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2016年の投稿を最後に滞っていたブログを提供元の閉鎖を機に引っ越し。今後の更新は不明瞭。

心配な息子

2025-01-08 17:25:19 | 家庭

 ホントにいろいろ心配なのだが、なんでそんなに心配かというと、以下の記事にちょっと書いてあるのでご覧いただきたい。

3月は雨の始まり

 んでまあ、それは2023年3月1日の投稿だから、2年近く経っている。20歳前後の2年間というのは、人間としての成長が最も著しい季節である。はずなのだが……。
 カミさんもオレもともに両親が亡くなったということで、年末年始の帰省は、ちょっと考えなおし、盛岡で過ごすことにした。まあ、法事等で行く機会もあるので、盆と正月に限定しなくても良いだろうという感じである。帰省する側から、される側に立場が変化したのもなんだか感慨深い。
 そんな感じで家族4人が久しぶりに揃ったわけだが、心配事は、朝に娘を無事送り出し、残る息子を駅まで送っていった年明け4日の午後に起こった。
 盛岡駅の西口からバスに乗って、弘前に向かう予定で、送っていく場所はマリオス前の向かい側。忘れっぽい息子なので、出がけに「スマホと財布とカギ持った?」と聞いて振り返ると、部屋の隅に充電中のスマホ。「おお、あぶねぇあぶねぇ」とか言いながら、スマホを持って、荷物を持って、車で駅まで送っていった。
 「んじゃまあ、元気で」
 と、当たり障りのない声をかけて送り出し、オレは開運の湯を目指す。サ活である。信号待ちで、振動を感じたスマホを見ると、LINEで息子から「財布忘れた!」との文字が……。

 出がけに言ったじゃない! スマホと財布とカギ!

 スマホを忘れていたことに気づいたことで安心してしまった。財布も忘れていたとは! 慌てて「さっきのとこにもどってて」と返事をし、急遽Uターン。まだバスの時間には間に合いそうだ。しかしながら気持ちはもういろんな感じである。「まったくもう」とか「大丈夫か?」とか「なんでまた」とか「なんかの間違いか?」とか「財布も確認しとけば良かった」とかである。サ活に向かう解放された気分は、焦燥に置き換わってしまった。間に合いそうだとは言え、気持ちは焦る。
 先ほど下ろしたところに行く手前に息子が歩いていた。
 「あ、こっちまで歩いてきたか?」
 と思い、車の窓を開け、
 「おい!」
 と声をかけたが、振り向きもせず歩いている。

 ……別人であった。やべっ、と思いながら素早く窓を閉めた。

 しかも、先ほど下ろした場所に向かっているので、オレが来る方向に来ているとしたら、向かっている方向が逆である。つまりオレも相当慌てていたわけだ。しかし息子と姿のよく似たお兄さんが振り返らなくて良かった。知らないおやじに車の中から「おい!」と声をかけられたらビックリするだろう。
 マリオス前ではすまなそうな顔をした息子が立っていた。窓を開け、
 「バカヤロウ」
 と声をかけながら渋沢栄一を渡す。
 「後で財布送るから」
 「ごめんなさい、ありがとう」

 バスには間に合ったようである。そしてオレはサ活で心を整えたのであった。

 でも、整いきらなかったよね。
  



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