ハリー・ポッターの余韻

 とうとう、ハリー・ポッターの最終巻を読み終わってしまった。残り百頁ほどになって、やめられなくなって、昨日は夜更かししてしまった。
 今までに起こった数々の出来事が、互いに関連性がないようでありながら実は物語の核心の伏線になっていて、はじめはばらばらだったそれらが次第に絡まりあい、最終的に一本の太い線に収束した。その糸のつむがれ方があまりに鮮やかなので、ぼうっとした。
 しかし、なぜ面白いかなどという理由を、私がごちゃごちゃとここで言うつもりはない。面白いものは面白いので、そんなことは必要ない。
 そうではなくて、去年、最終巻が出る前日に、私が書いたことだ。ハリー・ポッターは面白いが、子供向けにしては、もう少し夢があってもよさそうなものだというようなことを書いたのだけれど、それは撤回しなければならない。最後に大どんでん返しがあって、私はすっかり騙された。参りましたとしか言いようがない。
 ページにして三千ページ以上、ハリーが11歳のときから7年に渡って、時間を共有してきたのだから、物語が終わってしまうのは、取り残されたような、寂しい気持ちがする。
 読み終わったけれど、本を本棚に戻すのは、なんとなく忍びない感じがするし、頭のなかにハリー・ポッターの余韻がまだ響いているから、次の本を読み始めるのも躊躇せられる。


にほんブログ村 猫ブログ 猫絵・猫漫画へ ←1クリックよろしくニャ~
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )