あきまさブログ

日々平安なれ

豆味噌の味噌汁

2013-01-17 | 日記
横山秀夫「64 ロクヨン」読了。
ストーリーテラーの面目躍如たる作品。
著者の作品を読んだのは「動機」だったか「陰の季節」だったか?
ある支社に出張したとき、タバコ休憩室の小さな本棚にあったのを読んだのが最初。
だから一ページとか二ページ読み進んだ程度で帰る途中に買ってしまった。
それくらい読ませる人。
つかみが素晴らしい印象だ。
おかげで全作品読んだ。
違った、「出口のない海」は全く読んでいないし、読む気がしない。
確か、回天に関係する著作だと思う。

この舞台はD県警。
主人公は警務課広報官。
今までも警察を舞台にした物語でも刑事モノは少ない。
今まで陽の当たらない婦警さんとか刑務官を題材というか主人公にしている。
今回も新聞マスコミを相手にする広報官の警視。
とは言いながら、捜査一課の敏腕刑事から転籍したばかり。
高校生の娘さんが家出して時が経っても見つからない。
警務部長は警察庁から来ているバリバリのキャリア。
この人に頭を下げて娘さんの捜索に手を貸してもらい刑事畑に戻るのを諦める。

題名の「64」は昭和の最後の年、その年にこの地で誘拐殺人事件が起き、しかも未解決、時効寸前。
捜査本部は縮小されながらも継続して犯人を追い続けている。
そんなとき起きる新聞記者たちとのトラブル。
キャリア部長との葛藤。
刑事部からの蔑視も受ける。
さあどうする、どうなる。

珍しく読み始めに手間取った。
どうしてかな?
ああ、娘さんかと思われる死体の確認に夫婦で他県に行く場面からだからだ。
何だか暗いし、嫌だもんねー。
それと女性心理の書き方に違和感があるのかな。
男性については気にならないが、女性については「へーっ、そうですか?」と思いますから。
これは私が未熟者だからかもしれない。

しかしビッシリ書かれた600ページ超。
後半もかなり後になって止められなくなって珍しく夜更かししてしまった。
傑作なんだろうなあ。

夕食にお味噌汁がつきました。
うちは朝はパン食だからお味噌汁は夕食に出るしかない。
兄の作った一年物のお味噌で作ったの。
もっと豆があるかと思ったが、全然そんなでない。
非常に優しい味でした。
熊本で飲んだのはもっと粒粒が残っていたから、豆味噌と言われないと気がつかない程度でした。
野菜も上手くできて、お味噌も、ジャムも作ってとは楽しいだろうなあ。

今日の写真は和凧。
金時さん。


義経の八艘飛び。