<9:50>
裏の階段を上がって、楽屋に入り、
自分の場所である鏡前に荷物を置いて、
楽屋着(要するにジャージ)に着替えて、
まずはホッ
こんなこと思うのは、
私だけかもしれませんが、
前日、ちゃんと片付けて帰った鏡前なのに、
不思議なことに、そこにまだ、なんとなく、
昨日の熱気が残っているんです。
それを払うようにして、
メイク道具を広げ、台本やノートを置き、
飲み物や食べ物を置いて、
「今日の鏡前」に直します。
ま、ある種の自分の儀式、なのかもしれませんね。
毎回、何が起こるか分からない生ものだけに、
みんなそれぞれ、いろんなゲン担ぎをするんです。
さて、そんなことをやっているうちに、
すでに時間は10時を回りました。
<10:10>
舞台のあちこちで、
「おはようございまーす」
の声が響き始めます。
稽古着に着替え、動ける姿になった役者たちが、
2階の楽屋から1階の舞台に下りてきて、
小道具のチェックや、
早替えの衣裳のチェック、
役者同士の動きの打ち合わせ、
照明さんや音響さんとの調整、などなど、
必要な仕事を片付けていきます。
その合間にも、ストレッチをしたり
自分の動きをさらったり、セリフを復唱したり
などと、マジメにやってたかと思うと、
アホなことやってじゃれあったり
なんかまぁ、いろいろグジャグジャと、
狭い舞台上を動き回っています
そんな感じで、
個々に舞台で動いているキャスト・スタッフに、
今度は舞台監督さんから、声がかかります。
<10:20>
「集合――っ!」
(注)もちろん、これは今回の公演の話で、
公演によっても、カンパニーによっても、
いろいろな形があります。
(つづく)
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