぁガチの人から見れば、誇張表現かもしれないけど、男臭いイメージのユアン・マクレガーのゲイっぽい演技はやっぱり見もの。

全体的には面白いとは思うけど、『ブロークバックマウンテン』とかのガチゲイ映画なガチ恋愛モノではなくて、ハリウッドの最近の流行の「Based on True story」をコメディを基調にさらっと仕上げた系映画。でもだからといってビッグバジェット・ハリウッドスター起用映画特有の定型感、パッケージ感は薄めで、見易い葉見易いけど、やっぱりちょっと微妙だなぁ。



本編を字幕で観た後に、吹き替えで観てみたら、ジム・キャリーの吹き替えが山寺さんでも江原さんでもなく藤原啓二さんだったのが何だか新鮮だった。でもやっぱりジム・キャリーの吹き替えは山寺さんだろと思うのですよ。