インテルと筑波大学が協力してOS環境の開発をするニュースが出た。こちらです
しかしこの計画はそのページの下の方にリンクがあるところ(こちら)
を見て分かるようにすでに半年ほど前には計画は発表されていたもので、もう少し正確な言い方をすると、筑波大学などが計画あるいは開発しようとしている計画にインテルが協力することになったということだろうか。
開発の計画もすごく曖昧でいついつまでにこれだけの機能を備えたOS環境が完成されて市場に出すなどといったことはあまり書かれてはいないようだ。
そもそもすでに多くの大学などが協力して開発することは決まっていたのに、なぜ今頃インテルが参加することになったのだろうか。
このニュースで気になるのは以下のような部分である。
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筑波大学システム情報工学研究科の加藤和彦教授は、「セキュアVMを稼働させるためには、プロセッサの最先端仮想化技術を使いこなすことが必須。インテルの技術支援により、セキュアVMの開発が加速する」と期待を述べた。
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ここでは示されていないが国の予算も億単位で出るのではなかったか。
インテルが参加しない段階でもすでに計画は発表されていて、国から予算もでることが決まっていたようであるが、その段階では開発はあまり進まないということだったのか。
開発に要する期間も3年とされているが、3年かけて予算を受け取っていながらもし万が一きちんとしたものができなかったらその予算はどうなるのか。
そういえば超漢字と言うソフトも学振の予算が出たものだったと思うが、その性能はそれなりにいいものなのかもしれないが、最近ではWindows上で動くバージョンが販売されるようになった。
超漢字に関してはデバイスと言うのだろうか、ようするにプリンタなどで対応するものが限られているので、Windows上で動くものが歓迎されるということだろうが、これではようするにWindowsの代わりに超漢字を使うのはかなり難しいということを認めたようなものである。
超漢字は機能に特色があるようなので比較するのがいいか分からないが、筑波大学を中心とするチームが開発しようとしているセキュアVMなる「OS環境」は単体でOS環境として機能するものでないもののようだ。
かりに既存のOSを使いながら安全性を高めるものだとしたら、本当に安全性がこのセキュアVMによって高まったと判断する手段はあるのだろうか。
むろんMicrosoftなどだってセキュリティに対する対策はとり続けてゆくのは当然のことであるし、なぜ既存のOSのセキュリティ対策を補完するようなプログラムを予算をつけて開発しなければならないのか非常に疑問である。
(上の三つの段落は一度アップしたあと《10時半ごろ》に大幅に書き直しました)
このニュースでは一般に流通させられるOS環境を目指しているのかさえも曖昧である。
ITに関してなら予算をどれだけつけてもいいというものではないだろう。
3年後にどれだけのものができるのか、忘れずに見届けたいと思う。