さっき、私の携帯にメールがきました。
開けてみると、知っている役者さんからの、
「公演のご案内」でした。
あ~、またか。
私も送りますし、お互い様で、
行けるときは行くし、行けなければ行かない。
もちろん、公演の内容などはしっかり読みますが。
ふむふむ、なるほど。
でもこの時期はもう終日稽古だから、とても無理だわ。
どこかしらホッとしたりもしつつ(笑)
読み続けていくと、最後に私信のようなメールがありました。
いろいろお世話になりましたが、今度、田舎に帰ることにしました。
これが最後の舞台になります。
それだけにぜひ、来て頂きたいのです。
あ・・・。
自分の中の空気が一瞬、止まりました。
そうか・・・。
彼はもう40才を過ぎていると思います。
大阪でお笑いをやっていて、
その後、本格的に役者になるべく、東京に来て。
私が会ったのは、その頃でした。
和物の公演で、所作が苦手で、
汗だくで、何度も何度も教えてもらって。
その後も、公演のお知らせや、オファーを頂いたこともあり、
細いながらも、ずっとご縁はあったのですが、
なかなか観に行くことも、オファーを受けることもできず、
そうか・・・、帰るんだ・・・。
長く役者をやっていると、
やめていく仲間をたくさん見送ることになります。
結婚をするのに、定職がないと困る、とか。
バイトで認められて正社員になるので、とか。
子供ができたから、とか。
でも、一番多いのが、
理由を書かずに「田舎に帰ります」という人。
理由は・・・ま、そりゃ、書かぬが花、でしょう。
舞台で、いろんな人生を生きるのが役者だけれど、
自分の人生は一度だけ。
悩むよね、そりゃ。
ずっとやってても、モノになるかどうかなんて、わからないんだから。
後は自分で決断するしかないよね。
お元気で・・・。
月並みな言葉だけど、本当に心からそう思う。
「これまでの経験は無駄じゃない」
なんて、わかったようなことは書きたくない。
そんなきれいごとじゃ、済ませられないだろうから。
だから、
お元気で・・・。
本当に、お元気で・・・。
人気ブログランキング
ブログランキング参加中。
よろしければ、クリックを!