一方、お兄ちゃんの冬坊はどうかといいますと。
こちらもかなりの偏食で、幼稚園時代はけっこう苦労したものでした。
緑の野菜はもちろんペケ、生野菜も当然ペケ。
お肉も、ひき肉みたいに細かければいいんだけど、大きいものには関心なくて。
子どもに人気のから揚げやハンバーグ、ウインナーも、肉のかたまりだからなのか、お気に召さず。
こういうものは、こちらにも「子どもはこれが好きなはず」という思い込みがあって・・・食べてくれないと、思わずイライラしてしまったり。
ウインナーを食べてくれたときはうれしかったなあ。
これで、お弁当のおかずが一品ふえるわ~って。
そう、ウインナー、5歳あたりから食べられるようになったんです。
そして給食も、それなりに食べているようで、ひと安心。
牛乳が嫌いで、うちではまったく飲まないんですが、給食では少しづつ挑戦しているみたい。
担任の先生が無理強いしないので、とっても助かります。
冬坊の偏食で悩んでいたけど、いま思えば夏坊よりはずっとましでした。
あんなに気にしなくてもよかったなあって思ったりもしますね・・・。
カレーはOKだったし、にんじんもグラッセなら喜んで食べてたし。
我が家の大事なポイント、納豆も大好きだったし。
なんといっても、うちは夫婦そろって納豆ファン。
食卓に出ない日はありません。
つわりのときだってかかさず食べていたんだから、子どもたちの身体には、絶対にナットウキナーゼが流れているはずなんです!(?)。
それなのに、そんな大切な食べ物が嫌いだなんて・・・。
あんたはヘンよ、夏坊。そんな子産んだ覚えはないわっ。
でも・・・子どもが思うように料理を食べてくれないと、母親としてはつい、いろいろ考えてしまいますよね。
もっとおいしければ食べてくれるかなあとか、食事時間が悪いのかしら、間食しすぎかしら、とか。
子どもの気をひくかわいいお皿がいいのかも、とか、キャラ弁したほうがいいのかな、とか。
みじん切りにした野菜を、どうにかして何かに混ぜられないだろうか、とか・・・。
私もいろいろ考えましたが、あいにく、ほとんど実行できませんでした。
ここで前章のテーマが立ち返ってくるわけです。
料理ができない。
時間がない。
したがって、ふだんの料理以上のオプションをつける余裕がない・・・。
まあ、がんばってみることもたまにはありますが、そういう時に食べてくれなかったりすると、ダメージが大きくて。
ショックが怒りに転化して、ついつい、子どもに当たってしまう。
「なんで、食べないの? この味、好きなはずでしょう? せっかくママが作ってあげたのに!」
って・・・我ながら、何、その恩着せがましい言い方。
私が子どもなら、「頼んで作ってもらったわけじゃない」って絶対に思いますよ。
冬坊なんかは、もうそんなふうに思っているのかも・・・。
多分、自分で満足のいくものを与えていないという引け目があるから、こんなふうに余計な落ち込み方をするんですね。
自分の腕に自信があれば、たとえ食べてくれなくたって、「しょうがないなあ」で済ませられる気がするけど・・・。
料理上手なママさんたちは、どんなふうに感じるんでしょう。
自慢の料理を子どもが食べてくれないと、それはそれで挫折感が大きいのかな?
とにもかくにも、子どもの偏食について神経質に考えがちなのは、子育てママならではのお悩みという気がします。
その証拠に、偏食で悩むパパはあんまりいないような。
「オレのやりかたが悪いのか・・・」なんて。
残しちゃダメだと怒る人は多いかもしれませんけど。
やっぱり、料理を作る人間には、それ相当の責任感が芽生えると思うんですよね。
自分の手料理を食べてもらう、大事な相手。その健康や成長に対する、責任感。
男の人だって、自分が作った料理をいつも子どもに食べさせていたら、いやでも責任感が芽生えるかも。
あ、その考えでいくと、夫が自分の妻にしょっちゅう手料理を作ってあげていたら、妻の健康に対する責任感や興味がわいてくるのかも。
夫が健診でひっかかったとき、栄養が偏ってたかなあ、なんて罪悪感を感じる妻は多いと思うんです。
でも妻が健診でひっかかったとき、自分が悪いのかと気に病む夫はあんまり・・・。
わわ。いきなり話がそれちゃいました、すみません!
偏食についての解決策を期待していたかたがいらっしゃったら、ごめんなさい。
次回は明るく「子どもの好きな食べ物」でいこうと思っています。
付記・・・3年後の夏坊の様子を
ほのぼの編にのせました。あわせてどうぞ
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