赤ちゃんが誕生するって、どういうことかな?
私たち大人の生きている場所が「こちらの世界」だとすると・・・。
赤ちゃんは、「むこうの世界」から「こちらの世界」に、やってくる。物理的には。
でも精神的には、私たちが「むこうの世界」に、行くのではないかと思います。
赤ちゃんのいない世界から、いる世界へ。
子どものいない世界から、いる世界へ。
妊娠がわかった時に軽々とむこうへ渡る人もいれば、生まれた瞬間に超えていく人もいる。
育てているうちにいつのまにか行っていた、という人もいれば、行きつ戻りつしながらゆっくり近づいていく人もいる。
その人なりのテンポ。人それぞれのやり方で。
だけど、なかなかむこうに行けない人は、子どもといるのが、きっと大変。
たとえば、自分が家の中にいて、子どもたちが外で遊んでいるとき。
おひさまの光も当たらない、狭い部屋だったら?
窓に、曇りガラスがはまっていたら?
子どもたちが外にいるのはわかるけど、曇りガラスなので、顔までは見えない。
声は聞こえるけど、何を言っているのかまではわからない。
ドアを開けて、一歩、外に出てみよう。
おひさまの下で遊ぶ子どもの、にこにこ笑顔が見えるはず。