NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

Dr.伊良部一郎

2011-02-13 | 授業
奥田英朗さんの「伊良部一郎」シリーズはそれなりに好きなので、一家言あるわけで。


「Dr.伊良部一郎」(テレビ朝日)


「伊良部一郎」シリーズは奥田英朗さんの小説、『イン・ザ・プール』、『空中ブランコ』、『町長選挙』。この作品群に登場する主人公?が精神科医、伊良部一郎。医師学会の実力者の御曹司でお坊ちゃまながら、常人離れした風貌と行動で治療とも付かない治療を行い、結果的に患者の問題を緩和していく痛快さが魅力のシリーズです。

一応の主人公である伊良部の魅力と話の筋の面白さからか、これまで何度も映像化されてきています。松尾スズキさん主演の映画版『イン・ザ・プール』、阿部寛さん主演の2時間ドラマ版『空中ブランコ』。舞台版では同じく『空中ブランコ』を雨上がり決死隊の宮迫博之さんが演じていたそう。(舞台版は未見)そしてノイタミナ枠でアニメ版『空中ブランコ』も製作されています。

切り口や俳優さんや監督などは異なるものの、たび重なる映像化で共通しているのは主人公である伊良部の容姿の変更です。異形のものとして描くことは共通していたものの、見た目に関しては松尾さん、阿部さん、宮迫さん、アニメ版揃って原作の小太りで色白の実年齢よりも老けている中年男ではなく、痩せ型であり、むしろ男前になっていたりします。



そして今回の連続ドラマ版です。主演は21世紀の石原裕次郎こと徳重聡さん。ミステリアスな看護婦、マユミちゃんは余貴美子さん。伊良部の元嫁は原幹枝さんというキャスティングです。(伊良部の元嫁の映像化ってはじめてかも)伊良部を思い切って男前な徳重さんにしたり、若い看護婦という設定のマユミちゃんを熟年な余さんにするなどかなり大胆です。

で、この大胆なキャスティングはある程度成功しているように思えます。原作通りの伊良部を再現する必要は無いし、再現したところで見栄えは良くないですし。(でも個人的には昔の岡田斗司夫さんやガリガリガリクソンさんなんかは理想的かと。現実的に言えば、少し年齢は上過ぎるけど、中村梅雀さん辺りがしっくり来るような気がしますが。)


見た目が男前であろうが、子供っぽい内面や仕草で気持ち悪くもなります。原作では肥満体型にぺたっとした髪、派手でダサいファッションが伊良部を形作っていましたが、本作では男前の徳重さんらしく今風のさわやかな髪型に派手ながらも流行を取り入れたおしゃれなスタイルで、「グフフ…」と笑みを浮かべたりしてそれらしくしています。

意図としてはアニメ版『空中ブランコ』に近いです。でも徳重さんの演技力がその意図に付いていっていない印象です。「グフフ…」といった笑い方も引きつった笑顔も、少なくとも主役の演技ではないですし、気持ち悪いというか残念な感じになっています。『相棒9』の時も思いましたが、徳重さんは顔は作れるけれどお芝居は…コメディだとそれが余計に際立ってしまいます。

それに加えて、テレビ朝日のナイトドラマ特有の淡白というかありきたりというかつまらないというか、下手な演出のせいで、「Dr.伊良部一郎」は決して面白くなりそうに無いのも残念です。第2話で義父のかつらを剥ぎ取りたくて仕方ない強迫神経症の患者が、義父のかつらを背後から剥ぎ取ろうとするシーンでは何故か首を絞めようとしているようにしか見えません。もったいない!



けれど、結果的にそれなりに面白く見れてしまうのは、ほぼ原作に忠実に脚本化しているためなんだと思います。もっと意欲的な監督や脚本家で、中村梅雀さん主演で再ドラマ化してくれないでしょうか。余さんとかのキャスティングとかいろいろ良いところはあるのに、これではもったいないです。(でもマユミちゃんは菊池凛子さんあたりが良いなぁ)

物欲物欲

2011-02-12 | 授業
今月は10万円くらい残せるかと思ってたのに…病気だわ…


物欲


『リトルビッグプラネット2』と『アヌビス』、『ルールオブローズ』とPS2。デュアルショック3が使えるHDMI端子付きのアプコンPS2が出ないかなと妄想してたけど、出そうにも無いのでPS2買っちゃった…


『リトルビッグプラネット2』は相変わらずセンスが普通のゲームとは違う次元にあり素敵!パッケージや説明書も含めて、ローカライズも凄く丁寧に施されていてそこらへんは言うことなし。今回はストーリーモードにも力が注がれていて、引きは強くなってる感じ。ただ海外レビューで指摘されたように、引っかかりやすい操作性などは前作のままっぽいのは…

『アヌビス』は買いそびれていて、せっかくなので。『ルールオブローズ』の新品なんて売っていないだろうと思ったら、普通にアマゾンで売っていたので買っちゃった・これが一番予想外の出費。KAZe製作のPS2版『ウルトラマン』を買えばよかったかなぁ…

ぼくのエリ 200歳の少女 

2011-02-12 | 授業
木曜日の夜に『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』だけを借りに行ったはずなのに、「映画秘宝」な作品群がたくさんあったので借りちゃったらゆっくり出来なくなるという…


『ぼくのエリ 200歳の少女』(公式)
ぼくのエリ 200歳の少女


色白でブロンドな「ピッケ」のようないめられっ子の男の子オスカーが、謎の美少女(少女かどうかはわかんないけど)エリに出会うという王道のボーイミーツガール!けれどヴァンパイア映画でもあるので、北欧なスウェーデン映画だからか、オスカーやエリのビジュアルからか、全体的に耽美な印象。オスカーが苛められるシーンでさえ耽美!

旧来のヴァンパイアの設定を現代的なリアリティを持って描いているのはとっても新鮮でした。エリに噛まれたことでヴァンパイアになってしまった女性の描写。ヴァンパイアになったことで体温が異常に上昇するとかそういう考え方が面白かったです。あと血をすった後のエリの姿。血まみれはともかくとして、その後のつめの隙間が黒ずんでいる様子など。殊に。

ヴァンパイアだから生き血が必要であり、必然的に殺人を繰り返さなければならないという悲劇的な結末しか残されていないような設定。過去のヴァンパイア系映画も漫画も結構悲劇的な結末が多かった気がするけど、この映画のラストは…長期的に観れば悲劇にしか陥らないかもしれないけど、短期的に観れば幸せな結末に思えて素敵!



基本的に大好きな映画で、最高に良い映画だと思うんですが、ところどころのVFXがちょっと微妙なところがあるかなぁという所が残念。エリが獲物に襲い掛かるシーンや猫、人体発火シーンとか、完璧に出来ないとわかっているか、秒数的に短くしたりと工夫されてはいるんだけど、やっぱりそれでは誤魔化しきれないので…


エリと関わることで自信を持ち出したオスカーのエリに対する中盤の変化とかも面白!

シューティングゲーム

2011-02-05 | 仕事
ここ最近、シューティングゲームを”集める”っていうゲームをしてる気がする。



物欲



『デススマイルズⅡ』、『ケツイ』を買ったのをきっかけにシューティングを集めるブームが再燃しつつあります。学生時代サターンとドリームキャストのシューティングを漁った経験から、「縦シューよりも横シューが好き」、「『メタルブラック』や『ダライアス』、『ダライアスⅡ』、『ボーダーダウン』(ここまでタイトー系だ)や『サンダーフォースⅤ』とかの硬派SF設定で非弾幕系シューティングが好き」と分かったのに、ケイブの弾幕や彩京の殺しに来る高速弾が苦手というか嫌いって分かったのに、今やケイブのシューティングばかり。そもそもシューティングにはまったのは『超連射』がきっかけなのに。

というか、今のコンシューマの2Dシューティング市場はXbox360くらいにしか存在せず、そこでリリースしているのはほぼケイブ作品。今月もケイブから『怒首領蜂 大復活』と『むちむちポーク/ピンクスイーツ』がでるし。弾幕が悪いとは言わないし、『ケツイ』も『怒首領蜂』も面白いけど、「避けて撃つ」的なシューティングって今だとほぼ皆無なんだなぁと。ドリームキャストの頃はまだメーカーに多様性があったし、ジャンル内ジャンルの多様性もあったのになぁ。いや、出してくれているだけでありがたいことなんだけど。『プロギアの嵐』とか『赤い刀』もリリースして欲しいとか思うですよ。

でもケイブ以外のメーカーから、弾幕以外も出ないかなぁ。いや『バレットソウル』や『エスカトス』リリースされますが、やっぱりあれらは弾幕系。AC版『ダライアスバースト』をプレイしてけど、音響は良いけどゲームの雰囲気や二画面が微妙な気が…格好良い硬派なSF世界観を持った非弾幕系シューティングとかどっかの狂ったメーカーがリリースしないかしら。とはいえ、今ぼくが興じているのはシューティングゲームを集めるというゲームなのでなんだろうが買いますが。


いっそのこと『超連射』をインディーズゲームでリリースしてくれないだろうか。